さて、今年のATPのトーナメントカレンダーが終了しました。
公式試合としてはデビスカップ決勝が残っていますがATPトーナメントは全て終了です。
兼ねてからちょくちょくコメントしていますが、私はATPファイナルが一番好きな大会です。
大きな大会であるグランドスラムもいいですが、ドローが128あるため、
言ってみれば128人に優勝の可能性があるわけで、
わずか8人で争われる今大会のほうが、その優勝価値には破格の希少性があるといえるのです。
もちろんただのドロー8の大会とはわけが違います。
1年間フルに戦って最高の成績を収めた選手だけが出場を許されるのですから
選ばれた中でも更に選ばれた選手のみに輝く栄光といえるわけです。
将棋でいえば、グランドスラムは竜王戦、ATPファイナルは名人戦のようなものです。
将棋に興味のない方には逆に分かりにくい例えになってますね、失礼。
いずれにしろ、年末にこの最高に楽しい大会が用意されているというのは良いものです。
これが終わるとテニスカレンダーしばらく休息に入ってしまいます。寂しい思いもありますね。
さて、今年も大変楽しみました。何といっても錦織の活躍です。
準決勝のジョコビッチ戦は惜しい感じでした。
あの無類の強さを誇る今大会のジョコビッチからセットを奪った唯一の選手となったので
負けたとはいえ喜ばしい部分もありましょう。が、
まあ結局のところ総合的にはジョコビッチのほうが上で最後は貫禄負けというところでした。
錦織のシャープなショットには観るものを惹きつける魅力があります。
ただ長続きするタイプのプレーではないのが正直なところです。
勝った負けたを繰り返しながらのほうが長くプレーできる気がしますが、それが良いのかは微妙なところです。
長い期間に渡って日本テニス界を引っ張っていってほしいというのもありますが、
一気に畳み掛けて高ランクや大きなタイトルを取ってほしいというのもあります。
こればかりは成り行きを見守るしかないですが
正直、長い期間やろうと変な調整を入れてもしかたがないので
来年の全豪タイトル、そしてトップ4へのランクアップを目指してくるのではないでしょうか。
チャンスはその時に確実にモノにしていかないといけないですからね。
錦織も怪我に泣いてきた選手ですから、その心配も持ちつつ、年初から楽しみが待っていることを喜びましょう。
さて、残念だったのは決勝です。
充実のプレーを見せ破格の強さで決勝に賭けあ上がった両選手、
ジョコビッチとフェデラーの頂上決戦が観られるかと思ったのですが
フェデラーが怪我のために棄権してしまいました。
フェデラーは今の時代には珍しい怪我の少ない選手で有名ですが
それでも怪我とは無縁ではないということなんですね。
今年は試合数も多く、絶好調でここまでやって来ましたからやむを得ない部分もあるでしょうか。
優勝は不戦勝でジョコビッチということになりました。
ATPファイナル3連覇というのは過去にレンドルしかやっていなかった偉業です。
決勝が不戦勝ということでその価値が少々減じてしまう捉え方も有り得るかもしれませんが
その勝ち上がりっぷりを見れば決して運とかそんなのではないことはわかります。
そのレンドルには9年連続決勝というとんでもない記録があるんですが
準優勝に終わったフェデラーも、連続ではないにしろ、決勝進出回数でレンドルに並びました。
この人は何かと記録を作りますが、もはや打ち立てられないものというほどの活躍で恐れいります。
同時に、無敗なのに優勝でないという不思議な新記録も打ち立てました。
因みにデビスカップ決勝は大丈夫でしょうか。
まさかそっちのほうが重要ということで、ファイナル決勝を棄権したとか
そんなことさすがにないと思いますが(いや、フェデラーならあるのかな)、
バブリンカが復調してきただけに、フェデラー不在となるとスイスチームにとっては大きな損失です。
フランスの方は、ツォンガ、ガスケ、モンフィス、ベネトーと役者がそろっています。
今年はシモンがメンバーに入っていないですが、その可能性もあると考えると
例え一人が欠けてもかわりに同じくらいの実力者が出場できるという点で
トップ2頼みのスイスとはハプニング時の基礎体力に格段の差があります。
ダブルスに関しても、どちらの国もトップチームがいるわけではないですが
今年ワールドグループで無敗のフランスのほうが優位と考えれば
ますます全てはフェデラー次第ということになりそうです。
デ杯のサイトを見ると、フェデラー出場の可能性は残されている
という書き方がされているので、ここは今後の発表に注視ですね。
さて、当サイトとしては大きな仕事が残されています。
恒例のサイトデータ更新です。
今年はちょっとテコ入れが必要です。
若手と言われている選手達をメンバーに加えなければいけませんね。
どんなデータになってくるのか楽しみです。
少々お時間を下さい。頑張って更新を行っていきます。
スポンサーサイト
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2014/11/17(月) 09:37:50|
- 2014年10月~12月
-
| トラックバック:0
-
| コメント:9
ATPファイナルはRRグループBの第3戦が行われました。
1位通過はフェデラー、2位通過は錦織となりました。
ラオニッチが棄権したため錦織の相手は急遽フェレールとなりました。
錦織vsフェレール戦がグループBで唯一フルセットにもつれた試合となり
純粋に試合の面白さで言えば、この試合が今年の同グループで一番だったかもしれません。
同タイプ選手によるラリーの応酬でしたからさすがに見応えはありました。
ラオニッチの爆発力には期待したのですが、そうはならず、
代理の選手のほうが面白い試合になったというのも皮肉と言えなくもありませんが、
ラオニッチはまだ若い選手、今後に期待しましょう。
あ、私が期待するとダメか。今うっかり期待しちゃいましたが
今後のラオニッチの活躍フラグをへし折っちゃいましたかね。
さて、フェデラーのほう、これはもうなんでしょう、なんというんでしょう。完璧でした。
マレーが悪かったのもありますが、良いフェデラーと悪いマレーだとこういうスコアになるんですね。
「6-0 6-1」。2005年のガウディオ戦の再来かと思わせるフェデラーの勝ちっぷりでした。
最後「6-0 5-0」まで行きました。あとほんの少しでした。
このような上位しか登場しない大会で、9年越しでダブルベーグルを2つとなっていたとしたら
これはもう、本当にもうなんなんでしょう、なんと言ったらいいんでしょうか。
まあ最後にマレーは1ゲーム取ったわけですが、当然ながら焼け石に水でした。
フェデラーの凄いのは、勝利をほぼ手中に収めている状態でも全然気を抜かないところです。
選手によってはこのような状態だったらニヤニヤと笑みがこぼれたり
調子に乗った態度を取ったりということも考えられなくはないのですが、
フェデラーはもう、全部のゲームを取りに行ってました。
思い起こせば9年前のガウディオ戦もそういう雰囲気でした。
さて、準決勝に話を向けますと
グループAのほうの首位通過は、もちろん数字の上ではまだわかりませんが、
ほぼほぼジョコビッチになるのではないかと思います。
もちろんこれが錦織の相手となります。
錦織視点で見ればジョコビッチでないほうがいいのですが
まあ一般に準決勝でジョコビッチとフェデラーが当たってしまうのもあれなので
これで仕方ないのではないかと思います。錦織はもう全力ですね。全力です。
1ゲームでも取れれば、今大会ではもうこき下ろされることはないですから。
気楽にガンガン行かないと損です。
グループAの2位枠はバブリンカとベルディフが争っています。
厳密には両者には1位の可能性も残されています、
例えばベルディフがジョコビッチに「6-0 6-0」で勝ち
バブリンカがチリッチに「6-0 6-0」で勝てば、なんとジョコビッチがRR敗退となります。
まあなさそうですけどね。
対戦相手も加味して現実的に判断すればバブリンカの可能性が高いですか。
その通りであれば、準決勝はフェデラーvsバブリンカのスイス対決となります。
スイスはこの後デ杯決勝が待っていますので、準決勝に2人出場するとなれば
それはそれで大きな収穫となるのではないでしょうか。
フェデラーにとってもデ杯は現在持っていないほぼ唯一のタイトルといえます。
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2014/11/14(金) 11:24:04|
- 2014年10月~12月
-
| トラックバック:0
-
| コメント:4
両グループとも2戦目まで終了していますが
いずれもはっきりとした結果になっています。
まず面白いのは全ての試合がストレートセットで決着しているという件です。
そしてランク上位の人間が下位の人間に勝っているという点で
戦前の混乱になるのではないかという予想がかなり裏切られた形となっています。
貫禄のジョコビッチはまだしも、特にグループBは接戦予想だったのですが。
残る第3戦では少しは乱れるのか、あるいはこのまま普通に終わるのでしょうか。
今回消化試合がないのでRRも最後まで楽しめるという点は喜びましょう。
試合の方は1つずつコメントしてもよいですが、まあ代表でフェデラーvs錦織を。
錦織はサーブが悪くそしてストロークが悪かったです。
これでは勝てなくて当然と言ってしかるべきです。
メディカルタイムアウトも取っていましたし、全体として調子が悪かったということでしょう。
元々錦織は安定感の選手ではなく、急な不調に陥って
あっという間に負けるというような時もよくありますが
まあ、考え方によってはそれがフェデラー戦で良かったかもしれません。
ATPファイナルの不思議なところは、仮に1試合だけ負けるとすれば
決勝よりもRRのほうが良いという気持ちの入れ替えが効く稀有な大会である点です。
錦織のストロークのシャープさは相変わらず見事で、
フェデラーにも十分通じるものであることは感じられたのですが
時間を追う毎に精度がどんどん悪くなっていってしまいました。
フェデラーも出だしは速いサーブが入らなかったり
錦織のショットに押されてのミスなどはありましたが、
瞬時に回転をかけたサーブに切り替えたり、強いショットを抑えたりなど
効果的にプレーを切り替えていきました。その引き出しの多さはさすがです。
その後フェデラーは、錦織のショットが安定しないとわかると
速いサーブとベースラインからの強打を復活させ、一気に試合を決めてしまいました。
短期決戦ならではの鮮やかな組み立てです。
RRでは試合が長くならないほうが有利ということをよく知っているさすがの試合運びでした。
今回はフェデラーの貫禄に軍配が上がったということになるでしょう。
グループAのほうではジョコビッチが同じように貫禄の勝利を収めていますが
こちらはもう試合運び云々ではなく実力が上と言わんばかりの圧倒的な勝ちっぷりでした。
ショットだけでも圧倒的だというのにドロップショットやネットダッシュなど
やりたい放題何でもできる感を出せるのがジョコビッチの強みでして
この人が好調だと本当に手がつけられない感が半端ないです。
第3戦はRR通過者だけではなく、準決勝の組み合わせも加味しての結果判断が入りますので
あれこれ考えを巡らせながらまた楽しい時間を過ごす事になりましょう。
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2014/11/13(木) 10:44:59|
- 2014年10月~12月
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
グループABともに第一戦が行われました。
意外にも全ての試合がストレート勝負でした。
最終的に同成績で並んだ場合、セット数そしてゲーム数が判定対象となるため
同じ1勝でもストレート勝利というのは大きいです。
尤も、その後2敗しては意味がありませんし、
過去には1敗で突破できなかった例はありますからまだ一戦だけでの判断は禁物です。
しかし、正直ジョコビッチ以外混戦と思われたところでのこの結果ですので
以後どのように展開していくのか注目されます。
むしろ勝った側ではなく負けた側からすれば追い込まれた気持ちになります。
負けた側も今後ガツガツ来ると考えると、例えば第3戦を1勝1敗で迎えた錦織の前に
何かが吹っ切れたラオニッチが立ちはだかるとすれば、これは大いなる脅威となるわけです。
これはフェデラーの前のマレーに置き換えても同じです。
予想通り試合前から圧勝と考えられていて、
その通りにことを運んでしまったジョコビッチは凄かったです。
チリッチは何も出来ませんでした。
ジョコビッチを称賛すべきなんでしょうが、この結果だけを見たら
何で全米決勝でチリッチ勝っちゃったの、と、ゴホゴホそういうこと言っちゃいけませんね。
まだチリッチも可能性が消えているわけではないのはもちろんです。
大会前まで不調で心配されたバブリンカですが、こちらも快勝でした。
ここで復調したということは、ファイナル自体はもちろんですが、デ杯にとっても追い風ですね。
相性の良いベルディフが相手だったのも良かったのかもしれません。
ATPの記事で錦織の試合が取り上げられていました。
記事内でストロークスピードの紹介がされていますが
平均フォアハンド:錦織77MPH、マレー72MPH
平均バックハンド:錦織71MPH、マレー64MPH
最速フォアハンド:錦織110MPH、マレー94MPH、となっていました。
いや、110MPH???約177Km/hですよ。
サーブやスマッシュじゃなくてストロークがですよ。
ボルグやマッケンローのサーブと同じくらいじゃないですかね。
一時期フェルナンド・ゴンザレスのフォアハンドスピードが取り沙汰されていた時
99MPHというのがあって、ストロークで100マイルに迫る日が来ていると驚いたものですが
錦織はそれを遥かに上回るストロークを打っていることになります。
まあ通常のショットではなくネット近くでの上から叩き気味のショットだったのかもしれませんが。
あと、マレーのプレーは悪かったですね。むしろあのフットワークでよく最終戦までこれたと思います。
その全盛期から程遠い状態は今年後半ずっと変わらないので、1試合だけ調子が出なかったわけではありません。
それでもポイントを稼げる辺り、さすがに総合力は高いのだと思います。
我慢のプレーを続けた時、いざ体が回復すれば見事なパフォーマンスが発揮できるかもしれません。
今度は錦織がフェデラーに挑みます。
過去の対戦は2勝2敗ですが、
クレーとアウトドアハードで錦織、
グラスとインドアハードでフェデラーと
コート種類で結果がはっきりしています。
遅めのコートであれば錦織にチャンスが増えるのですが、
今回は正直フェデラー有利の状態です。
ただ、錦織には絶えざる可能性がありますので、
その未知数の領域で戦うことができればあるいは、というところですか。
あと、最初にも述べたように負けるにしてもストレートでなく
フルセットで負けたほうが良いです。(消極的!)
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2014/11/11(火) 11:52:59|
- 2014年10月~12月
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
個人にバタバタしてたら更新が滞ってしまいました。失礼しました。
ブログが追いついてませんです。既にATPファイナル、始まっております。
早速錦織が勝っちゃっております。
当ブログのスタンス的に、評判は良いようだけど錦織には厳しいぞ、
という論調で話を進めたかったのですが、出鼻をくじかれてしまいました。
しかもマレーに勝っちゃいました。
いやしかし、まだまだ始まったばかり、錦織には厳しい戦いが続きます。
イケるじゃん、楽勝じゃん、などと思っている多くの楽観的意見を一旦は否定せねばなりますまい。
さて、遅くなりましたがグループ分けです。
《グループA》
・ジョコビッチ
・バブリンカ
・ベルディフ
・チリッチ
《グループB》
・フェデラー
・錦織
・マレー
・ラオニッチ
こう言っちゃなんですがジョコビッチのドロー運の見事さ!
対戦成績で圧倒している選手を全て自分の方に呼び寄せました。
順に、10勝0敗、16勝2敗、15勝3敗。
まあそれだけ圧倒している選手が多いというのがそもそも凄いのですが。
当然、優勝候補としてもジョコビッチはダントツの一位に上げられています。
このグループ、2番手としては誰が上がっていくか、逆ジョコビッチがつまづいた時の混戦模様も想像がつかない部分でして
一つ一つの対戦に注目が集まります。過去の対戦成績からするとバブリンカが有利なのですが、
このところの不調を考えるとそう簡単にランク順にとは行かないでしょう。
グループBの方は錦織、ラオニッチという未知数の選手が入ったことで読めないグループとなっています。
フェデラーもそもそも今となっては全く読めませんし、マレーも現状未知数といえば未知数です。
誰が勝ってもおかしくない状態ですが、まずはフェデラーがラオニッチを、錦織がマレーを下しています。
しかし冒頭でも書きましたが予断を許さない状況です。この後どう展開していくのでしょうか。
優勝候でいえば、ジョコビッチがダントツ、2番手にフェデラー、3番手に僅差で錦織となっているようです。
これは第一戦の前の情報です。錦織の評価の高さに驚きました。
しかし今、ジョコビッチと渡り合えている数少ない選手の一人であるのは事実です。対戦成績は2勝2敗です。
ラオニッチも一撃の期待はありますがまだジョコビッチには勝ったことがありません。
錦織への期待の高さもうなずけますが、厳しいことに変わりはありません。
インドアの速いコートでラオニッチは脅威ですし、フェデラーは調子が良さそう。
普通に2連敗もありますし、そうなれば予選通過は難しいでしょう。
いやーファイナルってやっぱり好きです。
全部の試合がハイレベルなのでウキウキしますよね。
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2014/11/10(月) 09:58:12|
- 2014年10月~12月
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
今年最後のマスターズ1000となるパリ大会が行われています。
例年のことですが、ATPファイナルへの進出がどうなるかも大変気になる大会です。
同時に2つの戦いが行われるわけで、ある意味2度美味しい大会ともいえます。
ベスト8の顔ぶれは以下のとおりです。
・ジョコビッチvsマレー
・フェレールvs錦織
・ベルディフvsアンダーソン
・フェデラーvsラオニッチ
毎年、年末にかけて調整不良に陥る選手が多く、顔ぶれがいまいちになることも少なくない今大会ですが
今年は珍しくほぼド本命がズラリと勝ち上がったことになります。
唯一第3シードのバブリンカがケヴィン・アンダーソンに敗れました。
ATPファイナルの顔ぶれも見えてきます。
既にファイナル出場が決定しているのはジョコビッチ、フェデラー、バブリンカ、マレー、チリッチの5人です。
チリッチは今大会には出ていませんが、前週のモスクワで優勝していますので
良い勢いのままファイナルに行くことになります。
残念ながらナダルが欠場を発表したので枠はあと3つ残っていることになります。
それを錦織、ベルディフ、フェレール、ラオニッチの4人で争います。
1人を削るのがもったいないですね。それほど今年は多くの選手が頑張ったと思います。
マレーに瞬殺されてしまったディミトロフはその時点で権利を失いました。
今年は全体的に悪くなかったですが、やはり上の壁は少々厚かったです。
上位と当たった時の勝ち切れない感は特に年の後半になって目立っていました。
出場を決めているとはいえバブリンカも気になります。
全豪だけでなくマスターズ1000も制覇するなど今年前半は非常に良かったんですけど、
後半は勝てなくなっていってしまいました。特に全米以降は実に2勝4敗という状態です。
もちろんこの中には東京での伊藤竜馬からの敗戦も含まれています。
さて、大会の方に目を向けましょうか。
まずはなんといっても当ブログ的に期待しない度No.1の錦織圭!
今大会、ロブレド、ツォンガと来て次はフェレールです。
更にはジョコビッチとマレーの勝者、という具合に実に過酷なドローが待っています。
ああこれは期待できないなあ!!しないほうがいいなあ。
対する鉄人フェレールもファイナル進出かかってますからね。
顔合わせ的にはジョコビッチvsマレーがやはり黄金カードなんですが、
ハードコートではこのところジョコビッチが6連勝中となっています。
本来はこの2人が今頃2強時代を作っていなければいけなかったのですが、
マレーの怪我による脱落がテニス界の勢力図を大きく動かす要因になったといえます。
ジョコビッチの最終調整も含めて試合の方どうなるのか注目に値する一戦です。
ベルディフvsアンダーソンでは、勝てばベルディフのファイナル進出が決まります。
過去は11勝0敗と、ベルディフの当確と言いたくなるような対戦成績になっています。
アンダーソンもいい選手なんですけどね。バブリンカにも勝っているわけですし。
今年も大きな大会では格上の選手に負けているという感じで、変な取りこぼしは殆ど無いんです。
ただやはり大物を食らうという感覚はどうしても薄くなってきてしまいます。
最後にフェデラーvsラオニッチです。
ラオニッチはファイナル進出の可能性が残されていますが、ポジション的には一番厳しいところにいます。
ただ頑張って欲しいですよね。ラオニッチのようなタイプの選手がいるとファイナルも盛り上がります。
チリッチやベルディフも大型の選手ですが、ネットにも出るラオニッチはひと味違います。
短期決戦となれば強烈な存在と成り得ますし、ともすればトップ勢を倒すことも期待できる選手です。
まだ可能性は残されているのでどうなるか注目していきましょう。
対するフェデラーは非常な苦戦を勝ち上がりました。
もう、この人については語り尽くせません。
苦戦はしても勝ち上がる。絶好調すぎるのかなんなのかわからないこの状態。
パリで優勝すればポイント的には・・・
ああ、これはこれは、錦織以上に期待しえてはいけません。期待しない度No.1!繰り上げ!
すいません、さすがの錦織もフェデラーに域には達していませんでした。
期待しない度No.2錦織!No.1フェデラー!!!
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2014/10/31(金) 10:28:54|
- 2014年10月~12月
-
| トラックバック:0
-
| コメント:9
おめでとうございます。
フェデラー氏、33歳で2つ目のマスターズ1000獲得。
これより上の年齢となると、アガシ最後のマスターズ1000であるシンシナティが、
確か34歳の時で、これが唯一の例となるのではなかろうかと思います。
現役では第3位の高齢タイトル獲得者です。ハースとカルロビッチが上にいるのですが、
もちろん2人の場合はマスターズ1000ではなく、もっと小さな大会です。
まあフェデラーは今年のウィンブルドンでは準優勝ですから、
ランキングも大会前には第3位でしたし、勝ったって少しもおかしくないわけなんですが、
やはりどうしてもお祭り気分になってしまいます。
もちろん錦織が勝ったってお祭はお祭りなんですが、
フェデラーの場合は前途のある若者のものとはまたひと味違った良さがあります。
今大会はシード勢がバタバタと倒れていきました。
年末にかけて調子の良かった選手が息切れするのは毎年の常とも言えるわけですが
こうも面白いように連続するとむしろ壮観ですらありました。
怪我上がりの上に体調不良も抱えていたナダルを始め、
バブリンカ、チリッチといったグランドスラマー、
錦織、ラオニッチ、ディミトロフといった今後の中心選手に至るまで
多くの有力な選手が沈んでいきました。
ベスト8の顔ぶれは、
ジョコビッチ、フェレール、フェデラー、ベネトー、ベルディフ、シモン、ユーズニー、ロペスと
実に8人中5人が30歳以上、しかもシモンとベルディフは今ギリギリ29歳ですが今年中には30歳になりますから、
実質20代、中堅クラスの年齢といえるのはジョコビッチだけという有り様でした。
今年話題を振りまいた選手が入っていないのは面白いです。
やはり年末の息切れがここで大発生したと見て間違いないでしょう。
そうしてみると、改めて、ジョコビッチとフェデラーの年間通しての安定度は圧倒的だと感じます。
今年、ジョコビッチはタイトル数5で、本人としては決して満足の行く結果ではないのでしょうが
それでも他の選手と比較すると総合的にはNo.1だということを証明しています。
もちろんフェデラーも、ジョコビッチに肉薄する結果を残していますし
年末の大逆転No.1も決して不可能ではありません。
あとは鉄人フェレールの安定度も相変わらずですが、地味にベルディフも
今年に関しては比較的安定している選手に加えて良いかと思います。
いくつかの大会で早期敗退はありますが、概ね良好な結果を残しています。
さて、フェデラーですが、多くのシード勢が敗退していく中とはいえ
ジョコビッチに勝っていますし、初戦や決勝なども苦戦しての勝ちあがりでしたので
今大会の優勝には大きな意味があります。
我々は、より勢いのある錦織やラオニッチのような若い選手ですら、
一週経つと簡単に負ける姿を目の当たりにしていますので
この勢いでままでパリも、とは言い切れない部分はありますが
年末に向けてもうひと奮起お願いしたいところです。
なにせ、フェデラーは今週でランキングは2位になりました。
ナダルの状態を考えればこのまま年度末を迎える可能性も見えてきます。
これまで、コナーズとアガシに32歳での年度末ランキング2位というのがありましたが
フェデラーは今年33歳。これ以上は申しますまい。もう言ったも同然ですが。
因みに年度末No.1となると、レンドルとアガシの29歳があります。
フェデラー自身の持つ記録は28歳。今フェデラーは33歳。
いやいや、これ以上は申しますまい。
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2014/10/14(火) 10:45:20|
- 2014年10月~12月
-
| トラックバック:0
-
| コメント:9
テニスの試合を地上波でやってくれるなんて!
皆さんテレビ東京観ましたか?
観てたなら誰もがこう思ったでしょう。
「試合の途中ですが間もなく放送を終了します」
は?????
私はもうTVは見限ってますから。
ネットとともに歩んでいきますから。
日本ではテニスってそんなもんなんです。
わかりました、もう結構です。
決勝、素晴らしい試合でした。しかも最後は錦織の勝利です。
まあ最後の方の試合展開はよくわかりませんけどね!
錦織vsラオニッチは本当にライバル対決となりつつあります。
錦織が4勝1敗で随分とリードしているわけですが
試合展開を考えると紙一重という状態です。
第2セットのラオニッチのようにゾーンに入った状態であれば
錦織も為す術なしという試合も今後有り得るかもしれません。
言い換えれば勝負どころでの錦織の強さの証といえるのかもしれません。
そんな勝負強い錦織ですが、
勝負強い選手というのは一度歯車が狂えば意外と脆いですから
心配がゼロというわけではありません。
ビランデルやヒューイットやナダルなどはその典型ではないでしょうか。
まあ錦織がそれらの選手程度の実績を残せば
それはそれはものすごいことで喜ばしいですが。
アジアラウンドの集大成は上海マスターズになります。
上海はマスターズ1000なのでグランドスラム級の上位陣が出場してきます。
決してそこまでのようにはいかないのは明白なのですが、それでも敢えて言えば、
ここまでアジアラウンドで最高の成績を収めているのは錦織ということになります。
もちろん北京のほうが選手層が厚いわけで、遥かに難しい勝ちあがりだとも言えますが
だったら東京に来いって話です。そんなことはいいわけにならず、
やはりしっかりと結果を残した錦織の実績は評価に値するものであると断定できます。
北京の方はまだ決勝が行われていませんが
そこまでの勝ちあがりだけでも中々熱い大会です。
久々復帰のナダルはクリザンに敗れましたが
上海前に元気な姿を見せてくれて何よりです。
クリザンはナダルの前にグルビスを下しています(グルビスの途中棄権ではありますが)。
錦織世代の注目選手の一人で、今大会の台風の目となりました。
北京のベスト8はこのクリザン意外は全て順当で、上位シードは軒並み勝ち上がっています。
・ジョコビッチvsディミトロフ
・マレーvsチリッチ
・ベルディフvsイズナー
・クリザンvsナダル
んー・・・まあさすがに比べてしまうとジャパンオープンは随分と地味ですね。
全米王者チリッチはベスト8でマレーに敗退しました。
去年であればただの順当な結果でしょうが
全米のチリッチのパフォーマンスを知っていて、
かつ今のマレーの状態を考えれば、マレーも頑張ったといえる結果だと思います。
ナダルと同様マレーも怪我との戦いに明け暮れており、
実力以上にコンディションが結果を大きく左右する状況となっています。
マレーが良かったのかもしれませんが、チリッチもあの勢いを持続させないとは
全米がたまたま良かったんじゃないのみたいな思いも抱きます。
返す返すも錦織に準優勝は惜しかったといえます。
参考までに、2009年のデル・ポトロは全米優勝の後東京、上海両方で初戦敗退でした。
その後ATPファイナルでは準優勝まで行きましたが
翌年の全豪では4回戦チリッチと対戦し、フルセットの激戦の末に敗退しました。
そしてその後怪我で長い長いブランクに入ったのです、
この時の全豪の試合でデル・ポトロとチリッチのライバル関係が
強く印象づけられた人も多かったのではないかと思います。
話は戻りまして、北京の決勝はジョコビッチvsベルディフとなっています。
さすがにナダルが怪我明けなのでシード順から言って順当な結果になったと言えます。
ジョコビッチはディミトロフ、マレーという難敵を簡単に下し、
ベルディフも今週の目玉であるクリザンをやはり簡単に退けました。
やっぱり今トップとして中心にいる選手はジョコビッチなんでしょうね。
2011年当時のあの異常な強さはありませんが
他の選手も絶好調でない限りジョコビッチに勝てないという雰囲気です。
ベルディフは時に信じられないような早期敗退をする選手ですが、
今年は連続でのグランドスラム初戦敗退をストップさせましたし、
錦織世代の選手たちにとっての良い壁になってくれています。
ジョコビッチと比べてしまえばそこまで高い壁ではないかもしれませんが総合力は高いです。
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2014/10/05(日) 17:13:54|
- 2014年10月~12月
-
| トラックバック:0
-
| コメント:16
大きな大会の後はブログ更新の方も休息気味になってしまい恐縮です。
先週の錦織の優勝も嬉しいところですしジャパン・オープンも始まっています。
伊藤竜馬が歳1シードのバブリンカを下すという大金星がありました。
数年前に錦織が出てきた頃に全米でフェレールを下した事がありましたが
世界的に見ればその時以来の新しい日本人の大きな勝利と言えるでしょうか。
錦織はその後大きく成長し世界クラスの選手になりましたので
伊藤もこの調子で続いていってくれると嬉しいです。
錦織は第4シードでバブリンカの近くにいましたので
ドロー上ではトップハーフの最上位になったことになります。
また、第2シードのフェレールもグラノジェルスに敗退しました。
こちらも第3シードのラオニッチがボトムハーフのトップ選手ということになっています。
錦織vsラオニッチは最早新しい覇権争いの代表的な対戦ですので
決勝で相まみえることがあればかなりの盛り上がりとなります。
もっともそこまでしっかりと勝ち上がらなくてはいけませんがね。
先週優勝しているからといって錦織が当たり前のように勝ち上がると思ってはいけないでしょう。
さて、日本ではお祭り騒ぎになってほしい今大会ですが
世界的に見れば、同時開催の北京のほうが注目度が高いです。
同じマスターズ500なんですけどね。シード選手は上から
ジョコビッチ、ナダル(!)、ベルディフ、チリッチ、ベルディフ、マレー、グルビス、イズナー
初戦もいきなりナダルvsガスケとか、マレーvsヤノヴィッツとか、ディミトロフvsベルダスコとか
まったくもって多士済々。ジャパン・オープンを顔色無からしめています。
フェデラーが出ていないだけありがたいと思うべきか。
ジョコビッチ、ユニクロ契約選手なのに。
まあユニクロとしても中国は重要なマーケットなのでさほど問題はないんでしょうけど。
一応大会とは別で来日したりもしてますしね。
日本のテニス不人気ぶりを考えれば
ジョコビッチのビジネスとしての中国優先は仕方ありません。
愚痴っぽくなっちゃいましたが、
錦織や伊藤の活躍で日本人のナが知れ渡れば
日本でのテニス人気が復調する可能性もあります。
少しずつですが上向いていると好意的に解釈し、気長に待つことにしましょう。
テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2014/10/01(水) 10:19:04|
- 2014年10月~12月
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2