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 レンドル最強説&フェデラー最強説blog

【レンドル最強説】の雑記部分をブログ化しました。右のリンクから本体へも是非どうぞ。

2011年、全米は前評判通りジョコビッチが優勝

今年のグランドスラムが全て終わりました。
第1シードにして優勝候補ナンバーワンであったジョコビッチが貫禄の優勝を果たしました。
ハイライトは準決勝のフェデラー戦でしょう。
あれがあったればこその決勝の快勝だったとも言えます。

djokovic-6a.jpg
これでジョコビッチはグランドスラム年間3大会制覇となりました。
ここ8年で実に5回も年間3大会制覇がなされていることになります。
それ以前の37年間では僅か2回(年間GSも入れれば3回)しかありませんでした。
オープン化前も見てみますと全仏がオープン化された1925年から1967年まで
43年間で5回です(年間GSも入れれば7回)。

それが8年で5回ですからこれを異常事態と言わずしてなんと言いましょうか。
いやしかし、この3人の選手が同時期にいることが歴史のいたずらなのでだと思います。
もしかしたら年間グランドスラムが5回達成されていたかもしれないのですから。

ジョコビッチはGS4大会中、全仏のみ優勝が無いことになりますが
来年以降達成の可能性は充分あります。
今年達成したっておかしくなかったと思います。
これまた来年達成されたとするならば、4年で3人の生涯グランドスラマーが輩出されるわけで
それ以前の80余年で5人というこれまでのデータからは隔絶の感があります。

ジョコビッチは今回の決勝で対ナダル戦6連勝となりました。
トータルではまだナダルが勝ち越していますし、ナダル側にも5連勝というのはあるのですが
No.1を争うようになってからの連勝ということで
過去の記録以上にジョコビッチが勝っているという印象が強烈です。
同世代ライバルとしてはレンドルvsマッケンローやベッカーvsエドバーグなど
過去にも6連勝以上の例はあるのですが、やや差が出ているという印象を受けます。

ただし、来年全仏でジョコビッチが生涯GSを目指す場合にはナダルが一番の壁になるでしょう。
今年はクレーでもナダルを克服した感もありますが、全仏となると少し勝手が違うかもしれません。
フェデラーもナダルとの直接対決は行わずに全仏を手にしました。
裏をかえせば全仏でもジョコビッチがナダルを封じ込めることになると
最強の印象はますます強くなるのではないだろうかと思います。

今から何ヶ月も後の話をしてもいけませんね。

現在のランキングポイントはジョコビッチとナダルが4000差、
ナダルとフェデラーが2000差、フェデラーとマレーが1000差ということになります。
まだマスターズ1000を2大会とATPファイナルを残しているのでなんともわかませんが
今年はいつもほどランキング争いの激しさを感じさせません。
もちろんジョコビッチの独走がそうさせているわけですが、
実際には特に3位と4位間でかなりの激しい争いが予想されるんです。
もちろん2位のナダルも安泰ではありません。
現実的に5位以下がにゅっと登場することは考えにくいですが数字上はありえますし
ファイナル進出者のポイント争いも激化してきます。


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  1. 2011/09/15(木) 11:36:35|
  2. 2011年7月~9月
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2011年、全米は決勝へ

今年は色々と巡り合わせが悪く、ちょうど大きな大会の時に体調を崩したり
仕事の関係で書き込みができない状態になったりと中々歯がゆいものがありました。
今回も後者があてはまり、本来はもう3回戦あたりから
1試合ずつにコメントしたかったくらいだったのですがそれができずやきもきしておりました。
さて、そんな個人的な愚痴はさておき、大会の方に目を向けたいと思います。

これまでの試合でも書きたい内容は多くありますが、
きりがないのでベスト4からにします。
何せベスト4だけでも目一杯の歴史的事象の宝庫だからです。

djokovic-9a.jpg nadal-6a.jpg fed-04.jpg murray-4a.jpg
まず上位4シードがベスト4に残りました。
上位シードが勝ちあがるのは順当なようでいて意外とそうでもありません。
全米では1992年以来21年ぶりのことです。
今という時代が上位が勝ちやすい時代のかといえば必ずしもそうでもありません。
何せ前哨戦ではジョコビッチだけが好調だったわけですし
もちろん女子をみれば全くそれに当てはまらないことがわかります。
たまたま、今、男子テニス会に歴史的に稀有な選手が集結したということなのでしょう。

前記事のコメントでも頂いていますが、勝ち上がった4人は
全員が年間グランドスラム20勝となりました。
1991年にエドバーグ、クーリエ、ベッカーの3人という例はありましたが4人というのは史上初です。

また、ジョコビッチとマレーは年間全てのグランドスラムでベスト4進出となりました。
オープン化後は7人が達成している記録です。顔ぶれを見ますと
レーバー、ローチ、レンドル、フェデラー、ナダル、ジョコビッチ、マレーとなります。
実に44年の歴史の中で、7人のうち4人が今の4人という恐るべき事実です。
現在の状況を1強時代とも2強時代とも3強時代とも呼べるかもしれませんが
歴史上、4強時代という呼び名がこれほどふさわしい時代もないのではないかと思います。
正に我々は新たなる歴史が作り出される瞬間に立ち会っているわけです。
※コメント欄でご指摘頂きました。6人としていましたが7人でした。大変失礼しました。修正しました。

準決勝はジョコビッチがフェデラーを下し、ナダルがマレーを下しました。
結果的には上位2シードが順当に勝ち上がったということになります。
そして2年連続でジョコビッチvsナダルの同顔対決となりました。

全米決勝で2年連続での同顔合わせというのは80年代のボルグvsマッケンロー、
コナーズvsレンドル、マッケンローvsレンドルなどが思い浮かびますが、
1985年を最後にその後行われていませんでした。
全豪に比べて順当に選手が勝ちあがる大会という印象がありますが、
ここ26年間行われていなかったということは少々意外と言えるかもしれません。

そして今年、ジョコビッチとナダルがそれぞれ3大会ずつで決勝に進出したことになります。
1年に2人の選手が3大会で決勝に進出するということはこれもまたオープン化後初めてのことです。
ボルグとマッケンローとかフェデラーとナダルとかがやってそうですが以外にもやっていません。
一応歴史上で言えば、オープン化前に3例あります。
1934年のペリーvsクロフォード、1956年ホードvsローズウォール、1962年のレーバーvsエマーソンです。
いずれも前者がグランドスラム3大会(レーバーは4大会)を制している歴史上稀有な年です。
今年も紛れもなくその歴史的な年の中の1年に加わることでしょう。

djokovic-9c.jpg
さて、一応シード順で言えば順当に上位が勝ち上がったことになるわけですが
実際にはジョコビッチの勝ち上がりは衝撃的なものでした。
準決勝のフェデラー戦は2セットダウンからの逆転勝ちとなりました。
しかもファイナルセット、フェデラーにはサーブでマッチポイントがありました。
それをはねのけての勝ち上がりです。
フェデラーはウィンブルドンでもツォンガに2セットアップからの逆転負けを喫しました。
長いグランドスラムキャリアの中で初めてのことだったのですが、
それがまさか2大会連続で行われることになろうとは思いもしませんでした。
両者の実力が伯仲していることはわかるのですが、
こういう結果を見ると時代がジョコビッチを選んだのかなと思えます。

nadal-7a.jpg
さて、もう一方の準決勝であるナダルvsマレーですが
こちらは雨での順延を経ての強行スケジュールの中で勝ち上がった二人です。
コンディション的にトップハーフよりも不安があるのは事実でしょう。
特にナダルは記者会見でのアクシデントもありその戦いぶりには注目せざるを得ませんでした。
激戦になりましたがナダルが2セットを取りました。その後3セット目をマレーがとった瞬間に
直前のジョコビッチvsフェデラーが頭をよぎりました。
この試合も追いついてのフルセットになるのではないかと思わせたのですが
マレーがプレー中に背中を気にするシーンが目立ちだし、
結局最後は自滅に近い形でナダルに勝利を明け渡しました。
ベストコンディション同士であればもっと激闘になったかもしれません。
どちらの選手にも予想以上に体に負担がかかっているということになります。

さて、決勝、ジョコビッチvsナダルですが、今年はこれまでジョコビッチが5連勝しています。
今の勢い、コンディション、コート適正などからジョコビッチ有利という声のほうが大分強いようですが
もちろんこればかりは最後までわかりません。
ジョコビッチにも体に負担はかかっていますし去年はナダルが勝利しています。

ジョコビッチが勝利した場合は年間3大会制覇ということになります。
レーバーの年間GS以来、コナーズ、ビランデル、フェデラー(3回)、ナダルに次ぐ5人目です。
5人のうち3人が現在の3強というのもこれまた凄いですね。
この記録だけをみれば4強のうちグランドスラム優勝の一度もないマレーが
少し実績として離されている印象があります。

また、ナダルが勝った場合、今年のグランドスラム4大会を
ジョコビッチとナダルの2人で2つずつ分け合うことになります。
2人が2津を分け合うということ、これは意外にもオープン化後に一度も達成されていない記録です。
レーバーとローズウォール、ボルグとマッケンロー、サンプラスとアガシ、
フェデラーとナダルなど、どれかで達成されていそうなのですが一度もありません。
またオープン化前の例を見てもなんと長い長い歴史の中でただの一回しか達成されていないのです。
オープン化前最後の年に当たる1967年、エマーソンとニューカムが2つずつを分けあいました。
つまり、年間グランドスラムよりも少ない記録ということになるのです。
これまた達成されれば我々は歴史の証人となるわけです。

全く目が離せないですね。
しかもこの記事をアップした1日後にはその待望の決勝が行われるのです。
眠いなどと言ってられません。


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  1. 2011/09/11(日) 18:28:15|
  2. 2011年7月~9月
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2011年、全米は4回戦へ

本日は4回戦のトップハーフが行われています。

ジョコビッチは現在数少ない期待の若手であるドルゴポロフにストレート勝ちを収めました。
貫禄の勝利と言えますが、第1セットは長いタイブレークになりドルゴポロフも相当粘りました。
試合を通じてのドルゴポロフのファーストサーブが41%とそこが残念でした。
この選手は緩急を使った面白いプレーをするし、ウィナーもかなり取ってましたので
今後もしかするともしかするかもしれません。プレースタイルともども注目の選手です。
まあ実際には若手と言ってもジョコビッチと1歳しか違わないんですけどね。
世が世なら中堅と言える選手なんですが、今日のテニス界の状態では若手に分類していいと思います。

頑張って勝ち上がってきたベテランのフェレーロですがティプサレビッチに敗れてしまいました。
ジョコビッチとあたって、もう一旋風というのも期待しましたがここで潰えてしまいました。
しかしティプサレビッチもこれまで大きな大会で結果は出ていませんが
実力者なのは周知なので、さぞ好勝負になったであろうと思います。
試合の方は4セットマッチでした。まだ試合のほう観戦できていないのが残念です。
ティプサレビッチは意外や自身初のグランドスラムベスト8なんですね。びっくりしました。

注目のツォンガvsフィッシュですが、
好調選手同士ということで期待通り、フルセットの大熱戦になりました。
ツォンガはフルセットに強いですから最後は自力で優ったというところでしょうか。
フェデラーがまだ試合を終わらせていないのでわかりませんが、次に当たる公算が強いです。

ツォンガはランキングが上位に安定しませんが、他の選手にとっては怖い存在です。
最初に名前が知られたのはナダルを全豪の準決勝で下した時でしょう。
その後ジョコビッチ戦の4連勝がありますし現在はフェデラーに2連勝中です。
マレーにだけは1勝5敗と弱いのですが、今大会のドローでは
フェデラー、ジョコビッチ側にイますので台風の目になる可能性を持っています。
まあツォンガであれば、本来は台風の目ではなく本命であってもいいのですが。

ボトムハーフではやはりナダルが気になります。
3回戦のナルバンディアン戦はストレート勝利でしたが、
内容は芳しくなく、散々に走らされてカラダを酷使していました。
プレー中にもトレーナーも呼びましたし試合後の記者会見では
苦痛に顔を歪めて椅子から崩れ落ちるシーンがありました。
元祖ナダルキラーであるナルバンディアンとしては試合運びは悪くなかったと思います。
しかしナダルのフットワークに焦れて際どい場所を狙うあまりミスが目立っていました。
ナダルもナルバンディアンに比べれば遥かにミスは少なかったですが、
それでもいい時よりは随分と多かった印象です。
ショットとフットワークを駆使した高勝負で、ナダルの体への心配とは裏腹に
レベルの高い試合だったと思いますが、両者であればもっとハイレベルな試合ができたかもしれません。
改めて思いますがナダルのフットワークは本当に凄いです。
信じられないコートカバーと、そして追いついてからのミラクルショット。
これをやられたらナルバンディアンのような巧者でもミスを連発してしまうのは仕方ありません。
ただ、代償は高く付きました。体への負担も回復力も数年前とは全然違っているのでしょう。
このプレーを続けたまま今後勝ち続けていくのは中々厳しいと思います。


  1. 2011/09/06(火) 10:39:45|
  2. 2011年7月~9月
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2011年、全米は第2週へ

全米はベスト16まで進んでいます。
棄権が多い大会として話題になっていますが4強はひとまず全員勝ち残っています。

ここまでは何と言ってもジョコビッチの強さが印象的です。
3回戦のダビデンコ戦は楽しみにしてましたが
今の両者ではラリーの展開力に差があって、
ダビデンコはジョコビッチを崩すことが出来ませんでした。
今は誰が相手でも善戦するのは一苦労でしょう。
今大会はジョコビッチを中心に進んでいくのは間違いなさそうです。

さて、思わぬ活躍を見せてくれているのがフェレーロです。
元No.1、そして元ファイナリストですがここ最近はランクを落としており、
まさかここまで勝ちあがるとは思いませんでした。
この世代の選手たちは「ベテラン」と称していいと思いますが
ここ数年、特定の誰かが勝つというわけではないものの、
誰かが勝つという状態はしばしば見られますね。

同じく次の4回戦ではダビド・フェレールとロディックのベテラン対決が実現します。
今大会、フェレールは第5シードですが、ロディックは第21シードとなっております。
ロディックの下位シードというのは見慣れないですね。

もう一人、話題をさらっているのが地元アメリカのドナルド・ヤングでしょう。
長く低迷しているアメリカテニス界の悪い流れを断ち切る存在として期待されて当然です。
次はいよいよマレーとの対戦となります。

今大会。アメリカ勢はロディック、ヤングの他にもフィッシュとアイズナーが勝ち上がっています。
このところ好調のフィッシュはツォンガとの対戦となります。

さすがにベスト16ともなると注目の試合が続きます。


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  1. 2011/09/05(月) 13:55:04|
  2. 2011年7月~9月
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2011年、全米開幕

さあ、今年最後のグランドスラムが開幕しました。

ドローは案の定というかここ最近の定着というか、
ジョコビッチ&フェデラー、マレー&ナダルという形になりました。

このところベスト4入りが安定しているのはジョコビッチだけなので
まずはベスト4に残ってくれるかというところが課題となりそうですが
やはりグランドスラムという大舞台なので、
そうおいそれと星は落とさないだろうと思いたいです。

去年くらいまでは元気のあったフェデラー世代の各選手ですが
今はフェデラーとダビド・フェレールとマーディ・フィッシュのみが頑張ってるという感じです。

下位シードとしては他にロディック、ユーズニー、メルツァー、フェリシアーノ・ロペス
辺りがいますのでこのうち何人かが見せ場を作ってくれるといいのですが。

と、言ってるそばからユーズニーが負けてしまいました。
相手はグルビスで、何年か前に期待の若手てとして密かに推そうと思っていた選手です。

相変わらず若手の伸びは著しくありませんが、
ナダル世代やそれよりも下の選手がぼつぼつとシードをもらい出しています。
これらの選手に意識を向けていくのもいいかもしれません。

ただ、今の私はどうしてもベテランに目が行ってしまうので
ナルバンディアンとリュビチッチが初戦を勝ち上がって
2回戦で対決するという状況にわくわくしています。
勝ち上がった方は次にナダルと当たるドローになっています。

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  1. 2011/09/01(木) 10:04:17|
  2. 2011年7月~9月
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2011年全米に向けてナダルとフェデラーは。その2、フェデラー編

前記事からの続きです。

fed-04.jpg
さてフェデラーですが、今、フェデラーという選手は本当に読めません。
4強の中で予測の最も困難な選手だと思っています。
元々読めないということがわかっているナダルと違って
読めなくなったという点で大いに混乱させられます。

しかしそれも仕方がありません。フェデラー自身、
これまでに誰もやってきてないことをやっている選手ですので前例がないことが多いんです。
今のフェデラーの1試合1試合が新しい歴史の歩みなのだと言えます。

しかしデータサイトとしてはあくまでも前例との比較で今後の展望を出さなくてはなりません。
「どうなるような気がする」とか「どうなって欲しい」では記事になりにくいですから。

一応、前例を見渡してみると、レンドルの晩年に似ているかと思います。
どちらも安定して強かった選手であり、それだけに力を落とし始めてからの負け方が印象的です。

前記事でナダルの負け方について記述しましたが、
それと同じような格下の選手にあっさりと負けてしまうというようなことが
これまでのフェデラーにあったでしょうか。
取りこぼしが無かったわけではありませんが、思いのほか相手が調子が良かったとか
そこそこ竸った試合だったけど、とか、敗戦にもある程度納得できたことが殆どです。
あっさり負けるにしても印象的なのは全仏のナダル位のもので、
レンドルでいえばウィンブルドンのベッカーとかに当たるかと思いますが
まあ仕方ないっちゃあ仕方ないといえる敗戦に限定されていました。

しかし今回のシンシナティでのベルディフ戦などはどうでしょう。全くいい所無く敗れました。
それでも今年全仏で真っ向からジョコビッチと打ち合って勝ったことを思い出せば、
まだ力が落ちているというわけではないと思うのです。
もちろん厳密には落ちているんでしょう。
フットワークなどは明らかに以前のものではありません。
しかし本調子であれば未だにトップクラスの力を出せるんだと思います。

そう、調子が良ければ、なんです。
弱くなったわけではないんですが、調子がでないんですね。
不調で負ける。これが多いんです。

lendl-2b.jpg
レンドルもそうでした。1990年にNo.1から落ちましたが、
その後もエドバーグ、ベッカー、クーリエ、サンプラスなど
次代のトップ選手たちと互角の戦いを見せてしかも結構勝ってました。

しかしランキングは上がりませんでした。
それまでの戦い方ではトーナメントの後半にピークを設定して強敵と戦っていたわけですが
晩年になるとピーク前のトーナメント序盤に負けてしまうんですね。
いざ勝ち上がれば強いけど、そこまで行くのに苦労するという状態です。
今のフェデラーもそれに近いような気がします。

じゃあ「レンドルと同じようになる」という展望ででいんじゃないか、
とも思えますがそれも少し違います。

フェデラーにはレンドルにない要素があるからです。
どのトーナメントでも殆どパフォーマンスの変わらなかったレンドルに比べて
フェデラーはその上更にグランドスラムに特別強いという特徴があります。
レンドルと対照的なサンプラスの要素も持っているんですね。
こうなるとやっぱり読めなくなってくるんです。

sampras-9a.jpg
サンプラスは2001年に得意のウィンブルドンでフェデラーに負けてから
完全に沈黙した選手になってしまいました。
元々サンプラスは簡単に負けることがよくある選手でしたが勝つ回数自体が激減してしまいました。
ところが、何故か全米だけは違いました。
立て続けに準優勝、準優勝、優勝とありえないほどのパフォーマンスを見せたのです。

優勝が当然というのが当時のサンプラス評でしたから
サフィンやヒューイットといった若手に敗れた姿を見て、
もう終わりだろうというような意見も出ていましたが
今からしてみれば物凄いことをやっていたのだということがわかります。

フェデラーがサンプラスの要素も併せ持つとなるとやはり全米は読めないんです。
またツォンガやベルディフに負けてしまうかもしれません。
しかしナダルやジョコビッチと互角以上にも戦えるかもしれないのです。

そしてどちらであったにしろ、
結局我々はフェデラーだからということで納得してしまうのです。
もちろん勝利や敗戦それぞれに悲喜こもごもあると思います。
しかし負ければ、やはりフェデラーの時代は終わっていたんだなあと言い
勝てば、フェデラーならやると思ってたと言うことになると思います。


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  1. 2011/08/25(木) 14:08:03|
  2. 2011年7月~9月
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2011年全米に向けてナダルとフェデラーは。その1、ナダル編

USシリーズのマスターズ1000も終わりいよいよ全米を待つばかりとなりました。

上位4シードはヨコビッチ、ナデル、フェデレ、マリーの順で確定です。
ドロー発表の注目点の第一はこの4人がどの組み合わせになるのかということになるでしょう。

ヨコビッチが1位になってから4人が揃ったのはカナダとシンシナティの2大会ですが
いずれも第3シードのフェデレがヨコビッチ側に入っています。

実はその前のウィンブルドンと全仏では第1と第2シードが逆で
ナデルが第1、ヨコビッチが第2だったのですが、
それでも第3シードのフェデレはいずれもヨコビッチ側に入っていました。

組み合わせの抽選という意味では第3シードが
第1側にも第2側にも入りうるということが証明されているわけですが
妙なめぐりわせで、ここ4大会はいずれもヨコビッチ&フェデレが組になっています。

今回はどうなるのか、注目してみたいと思います。

※テニス界でナダルが別の発音で呼ばれたことはありませんが、
 叔父のミゲル・アンヘル・ナダルがサッカースペイン代表でプレーしている時に
 NHKだかWOWOWだかの実況でナデルと呼んでいたので引用しました。

さて、表記も元に戻しまして、前記事でマレーとジョコビッチを取り上げましたので
ここではナダルまずを取り上げたいと思います。
フェデラー取り上げますが長文になったため次の記事に分割します。

nadal-7a.jpg
ナダルは今年、全仏で優勝、ウィンブルドンで準優勝でした。
その実績は相変わらず凄いの一言です。
ジョコビッチが目立ちすぎているのであれですが立派なNo.2だと言えます。
しかも全米はディフェンディングチャンピオンとして迎えます。

それでも、カナダとシンシナティは不本意な結果でした。
ハードは本来得意コートではないですから調整が万全でないのは不安な点です。
今年はクレーシーズンでもジョコビッチに完全にやられた形になりました。
元々マスターズ1000の実績はずば抜けていたのですが、今年はあまりいい所がありません。
現在の2位というランキングはグランドスラムの結果によってもたらされているものだと思えます。

これは少し前の力が落ち始めた頃のフェデラーに似ているように感じます。
ナダルがフェデラーの通った道をそのままなぞるのかといえばそれはわかりません。
ただ、持ち前の安定感には陰りが出ているようには見て取れます。
これが一時的なものであればいいのですが。

シンシナティの負け方は、相手のフィッシュが好調であったというのもありますが
非常にあっさりとしたものでした。しかし、ナダルにはこのような負け方というのは良くあります。
クレーでずっと勝ち続けていた時にフェレーロにいとも簡単に敗れたことがありました。
その他でも「6-1 6-2」のような簡単なスコアで負けることがしばしばありました。
それで不調になるのかといえばそうでもなく、次の大会では優勝したりするのです。
体にかかった負担を1試合を犠牲にすることで取り戻しているのでしょうか。
今回もそうなのだとすれば全米に照準を合わせてきているといえるのかもしれません。

ただ、ナダルは上位選手の中で一番怪我しそうなプレーをしますから
もう何年も前からそれに関しては心配されています。
ナダル自身は常にその心配を吹き飛ばす活躍を見せてきてくれましたが
もうそろそろ本当にやばいのではないかという思いが付きまといます。
同時にナダルなんだからまた今回も大丈夫だろうという思いも複雑に混じってきます。

フェデラー編に続きます。


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  1. 2011/08/25(木) 14:04:28|
  2. 2011年7月~9月
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2011年、シンシナティはマレーの優勝

murray-6a.jpg
全米前のマスターズ1000であるシンシナティではマレーが優勝しました。
カナダでの初戦敗退から一転しての優勝です。

2~3年前まではこのような荒れ球級の成績というのは
ジョコビッチのものでしたが今はマレーのものになっています。

決勝はジョコビッチが怪我で棄権という形になったので
内容として残念な部分があるのは事実です。
ただ、今のマレーにとってはまず結果だと思うので
その点では今後に弾みがつくのではないかと思います。
いや、本当に今回は大丈夫なんだろうか、
まだ期待やら心配やらが混じった状態であることには変わりないですが。

現在はどのプレイヤーもストローク戦で主導権を握って
ベースラインからの強打で決めるというスタイルに統一されています。
細かく見ていけば各選手にも違いがあってそれがまた楽しいと思うのですが、
歴史的に見れば個性の薄い時代に分類されるのかもしれません。

90年代のサーブ&ボレーの時代に似ている気がします。
もっとも、90年代よりは各選手ミスが少ないですから
その点ではまだ試合自体の面白さはキープできていると思います。

世が世なら、マレーはサーブ&ボレーで勝負する技術の選手になったことでしょう。
そのような選手というのは押しなべて安定感よりも流れや勢いに左右されるものです。
マレーも根はそういうタイプですから勢いに乗らなければころっと負けるし
勢いに乗ってしまえばとことんまで勝つということが出来る選手なのかもしれません。

まあ、エドバーグやサンプラスなど過去の同様のタイプの選手は
全ての大会で勝つことはできなくても大きな大会では勝つということをやってましたので
マレーもどうせならマスターズ1000でのみ結果を出すのではなく
グランドスラムのほうで結果を出せばいいにという苦言を呈することも出来るでしょう。

djokovic-1a.jpg
今年2敗目を喫したジョコビッチはとても残念でした。
怪我による棄権というのは強さに陰りを見せないという良い印象もある反面、
今後に影響がないのかという心配も当然ながら出てきます。
ジョコビッチは今年最初のクレーマスターズを
怪我で辞退しているという点を思い出す必要があります。
その強さの中に、体との戦いも見え隠れするのです。
その中でも上手くコンディション調整することで年間の安定した成績に繋がるのですが
ある意味綱渡りの部分もあるのだということが想像できます。

特に近年は選手と怪我の関係は密接になっています。
少し前であれば、怪我は選手の晩年に出てくるものでありました。
そのまま選手寿命に直結しますので一大事だったわけです。
1988年のレンドルや1997年のアガシなど全盛期に怪我でランキングを落として
その後復活したという例もありますが、それらは珍しい例です。

ところが、最近で言いますと、
まず2005年にフェデラーが年末のファイナル直前に怪我で1ヶ月のブランクを余儀なくされました。
また2010年にはナダルが全豪を怪我でリタイアしています。
どちらも両選手の全盛期というべき最強の時期でした。そして今年のジョコビッチです。
当然勝っている選手は試合数も多くなりますから
体に負担がかかってくる部分もあるのだということはわかりますが、
絶頂で最強なのに怪我が大きな敵となるというのは辛いところです。

それでも必死にプレーをする選手たちの姿には頭が下がります。
ファンはいつもいつも汗も流さずに眺めているだけですが
まるで一つになるようにありふれた言葉でも頑張れと声を掛けたくなりますね。

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  1. 2011/08/24(水) 00:25:22|
  2. 2011年7月~9月
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2011年、カナダ・マスターズ1000、なんとなんとフェデラーまでも

フェデラーも敗退です。
相手はツォンガなので格下への取りこぼしではないですが
ウィンブルドンに次ぐ敗戦ということになります。

4強が安定しているので全員ベスト4に残るのでは、
なんて考えてましたが、こういう驚きの結果にもなるんですね。
まるで90年代のような展開です。

敗れ去ったシード選手の話ばかりもしていられませんね。
残っているメンバーは以下のとおりです。

・ジョコビッチvsモンフィス
・ツォンガvsアルマグロ
・フィッシュvsバブリンカ
・ベルディフvsティプサレビッチ

マレーを倒したケヴィン・アンダーソン、ナダルを倒したドディッグはいずれも敗退しました。
ジョコビッチとの対戦を楽しみにしていたデル・ポトロもチリッチに敗れました。
今大会はなかなか予想通りにいかないですね。
こういう時にジョコビッチが安定して勝ち上がれば
No.1としての地位も更に確実なものになりますね。


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  1. 2011/08/12(金) 18:56:45|
  2. 2011年7月~9月
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2011年、カナダ・マスターズ1000、ナダルも敗退

おお、ナダルよ、お前もか。

クロアチアのドディッグを相手に「6-1 6-7 6-7」という大逆転負けでした。
マレーと違って瞬殺ではないのが救いですが
こういう試合を落とさないのがナダルだったはずですので
調子も少し下降気味なのかなと多少心配になります。

思えばフェデラーが、ランキングを下げると共にこういう試合を落とすようになりました。
競り合いには絶対に負けない選手がこういう試合を、
それも下位への取りこぼという形で落とすというのは、質用以上に心配になるものです。
その意味ではマレーの敗退のほうがまださっぱりして良かったのかもしれません。

勝ったドディッグですが、私は以前ドディッチと書いていたかもしれません。
でもスペルは「Dodig」でしたので、一応今回はドディッグとしておきます。
クロアチアの選手ですが、ハイパービッグサーバーではありません。
去年の全豪の初戦でフェレーロを倒していたり、
今年の全豪では初戦でカルロビッチを倒し、2戦目ではジョコビッチからセットを奪うなど、
そこそこの活躍を見せてはいますが、今回は初の超大物食いとなりました。

さて、マレーとナダルが消えたことでボトムハーフはわからなくなりました。
シード勢で言うとベルダスコとユーズニーも敗れていますので、
残っているのはフェッシュ、ベルディフ、バブリンカになります。
ノーシードのティプサレビッチ、グルビス、カルロビッチ等に注目するのも面白いかもしれませんね。
もちろん金星を上げたケヴィン・アンダーソンとドディッグも忘れてはなりません。
久々に誰が勝つかわからないという楽しみを味わうのも一興です。


テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ

  1. 2011/08/11(木) 13:45:28|
  2. 2011年7月~9月
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