ううう、無念の2週間でありました。
私の一番好きな大会であるにもかかわらず
個人的な要件でブログの書き込みどころか試合の観戦もままならないという状況が続きました。
ヤングジェネレーションのファイナルも見どころや楽しみどころがいっぱいあったと思いますが
全く試合を観ることができず、ATPファイナルもディミトロフvsソックの第3セットしか観れていません。
しかしそうも言っていられない。ツアーは進みます。てゆーか終わりました。
今年はあとデ杯を残すのみとなりました。
まあ仕方ありますまい。こういう年もあるでしょう。
さて、ファイナルの方ですが、優勝はディミトロフでした。遂に新しい顔ぶれによる優勝者が出ました。
ディミトロフは今年マスターズも取ってまして、マスターズに関してはズベレフも2タイトル取ってますし
ナダルとフェデラーの復活も、異例の「今までにない出来事」だと捉えれば
今年は正に歴史がが大きく動いた一年だったと言えるでしょう。
最後はナダルも力尽きて棄権するに至ってしまいましたが
来年には多くのトップ選手が休養から帰ってきますし
また、中堅若手の選手たちも、これまでのトップ選手達がいない中で
自分たちが上位選手として戦ってくることを余儀なくされたわけで、なんらかの飛躍もあったはずです。
新しい時代の幕開けとして大いなる楽しみを残して年度を締めくくることになりました。
優勝したディミトロフは長く将来のNo.1が期待されてきた選手です。
今年はシンシナティとATPファイナルを取ったわけですから、後はやっぱりグランドスラムが欲しいところです。
いよいよ新しい顔ぶれによるグランドスラマーの登場も考えられる時期にきたかもしれません。
新時代の選手たちは、自分が大いに頑張るという決意はもちろんのこと、
ジョコビッチ、マレー、バブリンカといったキャリア組が今年のナダル、フェデラーのような
第二覚醒期を迎えないことを期待しながら戦わなければいけないとぴうのもかもしれませんが。
今年のファイナルは、フェデラーとナダルが優勢とされる中で開催されましたが
両者ともにもはや最後の短期決戦における全力投球は難しい状況だったといえるでしょうか。
ナダルは既に大会前から怪我の影響があり、それ次第というのもありまして
実際に怪我は完治せずに1試合のみを戦っただけでツアーを終了させました。
他のあらゆるタイトルを取ってきたナダルですが、ATPファイナルとの相性だけはどうにも悪いです。
フェデラーはRRを圧倒的な強さで勝ち上がりました。
正直優勝で間違いないと誰もが思ったでしょう。
しかし最後でこういうこともあるんですね。
安定度に欠ける若い挑戦者たちですが、場合によっては誰が誰にでも勝つ可能性もあるということで
戦乱の時代における勝者予想は困難を極めそうです。
ディミトロフだって今年のズベレフのように優勝候補として挑む来年の全豪で早期敗退、
なんてことも普通にあり得る話ですからね。
とはいえ、結果を出していくことが重要だと思います。
ファイナルの準優勝者のゴファンも、同一大会でナダルとフェデラーを下した今年唯一の選手となりました。
判定や怪我に泣かされた1年でしたが、最後に飛躍のきっかけとなり得る結果を出したことになります。
実のところディミトロフもゴファンも26歳になっていて
若手というくくりで考えるには微妙という見方もあるかもしれませんが
近年の高年齢化を考えれば26~27歳辺りが良いピークなのかもしれず、
その意味で今年が最良の年というのではなく、来年をこそ最良の年にしてほしいと感じます。
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- 2017/11/20(月) 09:23:34|
- 2017年10月~12月
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まさかのジャック・ソック!
初のマスターズ優勝おめでとうございます。
そして年末ファイナル進出最後の座も射止めました。
しかし、まさかジャック・ソック。
ソックはパリマスターズが今期2タイトル目でした。
マスターズ制覇のポイントがいかに大きいかがわかります。
が、実の所、グランドスラムファイナルの方がポイントは大きいんです。
つまり、全米ファイナリストであるアンダーソンが年末ファイナルに出られないというのは
何と混沌とした1年であったことかを物語っています。
まるで90年代のイメージです。
ポイント的にあと一歩であったカレーニョ・ブスタやデル・ポトロは、
終わってみれば今期1タイトルで、短期間のインパクトの割りには
ポイントを稼いでなかったのだということが分かりますが
ツォンガに至っては実に今年4タイトルを取っていました。
ツォンガの輝かしく長いキャリアの中でも年間4タイトルというのは最多です。
それでも年末ファイナルに進めないとは、そんなこともあるんですね。
出場権争いがダラ~んとしていたのは事実ですが、
ファイナル進出者にしても、フェデラーの欠場、ナダルの怪我の他、
ズベレフやティエム、ディミトロフ、ゴファンまでもが早期敗退、
一番勝ち上がったチリッチですらベスト8敗退と、ファイナルを占うにしても何とも微妙な結果でした。
大丈夫かな。
年末のATPファイナルとは、選ばれし選手のみによる最後の大一番であるべきなのですが・・・
ナダルの怪我も心配です。大丈夫でしょうか。
これでナダルが出られないとかコンディション不良とかだともう目も当てられません。
もしもファイナルがフェデラーの一人勝ちにでもなったとしたら、
フェデラーのパリスキップは大成功だったと言えるのでしょう。
今年から始まるU-21のファイナルも楽しみですね。
ズベレフは本選に出るので出場しませんが、将来有望な若手がずらりと集まる大会です。
各選手は調子の良し悪しの差が激しい面はありますが
こうした特別な大会だとテンションも上がるのではないでしょうか。
可能性が未知数な分、こちらの方が面白い大会になるかもしれません。
因みに出場8人中3人がロシアというのは驚きです。
いずれロシアがテニス王国を作り、勢力図を塗り替えていくことになるのでしょうか。
今、この大会を見ておけば、10年後に「そういえばあの時のU-21観てたぜ」と
未来のチャンピオンを前にして知った風な口が利けるかもしれませんよ。
- 2017/11/06(月) 12:00:00|
- 2017年10月~12月
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ウィーンはプイユ、バーゼルはフェデラーの優勝でした。
プイユは今期3タイトル目となりました。意外や頑張ってます。
ただ、ポイントレースでは現在16位で可能性は残っているものの、実質ほぼ無理かなという所。
まあグランドスラムやマスターズでの成績がほとんど早期敗退だったのでやむを得ないところもありましょう。
全米は4回戦、モンテカルロでベスト4というのはありましたが、それだけではトップ8に食い込むに少し足りません。
ただ、今回の優勝は初めてのツアー500ですし、生涯タイトルも4つ目で、今年飛躍的に向上した選手であることは間違いありません。
まだ若い選手ですから、今後のフランスの有力なエースとなり得る存在と言えます。
決勝の相手はツォンガでした。同国対決を制しての優勝です。
ウィーンではズベレフがトップシードで出ていましたがベスト8でツォンガに敗れましたし
第2シードのティエムも2回戦で敗退しています。
両者ともにもうファイナル進出を決めていますのでインドアに慣れるための調整中ということでしょうか。
そうであってほしいです。元気のないままファイナルに出るのでは残念ですからね。
他にコールシュライバーがイズナーとシュワルツマンに勝ってベスト4に進出したのは個人的に嬉しいニュースでした。
ツアー500位であればまだコールシュライバーも頑張れるんです。
グランドスラムだと2回戦位が限界ですが。
一方で、カレーニョ・ブスタ、アンダーソンなどファイナル争いをしている選手たちは相変わらず低調で心配です。
アンダーソンはインドアそこそこ行けると睨んでいたんですが、黄色信号点滅ですね。
バーゼルではフェデラーが優勝しました。
凄いですよね。もう何を今更という感じですが。
出場大会が少ないのでランクは2位ですが、勝率は驚くほど高く(92.5%)
しかも今期7タイトル目はナダルを抜いて堂々1位という成績です。
レースポイントでもナダルに1460pt差にまで迫っています。
残念ながら次のパリの欠場を発表していまして、ナダルはパリに出ますので
今年度の最終ランク1位はほぼ無理なのですが、実に圧倒的な成績で2017年を戦っていることになります。
バーゼルの決勝の相手はデル・ポトロでした。
今年数少ないフェデラーに土を付けている選手ですが、今年の対戦は3勝1敗とフェデラーがリードしています。
ATPファイナル進出に向けて気合を入れるデル・ポトロが本気でかかってくる、
と予想された試合は、苦戦したもののフェデラーが見事に退けました。
このタイミングでの地元優勝というのはフェデラーとしてはもう充分に満足な結果でしょう。
パリのスキップも納得できます。
No.1こそナダルに譲りはしますが、対戦成績では圧倒していますし、改めて2017年のフェデラーはテニス史に残る記録を残したと言えます。
ウィーン、バーゼルを振り返りますと両大会で、デル・ポトロ、ツォンガが決勝に出てきました。
両者とも先週の優勝でいきなりレースポイントで当落線上に滑り込んできた選手です。
ファイナル進出を「決めきれずに右往左往している他の選手達を横目に、ここが勝負どころと
大いにギアを上げてきているのが分かります。
実質、ファイナルへの切符を手にするにはパリで優勝かそれに準ずる成績を収めないといけませんので両者ともに可能性は高く無いですが、
フェデラーの出ないマスターズにおいて気合いの乗ったビッグタイトル経験者の存在というのは大きな意味を持つかもしれません。
改めてファイナル争いの表です(シーズン終了まで欠場の選手は除外しています)。
01 ※ナダル
02 ※フェデラー
03 ※ズベレフ
04 ※ティエム
05 ※チリッチ
06 ※ディミトロフ
07 ゴファン
08 カレーニョ・ブスタ
--
09 クエリー
10 アンダーソン
11 デル・ポトロ
12 ツォンガ
13 プイユ
14 バウティスタ・アグー
15 イズナー
※印の付いた6位のディミトロフまでは確定しています。残りあと2枠です。
結局マレーは残りシーズンを欠場することになりました。
ゴファンは最も可能性が高いです。ただ、確実に決めるにはベスト4進出が条件となります。
まだ予断を許さない状況ではあります。
もっとも、今年の戦いぶりからすればゴファンはファイナル進出すべきだと私は思います。
もうここはしっかりと勝って確実に決めてほしいです。
カレーニョ・ブスタはポイント上は8位ですがこのところの成績が伴っていないので心配です。
むしろその下のツォンガ位までの選手達の方が可能性を感じられるかもしれません。
最近は勝つと思った選手があっという間に負けたりその逆もあったりで
予想が外れるのが当たり前になっていますが(予防線)、
私の予想を上げておきましょうか。
ゴファンとアンダーソン。
前回と変わってないです。初志貫徹。
- 2017/10/30(月) 16:10:34|
- 2017年10月~12月
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さて、ATPツアーは最後のインドアシーズンに入っています。
この時期はファイナルへの切符の行方が気になるところです。
今年は選手達に疲れが出ています。
上位勢でシーズン終了までの欠場を発表しているのは
ジョコビッチ、バブリンカ、錦織、ベルディフ、キリオス等。
残り全ての欠場を明言してはいないものの怪しいのがマレーとラオニッチです。
去年であればこのメンバーがファイナルへの切符を手にしていても少しもおかしくなかったという顔ぶれです。
ここ数年は若手が伸びてこず、むしろベテラン達の鉄人ぶりが目立つ形でしたが
さすがにその状態もこうも長く続いたことで、まとめて疲労が襲ってきてしまったようです。
代わりに、去年一足早く休息を取り、今年大復活を遂げた2名が早々とファイナル進出を決めておりました。
この2名はテニス史においても例外中の例外ですのでまあ置いといて、
その他の切符は当然ながら比較的フレッシュなメンバーの間で競われています。
現在のレースポイントです(休暇の選手は除外してます)。
01 ナダル
02 フェデラー
03 ズベレフ
04 ティエム
05 ディミトロフ
06 チリッチ
07 ゴファン
08 カレーニョ・ブスタ
--
09 クエリー
10 アンダーソン
11 マレー
12 デル・ポトロ
13 ツォンガ
上位4人は確定しています。
ポイント的に、よほどのことがない限り6位のチリッチまでほぼ決まりかなと思います。
つまりあと2枠を7位以降の選手達で決めることになるのですが
ポイントが接近していて予想は難しいです。
大きな大会としてパリマスターズが残っていますので
理屈の上では20位台の選手にも可能性はあるのですが
そのランクの選手がマスターズを取るとは考えにくいので
現実的にゴファンからアンダーソンの4人のうちの2人になるのではないでしょうか。
しかししかし、ここへ来て少し様子が変わってきています。
12位のデル・ポトロと13位のツォンガ、この両キャリア組が
先週ともに優勝してポイントをぐっと上げてきたのでした。
総ポイントでは不利であることに変わりないのですが、
仮にこの両者が覚醒状態に入ったとなればマスターズ獲得の可能性も考えられます。
そうなると一気にまくってくることもあり得るわけです。
ベテランは爆発力はあるが長続きしないというのは共通見解でしょうが
数週間の短期決戦であれば可能性はあります。
というわけで13位のツォンガまで可能性ありと考えていいのではないかと思います。
因みにその上にはマレーがいます。
実績、実力ともに十分ですのでこちらも可能性の1つと捉えていいですが
正直、現在の状況で頑張ってパリに出てきてもポイントが稼げるとは思い難いです。
時勢に乗って来年まで休暇を取っても良いのではないかとも感じます。
仮に出て来て負けたとしたら「ほら見たことか!」となりますし、
もしも勝ったら「レンドルコーチのおかげ!」と私は言うでしょう。
本来、いかにデル・ポトロとツォンガが実力者であっても、
さすがに今のこの時期ですから、ツアー500で一回優勝しただけで
急に可能性の塊のようになることはないはずなのです。
そう思わせる原因は切符争いをしている他の選手たちにあります。
7位のゴファンは上海で初戦敗退でした。
その前のアジアシリーズで2連覇を果たしてますのでまだ良い方ではありますが。
8位のカレーニョ・ブスタは全米のあの活躍でポイントを上げたものの、
アジアラウンドでは初戦敗退を繰り返し良いところがありません。
9位のクエリー、10位のアンダーソンも同じで、全米で活躍した反動が来ていて
その後どうにも思うように活躍できていないのです。
インドアシーズン適性が高いのはクエリーやアンダーソンのような気もするのですが
調子がいいとは言えないので、決して有利との評価を付けることはできません。
まだゴファンは優勢と言えますが、どうにも最終切符の争いをしている感じがしないのです。
こんな状態であれば、キャリアのある選手が最後は持っていくという展開もあり得なくないのではないでしょうか。
もちろんデル・ポトロとツォンガも微妙なところです。
ちょっと読めないですね。
私は、面白くするにはデル・ポトロとツォンガに行って欲しいと思うのですが
予想としてはゴファンとアンダーソンにしておきます。
- 2017/10/23(月) 17:30:00|
- 2017年10月~12月
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しばらくブログに手がかけられない状況が続いておりまして、
そうこうしているうちに上海マスターズが終了してしまいました。
辛うじて取り掛かっていた過去データの記事は形にできたのですが
開催中の大会に触れられずやきもきしていました。
さて、今回の上海マスターズですが、とても興味深い開催でした。
というのも、アジアラウンドは年末ファイナル進出を目指す多くの選手が
最後の気合を入れる時期であるはずなのですが、なんとも煮え切らない結果が大半で
誰が出場権を手にするのか読めない状況となっていたのです。
そこへ来てこの大きなマスターズですからどう動くのかというのは注目でした。
結果としてズベレフとティエムが出場権を手にしたのは今年の活躍からは当然でありましょうが
両者ともにアジアラウンド自体の結果は及第点とは言えなかったと思います。
ポイント上ではチリッチ、ディミトロフが続いていて両者ともに間もなく出場を決めるでしょうが
全体的にどの選手も年末にきて元気さが落ち込んでいるように感じられます。
楽天オープン勝利者のゴファンも上海では早期敗退でした。
さて、そこへ来て、少ない大会数で自在にコンディション調整しながらツアーを楽しんでいる2名ですよ。
北京ではナダルが、上海ではフェデラーが優勝をかっさらっていきました。
対戦した相手もしっかりと今の時点でトップといえる選手達でしたから、
なんだかんだで強い印象をまき散らしています。
上海の決勝では両者による今季4度目の頂上決戦が行われました。
フェデラーがストレートで勝利し、今年はフェデラーの4勝0敗となっています。
フェデラーはその前の対戦でも1つ勝っていますので、対ナダル戦は5連勝となっています。
実は両者の対戦では5連勝というのはタイ記録です。
これまでナダルが多くフェデラーに勝ってきましたが連勝は最大で5でした(3回あります)。
トータルの対戦成績では23勝15敗とまだまだナダルのほうが上なのですが
フェデラーもこの5連勝でだいぶライバルと言って差支えのない数字に伸ばしてきたと言えます。
(サンプラスvsアガシが20勝14敗、レンドルvsマッケンローが21勝15敗です)
面白いことに、同じ2強時代を形成していた10年前とは逆の立ち位置となっています。
以前はフェデラーが最強ポジションにいて、ナダルにだけは分が悪いという状態でしたが
今はナダルがNo.1で、フェデラーには勝てないという状態となっています。
ナダルは今年10敗していますが、そのうち4敗がフェデラーです。
もちろん複数回ナダルに勝っているのはフェデラーだけです。
一方のフェデラーは今年実に4敗しかしていません。
もちろん大会数が少ないので勝利数は違うのですが(ナダル65勝、フェデラー44勝)驚異の勝率といえます。
タイトル数は両者が6ずつでもちろんトップです。ズベレフが5つでこれに続いています。
これから年末にかけてはインドア大会となります。
フェデラーの方に優位なコートシーズンですので
ポイント的にはナダルが有利に変わりないのですが、No.1争いもまだわかりません。
両者の対戦もあと何度か見られるかもしれません。
これまでの両者最多の顔合わせは2006年で、その時は6回戦いました。
ナダルの4勝2敗で、ナダルが4連勝した後にフェデラーが2連勝しました。
因みにその前年の対戦でナダルが勝っていたのでナダルは5連勝していたわけです。
今年とは立場を逆にした妙な符合がここでも出ていますね。
あと2回、両者は戦ってくれるでしょうか。
- 2017/10/15(日) 21:23:00|
- 2017年10月~12月
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