良い試合でした。
力的にはジョコビッチ、しかしフェデラーの粘り、といったところでしたか。
いつ試合が決まってもおかしくないような場面で、
何度も瀬戸際をかいくぐるフェデラーのプレーを多くの観客が息を呑んで見守っていました。
伝説のプレイヤーフェデラーが最後まで魅せてくれた試合ではありましたが、
総合力はジョコビッチのほうが上でした。
試合を面白くした最たる要因は何と言ってもフェデラーのサーブでしょう。
あれでジョコビッチとほぼ対等に戦えてたと思います。
しかし、1stサーブが入らなかったり、返されたりしてしまうと
途端に危うさが露呈する雰囲気もありました。
第2セット以降はジョコビッチがほぼ試合を支配していましたが、
流れが変わったのは第4セットをフェデラーが取った時です。
このセット、流れ的にジョコビッチは、決めるべき時に決めて試合終了、という気持ちだったと思います。
しかしフェデラー脅威の粘り。
先にブレークされても追いつくというのを二度やり、しかもこのセットを取ってしまいました。
この後少しジョコビッチはペースを乱しました。
それまでストローク戦であれば大抵ポイントを取っていたのが
互角か、むしろフェデラーのほうが機敏に動いている雰囲気にすらなりました。
ジョコビッチは試合途中で転んで膝を痛がり、それを気にするシーンもありました。
それが影響したかどうかは定かではありませんが、最終セットのサーブの威力は落ちていました。
フェデラーとしては最終セット早い段階で試合を動かしておきたかったです。
しかしジョコビッチには強烈なリターンがありました。
フェデラーの生命線はサーブでしたが、それすらをものともせずに打ち返す
最後のジョコビッチの気迫は凄かったです。
大半の観客がフェデラーに味方する空気の中での試合でしたが、
淡々とプレーしながらも、確実に要所決めるところはさすがです。
この辺りは最強時代のレンドルやサンプラスの凄みを思わせました。
観客の応援とは関係なく勝つ。強い選手はこうでなくちゃいけません。
しかし、正直ジョコビッチも危なかったです。
試合が、というよりも、もしも最後に展開が違っていたらです。
基本的に、プレー内容としてはジョコビッチのほうが上だったと思います。
それであの展開で、そして最後に大逆転で負けていたとしたら。
それは力でねじ伏せられたわけではなく、自身の乱れが最大の原因ということになります。
もうスタジアムはフェデラーフィーバーに包まれるわけです。
ジョコビッチは完全な引き立て役です。あまりにも酷い引き立て役に成り下がります。
4連続グランドスラム決勝敗退はレンドル、マレーにありますが、
レンドルはNo.1就任前からの記録ですし、マレーに至ってはNo.1経験がありません。
もしも今回ジョコビッチが負けていたらこれと並んでいたわけで、
しかもバッチリ全盛期のNo.1として、ということになりますから
歴史上屈指の引き立て役になってしまっていた可能性があります。
しかし、ジョコビッチは優勝できました。
これでグランドスラムのタイトルは7個目です。
戦前から話題にも上がっていましたが、両選手のコーチであり
現役時代にウィンブルドンで覇を競ったベッカーとエドバーグの記録を抜いたことになります。
準決勝を見た限りではフットワークがこなれているのは明らかにフェデラーのほうで
ジョコビッチは、ディミトロフも同様でしたが、クレーっぽい大きなストライドを使うというか、
足を取られるシーンが散見されました。
そして決勝では見事にそれが良くない形として出てきてしまったと言えます。
そういえば現役時代ベッカーもよく転んでいました。
ベッカーはジョコビッチに、転んでも勝てることを教えたんでしょうか。
試合中、BBCのカメラはエドバーグに比べてやたらをベッカーを映してましたが何故ですかねえ。
エドバーグよりもレジェンド扱いされているということなのか、
カメラアングル的にたまたま良い所に座っていたのか、
事前にいっぱい映していいですかと打診されて、いやいや僕は遠慮するよとエドバーグが断ったのか。
改めて、ジョコビッチはウィンブルドン2回目の優勝となりました。
ウィンブルドンで複数回優勝を達成しているのはいずれもレジェンドばかりです。
レーバー、ニューカム、ボルグ、コナーズ、マッケンロー、ベッカー、エドバーグ、
サンプラス、フェデラー、ナダル、そしてジョコビッチ。
2011年を除けば全豪しか勝てないなどと言われたジョコビッチですが
その不名誉になりかけた雰囲気もこれで払拭出来ました。
次の全米を取れば、3スラムで複数優勝を達成することになります。
これまでオープン化後に4スラム全てで複数優勝を達成した例はありません。
3スラムであってもかなり希少な選手だけです。
レンドル、エドバーグ、サンプラス、フェデラー、そしてナダル。これだけ。
ここにジョコビッチは加わることができるでしょうか。
最後に、やはり我らがロジャー・フェデラーに触れないわけには行きません。
凄い、本当にすごい選手です。あんた、よくやったよ。
まさかあんな粘りを見せるなんて。
フェデラーって全盛時代でもそう粘る選手じゃなかったのですが
観客を惹きこむあのプレーは、もう何かが降りてきたとしか思えませんでした。
まあ本当に何かが降りてきていたのなら、その何かは面倒を最後まで見て
勝たせてあげないといけないんですけどね。
いずれにしろ「固唾を呑む」という言葉を最も端的に表す好例が
昨日の試合だったのではないでしょうか。
来年辺りの辞書に載るかもしれません。
固唾を呑む → 2014年ウィンブルドン男子シングルス決勝での試合における観客の様、またはその行い。
最新のランキングでフェデラーは3位です。
仮にですが、年末をトップ5以内で終わらせることが出来た場合、
33歳で、というのはアガシの記録に並ぶことになります。歴代3位タイです。
その上はコナーズ35歳とレーバー36歳がいるだけというトンデモぶり。
何せ今と昔では時代が違いますからね。
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- 2014/07/07(月) 11:59:19|
- 2014年4月~6月
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早くもベスト4です。
準々決勝4試合はどれも見どころがありました。
まずはマレー。勝ったディミトロフでなく、言及すべきはマレー。
ダメでしょ。ディミトロフも良い選手ですが、ここで負けちゃあねえ。
やっぱり全仏でうっかり活躍するとこうなっちゃうんですね。
96年のサンプラスがこんな感じでした。全仏ベスト4、ウィンブルドンベスト8。
ああ、マレー少し足りない。サンプラスと比べるとはいくらなんでも流石に失礼でした。
マレーは決してサンプラスではなく、たまたま優勝できたヘンマンに過ぎないのです。
いやーヘンマンを優勝させちゃうレンドルって凄いなあ。
ディミトロフは次にジョコビッチと対戦します。
これはもう絶対に見逃してはならぬ一戦です。
今大会は開催前から1991年と重なる部分があるのではないかと思ってみていましたが
本当にそれに近くなりました。
91年は3強、レンドル、ベッカー、エドバーグがやはり優勝候補でした。
この3人が勝たないのなら一体誰が勝つの?って感じで。
しかし優勝はシュティッヒ、そしてレンドルを下したウィートンの活躍がありました。
前年の90年にはイバニセビッチがベスト4に登場し周囲を驚かせていました。
去年のヤノヴィッツがイバニセビッチだとすれば、シュティッヒやウィートンを
ラオニッチ、ディミトロフ、キルギオス辺りになぞらえることができます。
錦織はアガシやクーリエに相当するでしょうか。
(お、翌92年はアガシ優勝でしたよ、錦織、来年ありますよ)
こうなると丁度ベッカーをジョコビッチと合わせて考えないわけには行きませんね。
ベッカーは旧3強の中では、新たに登場した若い選手達と、一番対等に戦っていった選手だったと言えます。
ジョコビッチも同じように今後伸びてくる若手たちにとっての超えねばならぬ壁となるべきで
まずはチリッチをそうしたように、次のディミトロフを退けねばなりません。
フェデラーがジョコビッチにとってのそのような存在であったように。
ディミトロフはジョコビッチを超えてこそ覚醒すべき選手です。
マレーに勝ったくらいでデカイ顔をされては困ります。
しかし、ジョコビッチも万全ではありません。
ジョコビッチの勝ち方をよく知っている人であれば、
試合途中でダレてファイナルセットに突入したとしても
最後の締め方を観れば、さすがと感じることもできるのはずなのですが
最近は、その最後の詰めができない試合もあって安心感に欠ける時があります。
正直、チリッチには悪いですが、準々決勝4試合の中では
一番簡単に終わっても良いと思われる組み合わせだっただけに
この苦戦は万全でないことの現れではないかと思います。
もっとも、チリッチも元々はもっと伸びて来ても良いはずの選手でしたから
地力があることは間違いなく、今回はそれを発揮することができたと
評価することができると思います。
ボムハーフの方、フェデラーvsバブリンカはフェデラーの勝利でしたが
これも安心感のある勝ち方ではありませんでした。
パワーは明らかにバブリンカのほうが上で、最初の好調がずっと続けばあわやというところでしたが、
フェデラーが持ち前の試合運びの巧さで綺麗にさばいていきました。
バブリンカのプレーの乱れを誘発させたのが大きいですね。
いかにもベテランらしい勝ち方ともいえます。
ただ、フェデラーも試合途中でペースを乱すことがあるので
ずっと競り合いが拮抗していたとしたら、安心ではなかったと思います。
ラオニッチvsキルギオスは試合自体面白かったと思いますが、
注目ポイントであるエース対決という点では少々肩透かしを喰らいました。
勝ったラオニッチの方は安定の39本のエースでビッグサーバーぶりをフルに発揮しましたが
キルギオスは半分以下の15本でした。
全豪でキルギオスを注目した時にも、勝った試合で多くのエースを決めていて
これは注目すべき選手だと思っていたら、次の負けた試合では数もスピードも大したこともなくて
その2面性に驚いた記憶があります。今回も全く同じ状況です。
それでも10代でベスト8は立派です。ナダルからの勝利というのも大きいですし
キルギオスにとって充分素晴らしい大会だったのではないでしょうか。
勝ったラオニッチは、ディミトロフと同様、グランドスラム初のベスト4となります。
決勝が仮にラオニッチvsディミトロフだったらこれはもう衝撃ですね。
3強が決勝に出ないグランドスラムというのは、実に2005年の全豪以来となります。
その時の決勝はサフィンvsヒューイットでした。
またウィンブルドンに限定すれば、2002年以来となります。
その時の決勝はヒューイットvsナルバンディアンです。
おお、どちらもヒューイットが絡んでますね。
サフィンとナルバンディアンは引退していますが、ヒューイットはまだ現役です。
これはまた素晴らしい。
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- 2014/07/03(木) 10:13:02|
- 2014年4月~6月
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・ジョコビッチvsチリッチ
・マレーvsディミトロフ
・フェデラーvsバブリンカ
・ラオニッチvsキルギオス
トップハーフのほうはベルディフとフェレールが敗れていますが
優勝候補であるジョコビッチとマレーは順当に勝ちあがっております。
特にマレーは、次のディミトロフ戦、大変に注目されていると思います。
ボトムハーフの方は、早くもフェデラーvsバブリンカが実現しますが
それよりももう一つの組み合わせのほうが衝撃度の高さでは上でしょう。
ラオニッチは錦織との熱戦を制して勝ち上がりました。
この次世代トップ候補同士の対戦は、これまで錦織が2戦負けなしだったのですが
今回はラオニッチに軍配が上がることとなりました。
これまではクレーとハードでの対戦で、今回はグラスということで
プレースタイル的には納得の結果といえるかもしれません。
今後両者は良いライバル関係としてトップ争いをしていって欲しいと思います。
オーストラリアのキルギオス、全豪の時に気になる選手として少し取り上げたことがありましたが
今回なんとナダルから大金星を上げてしまいました。
ナダルは最早グラスコートで勝てない選手になっていまして、
今大会もよく勝ち上がったとは思いますが、ここまででした。
もしも今フェデラーが対戦していたら、いかなフェデラーといえどもナダルに勝てるんでしょうかね。
勝ったキルギオス、全豪時にSTATSを確認したところ、サーブが良さそうだと感じました。
今回もナダルから37本のエースを決めていまして、しかもタイブレーク勝率の高いナダルから
2つのタイブレークを取っています。なかなかの注目株の急浮上と言えます。
キルギオスは今のところ大会最多のエース数を記録しています。その数113本。
(もっとも2位のイズナーが1試合少なくて110本ですから試合あたりの数になるとトップはイズナーということになります)
次の相手であるラオニッチは108本でエース数第3位となっており、
今大会のエース王者対決が行われるということになります。
仮にナダルvs錦織であったら当代屈指のストローク対決になったところだと思いますが
全く違った組み合わせの対戦実現となりました。
ラオニッチ、ディミトロフ、キルギオスと今年は若手が健闘しています。
去年もヤノヴィッツが旋風を起こしましたが、
普段不慣れなグラスコートで行われるウィンブルドンでは急な活躍というのもしやすいんでしょうか。
もっともヤノヴィッツは今年3回戦で敗れてしまいました。
今年の3試合全部がフルセットというのはヤノヴィッツらしいとろこで
このフルセット率はもはやネタになりそうな勢いです。
今年の3人も、もちろん来年以降のヤノヴィッツもそうですが
1年だけの活躍にならずにコンスタントに名前を見る選手になって欲しいです。
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- 2014/07/02(水) 10:41:13|
- 2014年4月~6月
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日本のTV局はなんで女子の試合を映すのが好きなんでしょうか。
3セットマッチで時間調整しやすいから?
とりあえずTV付けたら女子、というのばかりで困っております。
さて、2回戦ですが、ロソルへのリベンジマッチとなったナダル、
初戦に続きまたも第1セットを落とす苦戦となりましたが、
これをしのいで3回戦に駒を進めました。
ロソルのスタートの良さ、ナダルのエンジンの掛かりの遅さが重なったと言えます。
そのまま集中を切らさずに勝つというのはナダルらしいところではありますが
以前ほどの、まあナダルなら最後は勝つだろうという感覚は薄らいでおりまして
意外とハラハラした試合運びでした。
最後の方のロソルの乱れに助けられた部分はあったかもしれません。
初戦完勝のジョコビッチもステパネクに苦戦し、セットを1つ落としての勝利となりました。
ジョコビッチの場合は前哨戦がなかったので、
大会の最初のほうで苦戦しておくのはそう悪いことではないかもしれません。
試合の途中で集中を切らすのは前からジョコビッチにはあったことなので
今の段階では最後に勝ち切ることができていれば問題はないでしょう。
その他、試合の方スコアを見渡してみると、フランス勢が5セットマッチで苦戦しております。
まずツォンガは3回戦まで進んでいますが、勝った2試合はいずれも5セットマッチで
特に2回戦は「14-12」というスコアでした。
ガスケも2戦連続の5セットマッチで、こちらは最後に力尽きたか、
2回戦「8-10」というスコアで敗退してしまいました。
モンフィスとシャルディも2回戦で5セットマッチとなりました。
モンフィスは敗退、シャルディは勝ち上がっています。
フランス勢では唯一シモンが2戦連続ストレートで勝利しています。
しかし、シモンの次の相手はジョコビッチです。
連日、グラスコートらしいスコアを紹介していますが
今回は、イズナーvsニエミネンがそれに当たります。
スコアは「7-6 7-6 7-5」でした。
ミスタータイブレーク、イズナーの名前を見ただけでもう納得でしょう。
我々はあの超ロングマッチを覚えております。
今回は第1セットのタイブレークが「19-17」というスコアだったのですが
これはウィンブルドン史上2番目に長いタイブレークだそうです。
一番はボルグvsロール(という読みいいんでしょかね、インドの選手、Premjit Lall)で
1973年に「20-18」というのを記録しています。
しかし、やってくれますね、イズナー。
ウィンブルドンで話題を作るためにプレーしているのかと思えるほどです。
STATSを見ると、エースの数は32本、あのカルロビッチの初戦に並びました。
1stサーブの確率は71%、1st取得率は86%、2nd取得率は76%といずれもハイレベルなものとなっています。
因みに今大会1試合のエース数最多は、実はイズナーとカルロビッチではなく、
ドルゴポロフの42本です。2回戦のベンジャミン・ベッカー戦で決めています。
そのドルゴポロフ、3回戦ではディミトロフと対戦します。これは楽しみな一戦です。
両者パワーと柔軟性を持っていますから面白い試合が期待できるのではないでしょうか。
特に柔軟なプレーが活きるグラスコートでは尚更のことです。
過去の対戦は1勝1敗ですが、グラスコートでの対戦はありません。
実は、今年のクイーンズ準決勝で両者は対戦する予定だったのですが、
ドルゴポロフが棄権したため、ディミトロフが不戦勝で勝ちあがり、そのまま優勝しているというのがあります。
ある意味リベンジマッチともいえるものになるのではないでしょうか。
その今年のクイーンズですが、ドルゴポロフはディミトロフの前にニエミネンと戦っていて
その時がニエミネンは途中棄権という形になったのですが、
それぞれその前の試合がいずれも「7-6 7-6」とタイブレークで勝ち上がっていました。
そして優勝したディミトロフも決勝のF・ロペス戦は「6-7 7-6 7-6」というスコアでした。
こうしたデータをかき集めると、次の両者の対戦は
もう実にグラスコートっぽさ満点の試合になる気がしませんか?
しかししかし、この非常に面白そうな試合も、日本のTV局は注目しない可能性が大です。
現在順延となっているヤノヴィッツvsヒューイットも非常に観たい試合なのですが
こういうのを何でやってくれないかなあ。
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- 2014/06/27(金) 09:48:15|
- 2014年4月~6月
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1回戦が行われています。
トップ4は勝ち上がりました。
ジョコビッチとフェデラーは非常に強い勝ちあがりで、マレーもストレートでした。
心配されたナダルは第1セットを失い、少し、えっと思いましたが
その後持ち直して勝利しています。
ナダルは2年前に2回戦で敗退させられたロソルが次の相手です。
奇しくも同じ2回戦。リベンジなるでしょうか。
その時はロソルが好調だったというのもありますが、
元々ナダルにとって得意なタイプの選手ではないと思います。
ただロソルは正直、ナダルからの勝利以降目立った活躍はしていません。
今年もドーハで両者は戦っており、ナダルがストレートで勝っています。
昨年ベスト4のヤノヴィッツがフルセットで勝ち上がりました。
この選手は本当に5セットマッチの多い選手です。
しかし勝率は決して高くありませんので、5セットキングとはいえません。
あくまでも5セットの多い選手です。
去年はベスト4ですから世間的には注目の一人でしょう。
5セットマッチを戦うのは構いませんが簡単に負けてしまっては困ります。
日本人選手に目を向けましょう。
今回は3人出場しております。
錦織は勝ちましたが、伊藤と杉田は敗れてしまいました。
因みに錦織のスコアは「6-4 7-6 7-5」
伊藤のスコアは「5-7 6-7 6-3 6-7」
杉田のスコアは「6-7 6-7 6-7!!」です。
なんともグラスコートっぽいスコアが乱立しています。
特にF・ロペスと杉田の対戦は近年にしては比較的ネットアプローチの多い試合となりました。
あまり詳しくなくて恐縮なのですが、ロペスはともかく、
杉田はネットプレーを多発するイメージがなかったので
このSTATSには少々意外なものを感じました。
少しずつ全体的にスタイルが変わってきているのかもしれません。
それでもいま一番強いのはグラスでもストロークをびしっと決めていくスタイルです。
トップ10でネットプレーを完全に使いこなしているのはフェデラーだけといえます。
さて、昨日の記事でビッグサーバーであるグロートが、
グラスコートらしいスコアで敗退しことを紹介しましたが
元祖ビッグサーバーのカルロビッチもまた
「4-6 6-7 6-7」というこれまた実にグラスっぽいスコアで敗退しました。
ビッグサーバーも敗退するのが前提のようでいて困りものですね。
グロートは24本のエースをファイアーしましたが、
カルロビッチは更に上を行く32本!ゲーム数は少ないのに!
今回のビッグサーブ対決はカルロビッチに軍配といえます。
そしてもう一点、カルロビッチの1stサーブの確率に触れる必要があります。
82%!!ポイント取得率ではないです、サーブの入る確率です。
あのスピードでこれだけは入るんです。
如何にスピードではギネス記録が塗り替えられようと、
何人たりとも敵うことのないカルロビッチ絶対の武器といえるでしょう。
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2014/06/25(水) 11:18:27|
- 2014年4月~6月
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さて、いよいよウィンブルドンの開幕です。
ビッグ4がトップ4シードになりました。
少し前にはあまりにも当たり前のこの状況ですが、
今年に入ってからは初めてのことです。
きちんと集計していないので正確にはわかりませんが、
恐らく、グランドスラム史上最も多かったトップ4の組み合わせでしょう。
もしかしたら、もしかしたらですが、今大会が最後という可能性も有り得ます。
今回も、ウィンブルドンでは過去のグラスコート実績が加味されるために
ランキングとは別のシード順となって実現したわけですが
他のグランドスラムではこうは行かないわけですから。
優勝候補もこの4人を中心にと考えられるのかもしれません。しかし誰も万全ではないです。
フェデラーが前哨戦に優勝していて状態も良さそうですが、ベテラン特有の持続性の心配があります。
トップシードのジョコビッチは現実的には一番近いかもしれませんが、
グラスコートの試合はぶっつけ本番です。
ディフェンディングチャンピオンのマレーも気合充分でしょうがクイーンズではまさかの敗退でした。
ナダルは一番心配で、このところウィンブルドンでは結果が全く出ていません。
むしろナダルは優勝候補から外すべきだという声すら上がりえます。
こうした時こそほら、ニューフェースですよ。
クイーンズ優勝のディミトロフ?昨年ベスト4のヤノヴィッツ?
グラスコート適性のイマイチ見えない錦織?
グラスコート適性の殆どないグルビス?
こうした中からフェレールやベルディフといった中堅がかっさらっていっても面白いですね。
試合の方も1回戦がぽつぽつと進められています。
個人的な興味は俄然グルビスに向いておりましたがなんとか初戦を切り抜けました。
スコアは「7-6 7-5 7-6」実にグラスコートっぽいスコアです。
相手はエストニアのゾップという272位の選手でした。
ストレート勝利ではありましたがギリギリと言う感じです。
あと一つでも勝ち上がれるかどうかってとこですかね。
あと一度しっかり取り上げなきゃと思っている選手がおります。
オーストラリアのサミュエル・グロートです。
サーブスピードのギネス記録保持者ですが、個人的にはそれには疑問符もあります。
今回は初戦でドルゴポロフと対戦しました。
結果はドルゴポロフの勝利、スコアは「7-5 7-6 7-6」わーお、グラスコートっぽい。
スピードガンのないコートでの対戦でして、スピードは計測されませんでした。
疑問符付きとはいえグロートのサーブが凄く速いのはわかってるんです。
エース取得率もカルロビッチクラス。それだけにしっかりとこの目で確認したいんですよね。
またいずれ取り上げると思います。
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- 2014/06/24(火) 11:04:28|
- 2014年4月~6月
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ハレはフェデラー、クイーンズはディミトロフの優勝でした。
この顔ぶれを見ると、片手打ち復権なるか、とも思いたくなりますが
今回に関してはいまいち偶然感も否めないですね。
しかし、ウィンブルドンでは、増えてきている
片手打ち選手たちの動向にも注目してみたいと思います。
折角のフェデラーの優勝だったのですが、
私は残念ながら試合の方は全然確認できませんでした。
少し話が逸れますが、ワールドカップも始まってますね。
いつもなら凄い気合で観戦するのですが、今回は少々興味が低下してしまっております。
気力の減退というわけではないんですけど。
その分、ウィンブルドンに意識を強く向けたいと思っています。
さて、今回の2大会では決勝の全てのセットがタイブレークでした。
サービスキープの連続であったのかはわかりませんが
一昔前のグラスコートでの展開を彷彿とさせます。
全仏活躍者がことごとく敗退したこと、片手打ち選手が出てき始めたことなども合わせ、
グラスとクレーの関係が以前のような状態にまた少しずつ戻っているのかもしれません。
あと、ナダルが心配です。全仏の疲れ云々というのもあるでしょうが、
去年のウィンブルドンからグラス大会2連続での早期敗退となっています。
以前からすればフットワークに難ありという試合も多くなっていますが、
グラスではクレーよりも細かいフットワークが要求されます。
また、正確性を犠牲にして強打していくスタイルに変えておりますが
このスタイルはハードコートに適合するために行ったものです。
その辺りでグラスでのフィット感がややしっくり行ってないのかもしれません。
ナダルであれば軌道修正してくれると思いたいですが、
気にしながら観ていくことになるでしょう。
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2014/06/16(月) 10:37:34|
- 2014年4月~6月
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さて、昨日の記事で大きめに取り上げましたが
案の定、グルビスがクイーンズでの激弱さを披露してくれました。
3ゲームしか取れなかったって、クレーでのプレーがまだ体に染み付いてたとか
コート自体苦手だとかあったとしてもいくらなんでも負けすぎ!
相手はフランスの「Kenny de Schepper」、ド・シェッパーと読むのでしょうか。
ランキングは60位台でトップキャリアも非常に少ないのですが
プロフィールを見ると、左利きで片手打ちバックハンド、身長も2メートル以上と
実にレアな雰囲気の漂う選手です。
グルビスのグラス初戦としては高難度の相手だったのかもしれません。
こういう時、ド・シェッパーが次で負けたりしないで
グッと出てきてくれると面白いんですけど、果たしてどうでしょうか。
このド・シェッパー、年齢は1987年まれなので今年27歳、ジョコビッチやマレーと同じで
グルビスよりは一つ年長ということになります。
決してニューフェースと言える年齢ではないのですが、
プロになったのが2010年ということでデビューの非常に遅かった選手ということになります。
もっとも、ツアー自体にはもっと以前から少しずつ出てはいたようです。
サテライトでの実績が2004年からぽつぽつとあります。
いずれにしろ、シュティッヒやイズナーのようにデビューの遅い選手が
円熟期に良いプレーを見せてくれる例がありますので、
今回はただのグルビス予定調和の敗退というだけでなく
勝った方の選手にも少し目が行きました。
今回の試合は残念ながら観ることができませんでして、
それもで少々気になった選手でしたので、動画を探してみました。
あまり多くのチェックはできていませんが、結構積極的にネットを取るタイプの選手ですね。
グラス向きという気がします。去年はウィンブルドンで4回戦まで行ってますし(グルビスよりも凄い!)。
身長の割にはそれほど大型のプレーを見せるわけではなさそうで、
もう少し体を活かしたダイナミックなプレーがあっても良いかなとは思いました。
それでも最近は少ないプレースタイルですのでここから伸びてきてくれれば面白そうです。
さて、クイーンズに比べるとドローが半分ということもあり、非常に進みが遅いのがハレの大会です。
(フェデラーやナダルがこっちを選ぶのはそのせいですかね!)
トップ2シードの試合はまだ行われていませんが、第3,4シードは行われました。
ラオニッチは敗れ、錦織は難敵モンフィスを相手にフルセットで勝利しました。
ラオニッチもモンフィスも全仏で好成績を収めた選手です。一方の錦織はご存知初戦敗退でした。
クレーからの切り替えを行うのに時間が足りなかったということでしょうか。
昔はこうした状況は当たり前でしたが、最近はあの3人とかがむちゃくちゃな勝ち方をしてくれるおかげで
コート種別の差もよくわからなくなる錯覚に陥いる雰囲気だったのですが、
まだこういうのも健在なんだと思うと何やらホッとしてしまいます。
ハレのほうでは、更に第5シードのガスケ、第6シードのユーズニー、第8シードのヤノヴィッツも敗れています。
第7シードで出る予定だったハースは直前で棄権してドローから外れていますので
今残っているシードは錦織と、試合を行っていないナダル、フェデラーだけです。
試合の進みが遅い大会にも関わらずもうシードがほとんど残っていないって、
どれだけ上位陣の油断の多い大会なんでしょうか。
第8シードのヤノヴィッツ。
昨年のウィンブルドンベスト4は見事でしたが、それ以降は何ともパッとしないです。
去年のシンシナティでは引退直前のジェームス・ブレークに軽くヒネられてますし。
グランドスラムやデ杯で5セットマッチにもつれ込む試合が多いのですが勝率がいいわけでもありません。
グラスでだけは強い選手、という特異さで売れれば良いのですが、
今回も初戦敗退と何ともいただけない状況となってしまいました。
ただ、去年もウィンブルドン直前のハレでは初戦敗退でしたので。
ウィンブルドンでだけは強いという更に特異な売り方は辛うじて残っているといえます。
衝撃のウィンブルドンベスト4を果たしはしましたが、これが後々続くかどうかで
ジボイノビッチになるかイバニセビッチになるかの瀬戸際に立たされています。
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- 2014/06/12(木) 12:08:12|
- 2014年4月~6月
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全仏後、余韻に浸るまもなくグラスシーズンに突入するこの時期が
テニス界の一年で一番忙しい時のように感じます。
今週、早くもハレとクイーンズで大会が開催されています。
共にマスターズ250と小規模の大会なので
マスターズ1000クラスの出場選手とはなってないですが
両方を合わせればそこそこの顔ぶれが揃っています。
ハレについてはナダルとフェデラーがトップ2シードです。
更にラオニッチ、錦織が第3、4シードで続きます。これだけでも中々の大会です、
ナダルの出場は大丈夫でしょうか。
無理してコンディションを崩すようなことがなければ良いですが。
まあ、そもそもエントリーしているということはそれも覚悟の上なんでしょう。
ナダル自身、まさか全仏で決勝に出るつもりはなかったとは考えられないですからね。
フェデラーも、得意とするグラスでのパフォーマンスには注目されます。
順当に行けば準決勝で錦織と当たります。是非とも観たい試合です。
その錦織も怪我の具合は大丈夫でしょうか?
全仏の早期敗退というのは、同時に休息期間の長さを意味しますから
それが良い方に転じてくれてればよいですが。
この辺、ナダルとは対照的な状況です。
錦織の初戦の相手はいきなりモンフィスです。
クイーンズの方は、フェデラー、ナダルがハレを選択するようになってから
長く君臨していた第2位のグラス大会の座が少々怪しくなっております。
代わりにジョコビッチが出ればよいのですが今回はそれはないです。
それでもドローはハレの倍(28と56)もあります。
出場選手数で言えば第2のグラス大会であることに変わりありません。
ドローは倍でも賞金総額は両大会同じという、このアンバランスさが不思議なところです。
クイーンズのシード勢は、上からバブリンカ、ベルディフ、マレー、ディミトロフ、
ツォンガ、グルビス、K・アンダーソン、ドルゴポロフとなっています。
ビッグ3は出場しなくてもこちらも中々の面子です。
ただその中でマレーが第3シードというのが少し気になるところではあります。
本来トップシードでないといけない選手なんですがね。
あと全仏で旋風を巻き起こしたグルビスのプレーはどうでしょうか。
元来、全仏で活躍した選手というのはグラスシーズンであっさり負けるという傾向が強いです。
その点期待というよりは心配のほうが大きいです。
何よりグルビスはコート種別で言えばグラスがダントツで苦手で、過去の勝率は僅かの38%です。
ただ、私が最初にグルビスに注目したのはウィンブルドンなんです。
2008年の2回戦、相手はナダルでした。
セットカウントは1-3でしたが、とても良い試合でした。
あれからパタリと名前を聞かなくなり、ここまで来るのに何年かかったのか。
グルビスのウィンブルドンですが、翌年にはマレーに2回戦で敗れています。その時は簡単なスコアでした。
また去年の3回戦、グルビスとしては自己最高成績になるのですがベルダスコと対戦しまして、こちらも簡単に敗れています。
しかし、その他の年は、負けていても結構競ったスコアだったりするんです。
また、ベルディフやツォンガ、イズナーにも勝利していますから
決して勝率で見るほどグラスコートがダメなわけではないようにも思えます。
それでも38%はさすがに勝たなさすぎですけどね。
何よりも、ウィンブルドンより、クイーンズでの実績が酷いです。
これまでに5回出場していますが、内4回が初戦敗退でした。よほど相性の悪い大会なんですね。
唯一勝ったことがあるのが2008年で、3回戦でマレーに敗れたのですが
もしかすると2008年がグルビスのグラスコート全盛期だったのかもしれません。
グルビス、データを追っていくと意外と面白い選手かも。
サフィン、リュビチッチ、ダビデンコ級に楽しませてくれるなら
今後もフォローして行きたくなります。
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- 2014/06/11(水) 14:10:20|
- 2014年4月~6月
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ナダルが5連覇を達成しました。4連覇のあとの5連覇、ほぼ9連覇、
いよいよ前人未到の領域に達しました。
いや、もう既に前人未到でしたが、更なる前人未到というべき前人未到さです。
1つのグランドスラムで9回優勝というのは史上初です。
いや、8回ですら既に史上初だったんですが、更なる史上初さです。
グランドスラム全体での優勝回数も14回となりサンプラスに並びました。
2位タイ。1位のフェデラーまではあと3つ。
ナダルならば届きそうな気もしますが、同時にまだまだ遠い印象もあります。
どれだけ凄い時代なんでしょう。ここ10年の男子テニスは。
今大会はジョコビッチの生涯グランドスラムに焦点が当てられた大会だったと思います。
全仏ではいつもそうですが、特に今回はナダルのクレーシーズン不調があり、
ジョコビッチの達成が大いに期待され、そして注目された大会だったのではないでしょうか。
もちろん、ナダルの実力は誰もが理解しており、簡単な達成でないのは承知だったわけで
決して既定路線というか、レンドルがウィンブルドンで負けた時のような
え~なんで、感はそれほど強くなかったようには感じます。
それでも、勝つならここだったのではないかという気もします。
仮にこのままジョコビッチが達成できなかったとしたら、
2014年が最大のチャンスだったんだけどな、と言われる可能性のある大会でした。
もちろん、そうならないためにも来年以降に優勝を手にしたいところです。
ジョコビッチならば当然可能性も充分にあるでしょう。
かつてナダルがウィンブルドン決勝でフェデラーに2連敗した時、
しかし、フェデラーに勝つとすればナダルなんだろうなと思わせるものがありました。
同じ雰囲気をジョコビッチは充分に持っていて、
実力でぶつかり合ってクレーでナダルを打ち倒せる唯一の選手であることは間違いないです。
来年以降の展開がどうなるか、テニス界もまだ目が離せない事になります。
フェデラーが少し力を落とした時も、他の大会では必ず勝つわけではなくなったものの
グランドスラムでは絶対の強さを誇り、それがランキングを維持させる原因となっていました。
ナダルもジョコビッチも常に勝ち続ける選手ではなくなっておりますが、
グランドスラムでは、まあ早期敗退もありますが全体として見ればやはり強いです。
この力関係を維持できている間は、ナダルとジョコビッチの時代は続くでしょう。
ジョコビッチもこの間に生涯グランドスラムを達成したいところです。
試合は両者力を出し尽くした凄い打ち合いだったと思います。
かつての対戦よりもミスは随分と多いですが、
これは両者のプレースタイルが変わっているせいでしょう。
6~7年前に比べての強打率の激増。これでは体もついていかないでしょう。
お互い、試合中苦しい表情を見せる場面が何度もありました。
最近の2人の対戦では、ジョコビッチ側に、ナダルを苦しめる時間帯というのが存在します。
ナダルが何も出来ずにジョコビッチが一方的にポイントを取っていく時間帯です。去年の全仏でもありました。
そういうのがあっても試合の方は好勝負になったりするのがナダルの凄さでもあるわけですが
今回はそれに該当する時間帯は現れませんでした。
決してそれがないとジョコビッチが勝てないというわけではないのですが
本当に良い時のショットが出せていたかというとそうではなかったと思います。
もちろん素晴らしいショットはありましたが、連続しませんでした。
ジョコビッチの敗因を上げるとすればそこではないでしょうか。
精神的なものもありました。ジョコビッチはその精神力の強さで2011年に王者に上り詰めたわけですが
最後のポイントでは、ここ数年、こんなジョコビッチは観たことないという弱気な雰囲気を感じさせました。
セカンドサーブを打つ前の長い長い、間。
これは、ダブルフォルトなんじゃないの??と思った人も多いのではないでしょうか。
結果、案の定ダブルフォルト。
第4セットはジョコビッチのサーブからでしたが、これがナダルに幸いした気もします。
それまでブレークした後にキープができないという状態がナダル側に頻発していました。
セットを取るためには、ブレークした後キープしなきゃいけないという状態であったら
そう簡単にセットを取ることは出来なかったかもしれません。
しかし、最後はブレークすれば決着という状態でしたので、ナダルとしては
勝負どころを良い巡り合わせで迎えることができたのではないかと思います。
ナダルとしても9回の優勝の内、今回が最も苦労した決勝だったのではないでしょうか。
これまでにない低調なクレーシーズンの迎え方でしたし、
ジョコビッチの生涯グランドスラムという世間の期待が相手にかかっている状態でもありました。
直前のローマでジョコビッチに敗れていたのもあります。
2011年にジョコビッチがクレーでナダルに連勝した時には全仏での対戦はありませんでした。
去年の準決勝ではファイナルセット「9-7」というとんでもない試合をしており
その記憶も新しかったはずです。
本当にジョコビッチが勝ちそうな条件が揃っていたんです。
しかしここで最後に勝ってしまうというのがナダルのナダルたる所以でしょうか。
このところの全仏優勝の流れ的に以下のようになるのが綺麗かなと思っていました。
ナダル × 4
フェデラー
ナダル × 4
ジョコビッチ(今年)
ナダル × 4
マレー
しかし、そうはならずでしたね。
こうなったら少し修正して
ナダル × 4
フェデラー
ナダル × 5
ジョコビッチ(来年)
ナダル × 6
マレー
としましょうか。
更に
ナダル × 7
錦織
と続けてもよろしい。
もう最後、何歳だろう?
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- 2014/06/09(月) 10:03:31|
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