
フェデラーがグランドスラム15回目の優勝を達成し新記録が樹立されました。
日本でTV観戦していた皆さんは今朝起きられましたか。
まだ眠い目をこすっておられるのではないでしょうか。
フェデラーの記録はもちろん凄いのですが
それ以上に昨日の試合そのものに賛辞を贈らないわけにはいけません。
誰があの壮絶な試合を予想しえたでしょうか。
去年も物凄いスケジュールになりましたが
2年連続でこんなことになるとは、いやはや恐れ入りました。
申し訳ないことに、決勝の顔合わせが決まった時点では、
フェデラーの新記録が既定路線であるかのように感じていました。
ロディックには頑張って欲しいと思いながらも
私以外の多くのファンも同じように感じていたことと思います。
結果的にはたしかにフェデラーの優勝でしたが、
そんな戦前の予想など吹き飛ばすかのような素晴らしい試合内容でした。
スコアは「5-7 7-6 7-6 3-6 16-14」でした。
最終セットだけで3セット分というマラソンマッチです。
ロディックはかつて全豪で最終セット「21-19」という凄い試合をやっていますが
フェデラーとしてはキャリア史上最大のゲーム数を戦ったことになります。
最後はフェデラーの勝利でしたが、
どちらが勝ってもおかしくなかったと思います。
ロディックが最後まで集中を切らさなかったのは嬉しいことでした。
正直、いつものロディックを考えると
第3セットを落とした時点で試合の流れが傾くかと思いました。

ロディック側からのポイントを上げれば、
やはり第2セットのタイブレークということになるでしょう。
「6-2」とリードしてセットポイント4つというところまで行きましたが
そこから6ポイントを連取されてしまいました。
この試合、タイブレークは大きな意味を持っていました。
去年もフェデラーがナダルから取ったセットは全てタイブレークでしたが
その再現というか、あるいはそれ以上の重要度があったように思います。
両者のサービスゲームは素晴らしく、
特にロディックは、最後の最後に至るまでブレークを1つも許していませんでした。
ロディックのサーブは終始万全だったっと思います。
サーブというよりサービスゲームというべきでしょうか。
サービスエースの数はロディックが27本、
フェデラーが50本とロディックのほうが少なかったのですが
セットによってワイド中心、センター中心、ピンチになったら体正面と
力任せではなく組み立てで主導権を握っていきました。
カルロビッチのエース一本狙いのサーブとは考えが違うというべきで
フェデラーに対抗するにはベストの選択であったと思います。
またラリーでのショットのバリエーションも豊富で、
それがまた試合の面白さに拍車をかけていました。
ロディックの様々な仕掛けはもちろんですが
フェデラーも去年と比べて緩い球やネットアプローチが多く
強弱や駆け引きといったテニスの面白さが詰まった展開になりました。
これまでの私のコメントの書き方でもわかるように、
最後はロディックの見事な試合運びに魅せられて
そのプレーを中心見ていた感がありますが
フェデラーのほうも高く評価すべき内容であったと思います。
ラリーでの、ポイントを抑えた勝負の仕方は相変わらず見事でした。
また1試合でのサービスエース50本というのはフェデラー自身の最多記録です。

さて、フェデラーはこれで再びランキング1位に返り咲きました。
ナダルの1位在位は46週ということになりました。
1年経たず、という印象をもたれる人もいるかもしれませんが
実際には46週というのはかなりの期間になります。
なにせあのボルグの連続1位の最長が同じく46週なのですから。
1年(53週)連続で1位にいた選手は以下の6人しかいません
・コナーズ(2度)
・マッケンロー(2度)
・レンドル(2度)
・サンプラス(2度)
・ヒューイット(1度)
・フェデラー(1度)
惜しいのはアガシで最長52週です。
歴代24人のNo.1のうち8番目の連続記録保持者ですから
ナダルの今回の記録も充分なものといえるでしょう。
ナダルであれば再びNo.1の座を狙うことも可能です。
さて、クレーシーズンから更新のなかった
本サイトのデータのほうにも取り掛からなくてはいけません。
今週は私的な要件で少し忙しいので来週には完遂させたいと思います。
しばしお待ち下さい。
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- 2009/07/06(月) 10:39:41|
- 2009年4~6月
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3度目のフェデラーvsロディックの決勝になりました。
オープン化後では、
エドバーグvsベッカー、フェデラーvsナダルが3度の決勝を戦っていますが、
それに続く3つめの顔合わせということになります。
他の2例はいずれも3年連続ですが、今回は6年越での実現ということになりました。
過去の対戦はいわずもがなで、フェデラーの18勝2敗と大差がついています。
グランドスラムでの過去7回でもロディックが取ったセットの数は僅かの1です。
ロディックは過去4回グランドスラムの決勝に進出しており優勝は1回、
準優勝が3回ですが、敗れた3回はいずれもフェデラーとの対戦でした。
フェデラーはこれまでその歴史的、破壊的な強さで
他の多くの選手のキャリアとやる気を挫いてきましたが
ロディックこそはその最大の被害者であったことでしょう。
一度はこの壁を壊しておきたいところではないでしょうか。
ロディックの勝ち上がりは苦戦の連続であったといっていいと思います。
ストレート勝ちは4回戦のベルディフ戦だけでした。
ただし、準決勝のマレー戦は実力では伯仲であったとはいえ
勝っただけでもニュースであったといっていいと思います。
その意味でモチベーションは増しているかもしれません。
一方フェデラーはストレート勝ちでなかったのが1試合だけで、
ほぼ安定して勝利を収めてきています。
しかもここ3戦は、オールラウンドに何でもこなすハース、
ビッグサーブのカルロビッチ、早い展開での強打を持つソデルリングと
タイプの違う選手をことごとく撃破しています。
ロディックはこれら全ての要素を併せ持つ選手ですが、
それが逆にフェデラーの準備が万端であるかのように思わせてしまいます。
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- 2009/07/04(土) 15:35:02|
- 2009年4~6月
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遂にベスト8が出揃いました。
・ヒュイーットvsロディック(6-5)
・マレーvsフェレーロ(1-0)
・ハースvsジョコビッチ(1-2)
・カルロビッチvsフェデラー(1-8)
新旧入り混じった見事な面々です。
4つの対戦のうち実に3つが
今年の前哨戦で顔を合わせています。
ヒュイーットとロディックは過去はヒューイットの6勝5敗と接近していますが、
ここ4回は全てロディックが勝っています。
またグラスコートでも過去2回の対戦はいずれもロディックが勝っています。
ただしどちらもクイーンズでの対戦で、ウィンブルドンでの対戦は初めてです。
両者ともウィンブルドンでは上位の常連であっただけに初対戦とは少々意外です。
今大会調子の良い両者ですから過去の黄金カードの再現といってほしいものです。
直近の対戦はつい先日のクイーンズで、その時のスコアは「7-6 7-6」でロディックでした。
このスコアからも接戦、熱戦を期待したいと思います。
マレーvsフェレーロも先日のクイーンズで対戦しました。
その時はマレーが勝ちました。これが両者唯一の対戦です。
ただし、ベスト4での対戦だったということで、
長らく低迷していたフェレーロの勝ち上がりに喜ぶべき大会だったともいえます。
勝ちあがり予想ではマレー優勢だとは思いますが、
フェレーロもユーズニー、サントーロ、ゴンザレス、シモンと
実力者、難敵を撃破してきているので
楽しみな試合が期待できるのではないでしょうか。
ハースvsジョコビッチも今年の前哨戦で対戦しています。
今度はクイーンズではなくハレの大会です。
決勝で対戦し、ハースが勝利しました。
それまで2度の対戦はジョコビッチが勝っていましたが
グラスコートでは初対戦でした。
ここでも連勝としてハースの快進撃なるでしょうか。
ジョコビッチは今大会誰に聞いても優勝候補の一角には違いないのですが
それでもフェデラーやマレーの陰に隠れがちです。
その評判を払拭するためには最初の大きな山といえるでしょう。
カルロビッチvsフェデラーは、唯一前哨戦で対戦しなかった顔合わせです。
でもまあこの二人ですから改めて言うまでもなく試合展開は想像できるでしょう。
去年、カルロビッチが初めてフェデラーに勝ちましたが
今年は2度の対戦がありいずれもフェデラーが勝っています。
当サイトにおいて、過去データで重要なのは
フェデラーの8勝1敗という試合結果ではなく
フェデラーの9勝3敗というタイブレーク結果かもしれません。
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- 2009/06/30(火) 10:01:52|
- 2009年4~6月
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3回戦までが終わり、ベスト16が出揃いました。
フェデラー、マレー、ジョコビッチの優勝候補上位3名と
ロディック、ヒューイト等の実績組みが順当に勝ち上がっています。
注目であったツォンガvsカルロビッチの試合は
「7-6 6-7 7-5 7-6」という、いかにもな試合でカルロビッチが勝利しました。
番狂わせがおきたというような言い方もされているようですが、
ここまでくると本当に番狂わせと言うべきなのかよくわかりません。
カルロビッチとはこんな選手ですから。
昨日の試合でのロディックとのサーブデータと比較をしてみました。
現在最強サーバーとされる2人ですが、数字によく特徴が表れています。
| カルロビッチ | ロディック |
1sサーブ% | 77% | 72% |
エース数 | 46本 | 33本 |
1st最速速度 | 139mph | 140mph |
1st平均速度 | 129mph | 123mph |
2nd平均速度 | 115mph | 105mph |
まず確率ですが共に強サーバーとは思えない高確率です。
これは驚きですがほとんどいつものことです。
因みにフェデラーとツォンガは68%、マレーが65%、ジョコビッチは63%でした。
これらの数字だって悪くは無いです。いやむしろかなり良い数字です。
この確率の高さというのは両者を過去のビッグサーバーと分け隔てているポイントであり、
歴史上でも抜きん出た存在感を示していることの証明でもあります。
スピードは、最速で比較するとロディックのほうが勝っています。さすがにギネス保持者です。
しかし平均のスピードではカルロビッチが勝っています。
エースはカルロビッチのほうが多いというのも自然なことかもしれません。
ギネス記録はロディックですがエース数ではカルロビッチという
二人の棲み分けが明確になっているのもうなずけます。
しかしカルロビッチの1stの平均129mphとはなんたることですか。
3回戦のマレーの最速がちょうど129mphでした。
他の選手とは違う次元に居るという感じです。
また、2ndの威力も恐るべしです。
平均115mphというのは、これまたマレーと比較になりますが
マレーの1stの平均(116mph)とほぼ同じという数字です。
因みにロディックとカルロビッチですが、過去5回の対戦があります(ロディックの4-1)。
その全ての試合でタイブレークを体験しているのは当たり前といえましょうか。
グラスコートでは2回の対戦がありますが、これに関しては全てのセットがタイブレークです。
いずれもロディックの「7-6 7-6」というスコアで決着しています。
今大会では決勝に行かないと両者の対戦が実現しないのは少し残念です。
もちろん可能性が無いわけではありませんが。
さて、それ以外ですが、注目次点であったベルディフvsダビデンコの試合は
完璧に予想通り、ストレートの瞬殺でベルディフが勝ち上がりました。
グラス勝率70%vs26%ではいたし方もありません。ダビデンコはここまで良く頑張りました。
ベルディフは次にロディックと当たります。ビッグサーブ対決となり注目といえるでしょう。
ステパネク、チリッチなど、地味ながら今年好成績を収めていた選手もここまで勝ちあがっていました。
ステパネクはフルセットでダビド・フェレールを倒す大健闘で勝利し、次にヒューイットとの対戦に挑みます。
最近では珍しい非パワー型の対戦となることが予想されます。好カードになるでしょう。
一方チリッチはこれまたフルセットを戦いましたが最後はハースに敗れました。
勝ったハースは意外にも4回戦進出というのが自己ベストタイなんですね。
ベスト4くらいあっても良さそうなイメージをもってました。
フェレーロとF・ゴンザレスの試合にも触れておく必要があるでしょう。
中堅~ベテランと言っていい二人の対戦ですが、
この世代の選手たちが今大会は本当に頑張ってくれています。
元々2人はクレーが得意ですが、グラスコートでも
ハードコートと同じくらいのパフォーマンスで戦える選手です。
本来の力であればこのくらいは勝ちあがって当然といえるでしょうか。
結果はフルセットの末フェレーロが勝ちあがりました。
ドロー表は以下のようになっています。
http://www.wimbledon.org/en_GB/scores/draws/ms/r4s1.htmlここまで来ると全ての試合が注目カードですね。
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- 2009/06/29(月) 10:45:09|
- 2009年4~6月
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最注目の試合、デル・ポトロvsヒューイットは、
久々にヒューイットの素晴らしいプレーが確認できた好ゲームでした。
試合自体は面白かったですが、デル・ポトロはあの良い時の爆発力がありませんでしたね。
ヒューイットの早い展開がそれをさせなかったとも言えるかもしれません。
昨日のヒューイットのプレーは今となっては経験者っぽい試合運びだったようにも感じました。
もっとも、若い頃と比べるとさほどスタイルが変わっているわけではないので
早くから完成した選手だったということが再認識できたでしょう。
去年サフィンがジョコビッチを下した時に状況が似てるかと思いましたが、
それでは来年ヒューイットが引退ということになるのでちょっと違いますかね。
去年のジョコビッチに比べればデル・ポトロは芝生でのパフォーマンスは未知数だったし、
一方のヒューイットはなんといっても元は芝生の王者ですから。
私は、世間的にデル・ポトロ有利という評価が支配的なのかと思ってたんですけど
コンディションさえよければヒューイットのほうが有利ではとの声もあったようですね。
世のテニスファンには展望力に優れている人もいるようです。
私は試合予測については(特にここウィンブルドンにおいては)能力は底辺ですから
色々と思わぬ展開になったりします。今回も正直デル・ポトロ有利だと思っていました。
(サフィンも1回戦くらいは勝つと思ってましたよホント)
あまりかき回してもいけないので、あれこれ思わないようにします。
さて、好調のヒューイットでしたが
この試合を観ればパワーだけでないテニスの楽しさもわかります。
こうなると技術対決が期待できそうなマレーとの試合が観たいですね。
ただ、ヒューイットで心配なのは、最近はこの好調を2週間維持できない傾向にあるということです。
2006年の全米を最後にグランドスラムでのベスト8進出がありません。
良くても4回戦ですから、2週目に入ったと同時に負けていることになります。
マレーと当たるには準決勝まで行かなくてはなりませんから、この試合が良かったといっても
対戦を期待するまでは道が遠いと考えたほうがいいのかもしれません。
そのマレーですが、グルビスを相手に完勝と言うべき内容で勝ち上がりました。
また出ました。グルビスが思わぬ健闘をするのではないかと思っていた私の裏をかく展開です。
マレーは完全にスイッチを入れてきましたね。
ヒューイットと違って長い2週間という考えは必要無いのかもしれません。
ジョコビッチと違って早期敗退癖があまりないですからこのまま勝ち上がってくれるでしょうか。
なんて変なことを言ってると負けちゃったりするかもしれないので自重します。
今後の展開はわかりません。
サントーロはフェレーロとの素晴らしい4セットマッチを戦いウィンブルドンを後にしました。
最後の相手がフェレーロというのも良かったのではないでしょうか。
サフィンのときよりもまだ心地よいサヨナラ感があります。
なんかこう書くと私がサフィンを恨んでいるかのようですね。
そんなこと全然無いですよ。負けても引退しても大好きです。
そんなこんなで3回戦が出揃いました。
注目の試合はまずツォンガvsカルロビッチ、次いでダビデンコvsベルディフでしょう。
2年前まで芝生コート勝率11%だったダビデンコがここまで勝ってます。
これは地味ながら、本当に地味ながら取り上げるべきニュースです。
ヒューイットと並んでこの世代の嬉しい勝ち上がりですね。
因みにダビデンコが次に対戦するベルディフは芝生勝率70%です。
ん~大丈夫ですかね。
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- 2009/06/26(金) 11:03:41|
- 2009年4~6月
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ナダルの欠場を受けて、
トップハーフでの優勝候補最有力となっているのが地元アンディ・マレーです。
1936年フレッド・ペリー以来の地元選手優勝を待ちわびる声は大きいようです。
マレーは初戦でケンドリックと対戦しました。
ケンドリックは数年前にウィンブルドンでナダルを苦しめた選手です。
その時はナダルを追い詰め、力のある選手であることを感じさせてくれました。
そして今回も、ナダル戦ほどとは行きませんでしたがマレーに善戦しました。
最後は力尽きた感じがありましたが、なかなか良い試合だったと思います。
マレーは次にグルビスと対戦します。
グルビスもまたウィンブルドンでナダルを苦しめた選手です。
実のところ、早いラウンドでナダルが苦しむというのは珍しいことではないのですが
どうしても印象が強いためにそのような語られ方をしてしまいます。
しかしそれは期待されながらもその後そこまでの活躍を見せなかった
ケンドリックやグルビス自身にも原因があるのです。止むを得ないでしょう。
さて、マレーは立ち上がりから連続で苦しい組み合わせとなりますが
そもそも今回は頂点を目指している選手ですから
2回戦でのドロー不利程度を嘆いている暇はないでしょう。
とはいえグルビスも高いポテンシャルを持っていますから、
良い試合になることを期待したいです。
ナダルが抜けたトップハーフの一番上のドローに
急遽組み入れられたのはデル・ポトロです。
初戦は素晴らしい内容での勝ち上がりとなりました。
デル・ポトロはその長身から低い球に弱いかと思いましたがそんなことはありませんね。
ひざが柔軟なのでしょうか、低い球もよく拾います。
デル・ポトロは次にヒューイットと対戦します。
これは今大会の最初の見所といえるかもしれません。
引退組ではサントーロが勝ちました。しかも相手はキーファーです。
まだまだ健在ということがわかってとてもうれしいです。
一方で投げやり王子ことサフィンは敗退してしまいました。
やや早いと感じさせますが、これでウィンブルドンとはお別れとなります。
やっぱりこんなことならいきなりフェデラーとかと
いきなり当たってくれるほうが良かったと思えてしまいます。
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- 2009/06/24(水) 22:51:48|
- 2009年4~6月
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初日の昨日はボトムハーフの1回戦が行われました。
フェデラー、ジョコビッチ、ツォンガ等上位陣はほぼ安泰でした。
シードダウンは2名で、まずフェリシアーノ・ロペスが
スロバキアのベックにファイナルセット「8-10」という激戦の末敗退し、
ジェームス・ブレークもイタリアのセッピにストレートで敗退しました。
ダウンした2人は名のある選手で上位進出も期待できたところではありましたが
15シード中(ハースのみまだ現時点で試合が終わってませんので)2人のみの敗退というのは
上位陣全体としてはまずまずの出来と言えるのではないでしょうか。
さて、今回のピックアップマッチはカルロビッチの試合です。
ストレート勝ちを納めた第27シードのカルロビッチですが
いつものようにエースの山を築き、計32本を記録しました。
全仏一回戦での55本に続いて相変わらずの量産です。
もちろん今回もタイブレークを一つ戦っています。
カルロビッチはこのまま勝ち上がると3回戦でツォンガと当たります。
面白そうですね。
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- 2009/06/23(火) 10:01:57|
- 2009年4~6月
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残念なニュースが飛び込んできました。
第1シードであり去年の覇者でもあるナダルがウィンブルドンを欠場することになりました。
遂に来てしまったのかという思いです。
当サイトでも度々ナダルの怪我についての懸念には触れてきていました。
ナダルのプレースタイルでは体の負担が通常選手よりも大きいのは当然です。
もしも今後ナダルが落ちるなら力を失うよりも前に
怪我によるものであることは間違いないと考えられていました。
今までもナダルは怪我が多く、全豪を欠場したりマスターズを欠場したりというのはありました。
しかし、今回はナダルにとっておそらくは全仏に次ぐ重要な大会であるウィンブルドンです、
それを欠場することになろうとは、思ったよりもナダルの体もボロボロなのかもしれません。
これまでは強靭な体力と精神力で戦い続けてきましたが、もう今までの戦い方、
体の使い方を変えないといけない時に来ているのかもしれません。
当サイトではしばしば25歳ピーク説を唱えています。
フェデラーもまさにこの説にばっちりはまりました。
しかしこの説にはいくらかの例外もあります。
25歳よりも前にピークを過ぎてしまう例があるのです。
最近ではクーリエ、ヒューイットがそうでした。
ナダルもこの例に当てはまってしまうのでしょうか。
考え方によっては今回はあくまでも1つの大会を棄権するだけであり、
また怪我を治して元のナダルに戻ってくれるとも言えるでしょう。
もちろんそうあってほしいです。
しかし全仏の残念な結果とウィンブルドンへの期待が大きかっただけに
僅か1大会の欠場がここまで憶測を呼んでしまっています。
これは珍しいことですが、それもナダルが最早歴史的な選手であるということの証明でもあります。
今までにも信じられないくらいの大きな壁を高いパフォーマンスで越えてきたナダルですから
今後もまた元気な姿を、そして全ての選手にとっての悪魔のようなあの強さを取り戻し、
我々の前に姿を再び見せてくれることでしょう。それを期待して待ちたいと思います。
ナダルの欠場を受けて一部発表されたドローも変更になったようです。
またフェデラーは優勝すれば1位返り咲きという
非常にシンプルでわかりやすい立場におかれることになりました。
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- 2009/06/20(土) 10:30:33|
- 2009年4~6月
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先日ポイントについてコメントしましたが
それについてのご指摘もいただきまして、
再度ウィンブルドンでのランキング変動の可能性について
ポイント計算などを行ってみようと思っていたところ、
正にドンピシャな記事がATPのサイトにアップされておりました。
http://www.atpworldtour.com/tennis/1/en/news/newsarticle_3937.aspトップ4の現在のポイント、ウィンブルドンで失うポイント、
そしてウィンブルドンでの各勝ち上がりでの獲得ポイントと
欲しい情報が見やすい表でまとめられています。
この記事がアップされた時点では
ジョコビッチのハレの大会での決勝の結果がわかっていないので
一応優勝したと仮定してのポイントが載せられています。
これによると、ナダルはランキング1位か2位、フェデラーは1~4位、
マレーとジョコビッチは2~4位の可能性があります。
1位の入れ替わりは、フェデラーの優勝が絶対条件となります。
フェデラーが優勝してもナダルが準決勝まで進出すれば入れ替えはありません。
また、マレーは優勝すれば2位に上がります。
仮に準決勝どまりでも、フェデラーが4回戦以前の敗退であれば2位になります。
ジョコビッチが2位に上がるのも優勝が条件です。
その上でフェデラーが準々決勝、マレーが準決勝で敗れて達成となります。
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- 2009/06/15(月) 10:59:26|
- 2009年4~6月
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フェデラーのグランドスラム獲得はサンプラスと並ぶ14個目となりました。
サンプラスが生涯最後の52大会目で達成したのに対し
フェデラーはそれよりずっと少ない40大会目での達成でした。
内訳としてはサンプラスはウィンブルドンが2回多く、
その分を全豪と全仏に一つずつ割り振ればフェデラーの回数となります。
全米は5回で両者とも同じ数字です。
フェデラーは2003年の初タイトルから7年をかけての達成でした。
一方のサンプラスは1990年から2002年まで実に13年を要しています。
フェデラーのタイトルが短期間での猛ラッシュであったことがわかりますが、
同時にフェデラーが若いときはタイトルと縁がなかったということを表しています。

さて、今回フェデラーはアガシとも並んだことになります。
生涯グランドスラマーは史上6人目ですがオープン化後では3人目となり、
全豪と全米がハードコートで行われるようになってから、
すなわち全てのコートが別の種類になってからということになると
アガシとフェデラーの2人しかいません。
フェデラーが14回目で生涯グランドスラムを達成したのに対し、アガシは4回目での達成でした。
つまり当時のアガシはそれぞれ1大会ずつしか取ってなかったのです。
物凄く効率的な達成だったことになります。
ただし、どちらも全仏は11回目のチャレンジでの優勝ということでここは共通しています。
フェデラーの生涯グランドスラムは1999年のアガシの達成以来ちょうど10年後のことでした。
オープン化後初の年間グランドスラムがレーバーの1969年ですから
末尾9の年には何かが起こるんでしょうか。

そう考えると1989年のレンドルはウィンブルドンに勝ってなきゃいけなかったんですよね。
なんとも残念ですが、まあそこがレンドルなんですけど。
フェデラー以前にレンドルが持っていたグランドスラム10大会連続ベスト4というのは
誰にも破られない圧倒的な記録だったのですが(なにせそのときの2位が6大会でそれまたレンドルでした)
フェデラーは今大会で20大会連続、レンドルのダブルスコアというとんでもない記録を作ってしまいました。

最後にレーバーとの比較をしておきましょう。
今後フェデラーが記録を伸ばしていくに際し、
唯一比較対象となりうる選手がレーバーだからです。
レーバーのグランドスラムは11個ですが、これは数字だけを単純比較するわけにはいきません。
詳細は当サイトの
レーバー最強説と
レーバーvsローズウォールに詳しいですが(特に後者)
簡単に言うと、レーバーは25歳~29歳までの全盛期ともいえる5年間で
グランドスラムに出場していなかったのです。
明確な比較は不可能ということにはなるのでしょうが
レーバーvsフェデラーという図式は今後出て来るものと思います。
レーバーには2度の年間グランドスラム達成があります。
これは現時点でフェデラーと決定的な違いといえる部分です。
最初のものはその価値が疑問視される場合もありますが、
2度目のものは紛れもなく最高の栄誉と言っていいでしょう。
しかしレーバーの年間グランドスラムを絶対視しない意見もあります。
当時のグランドスラムはグラスコート3つとクレーコート1つであり、
ハードコートでの開催がありませんでした。
現在のように4つ全てが違うコートではなかったので
今よりは勝ちやすかったはずだというのがそれです。
これはグランドスラムのみでテニスを語るには間違いではないといえるのですが
レーバー最強論そのものを挫くには適切とはいえません。
1969年にレーバーが年間グランドスラムを達成したとき、
その他も含めて年間18大会も優勝しているのですが
コートの内訳は、グラス3、クレー2、ハード5、カーペット8というものだったのです。
これは驚きの結果ではないですか?
グラスとクレーだけだからレーバーは最強ではないというのが否定論の特徴だったのに
実はハードとカーペットでのほうが結果を出していたのですから。
改めてグランドスラムだけでテニスを語ることの問題が浮き彫りになってきます。
今後一般にはここまで細かくデータ検証がされていくことはないでしょう。
あくまでもグランドスラムでの両者の成績が比較されていくことと思います。
しかし、当サイトを読んでいる方には単純ではないデータが裏に隠されているのだということを
頭の片隅に入れておいてもらえれば嬉しい限りです。
それでも尚、今後フェデラーが現在の4種類のコートで年間グランドスラムを達成したなら、
その時はレーバーの記録を超えたと評価されてもおかしくないのではないかと思います。
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2009/06/09(火) 13:56:32|
- 2009年4~6月
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