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 レンドル最強説&フェデラー最強説blog

【レンドル最強説】の雑記部分をブログ化しました。右のリンクから本体へも是非どうぞ。

2020年、2月終了時点で1位争いは激戦

長らくブログを放っておく形となってしまいました。
例の世間を騒がせている諸問題の影響が大きいですね。テニス界にも様々な形で影響が出てきています。
暗い話ばかりではいけませんからここはひとつ純粋なテニス談義でいきましょう。

全豪後の一か月はある意味休眠時期といえます。しかし、今年の盛り上がりは決して悪くないです。
今年の2月を俯瞰してみますと、モンフィスとそしてNo.1争いが特に大きなニュースと言えるでしょう。
(あ、もう一つ、フェデラーの話題も大きいですがここは敢えてオミットします。)
2月は本来、若手や中堅が話題を持っていかないといけないんですが、結局はベテラン優位の力関係に変化がないという形になってしまいました。

モンフィスはモンペリエとロッテルダムで連続優勝を果たしました。
ロッテルダムは昨年も優勝しておりまして、同一大会連覇となります。
モンフィス自身、大会連覇も2週連続優勝もキャリアで初めてのことです。
1年で2タイトル取るのすら初めてということですから意外と言えば意外です。

記録を残すタイプの選手ではないですから言われてみればそうなのかあという感じですが、
これで10タイトル目というのも、予想外に少ないと感じてしまいました。
今年34歳、ずばりナダル&ジョコビッチ世代です。ここへ来て全盛期到来となるのででしょうか。
なんとなくダビド・フェレールを思わせます。

そして、No.1争いです。
ジョコビッチとナダルのポイント差は僅かで、それぞれ春先まで失効ポイントは多くないです。
僅かなポイント計算は発生しますが、純粋に出場トーナメントでの結果がそのままランク争いに直結する形といえます。
そのような状態の中、今月一つだけ出場した大会でどちらの選手も見事に優勝を果たしました。もうホント流石といった感じです。
お互いひと月休んで万全の状態で出場した大会ですから、そりゃ誰も勝てないですよね。

誰もセットすら取ることがほとんどできませんでした。
唯一、モンフィスがジョコビッチから1セットを取ることができました。
もうこれで完璧に、今年2月の人間ランク1位はモンフィスということになります。これは間違いなく言い切れます。

まあ、それでも若手は情けないとも言い切れないんです。
2月に開催された全12大会のうち、半分の6大会は23歳以下の若手が優勝しています。(ガリン×2、ルード、チチパス、オペルカ)
また中堅というべきエドムンドとヴェセリも優勝していまして、それぞれ25歳と26歳ですから、
比較的若めの選手が頑張っている形跡は十分に確認することができます。

ニュージェネレーションズに入れるかちょうど微妙な年齢(23歳、今年24歳。キリオスと同じ年齢)であるガリンは
モンフィスと同じくツアー250とツアー500の2つの大会優勝していまして、月間トップタイともいうべき結果を残しました。
ただ、最終週の地元大会で、勝ち上がった状態で途中リタイアとなってしまったため、
ジョコビッチに善戦したモンフィスに比べて僅かに2位評価になってしまっている状態です。
足の負傷のようで、詳細の状況が分かっていないですが、せっかく好調だったのでしっかり回復しての活躍を期待したいところです。

ガリンの負傷で勝ち上がったのはブラジルの Thiago Seyboth Wild という選手です。
(読みが分からない!ネットでは「チアゴ・セイボス ワイルド」「チアゴ・ザイボチ・ヴィウチ」などの表記がありますが、
 前者は英語読みのようなので後者で表記するのが正しいでしょうか。)
まだ19歳の選手です。決勝の相手は前々週の大会で優勝しているルードですから、
これを見ても若手は十分に頑張っていると評価していいと思います。

ただやはり、例えばマルセイユで優勝したチチパスが、そのままの勢いでドバイに行き
見事決勝まで進出したものの、そこでジョコビッチに完敗してしまう姿を見せられると
どうにも差が大きく感じてしまう部分があるのは致し方のないところです。

因みにデルレイビーチではアメリカの若手ビッグサーバー、オペルカが優勝しましたが、決勝の相手は西岡でした。
フルセットにもつれた良い勝負でしたが、最後はパワーにやられた感じでした。
デルレイビーチは錦織が2008年に最初にタイトルを取った大会で決勝の相手はジェームス・ブレークでした。
西岡もそれにあやかってと行きたいところでしたが残念ながら再現なりませんでした。

さてさて、そんな中で3月はいよいよインディアンウェルズとマイアミという大きなハードコート集大成の大会が行われます。
今年に入って負けなしの上、テニス史上ハードコート最強と言い切れるジョコビッチが何といっても中心選手となるでしょう。
昨年のジョコビッチはこの時期低調でしたので失うポイントはほとんどありません。
またナダルは、昨年のインディアンウェルズはベスト4でマイアミは欠場でした。
失効ポイントはジョコビッチよりも少し多いですがほぼ僅差という感じです。
普通に両大会での結果がそのままランクキングに直結すると考えて問題ないでしょう。

現時点でジョコビッチが半身リードした形となっているNo.1争いですが、
ジョコビッチがこのまま勝利し続けると、10月には遂にフェデラーを捉えて歴代最長のNo.1選手となります。
ここは不可侵の領域かと思っていたのですが、もうそんなところまで来ているんですね。
しかし、今やジョコビッチであればその資格は十分だし、可能性もまた十分だと思います。

どうなっていくか、楽しみです。


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  1. 2020/03/02(月) 12:00:00|
  2. 2020年1月~3月
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2020年、全豪はジョコビッチ

優勝はジョコビッチ。王座揺るがずでした。
スコアは「6-4 4-6 2-6 6-3 6-4」。

今大会でジョコビッチは初めてファイナルセットを戦いましたので、
その意味では危険な試合だったという捉え方もあるかもしれません。
しかし私はティエムの未熟さというか戦術面の甘さが
結局はジョコビッチの存在感を際立たせることになったという印象を持ちました。

第2セットでティエムは良いセットの取り方をしましたし、その勢いで挑んだ第3セットでは
まさかのジョコビッチが大いに調子を崩すという予想外の展開となりました。
このジョコビッチの低調な時間帯が試合を接戦にもつれさせた原因です。
ここが試合の大きな分かれ目だったと思います。
ティエムはこの時に、第2セットと同じテンションの強い戦い方をするべきだったと思うのです。

ジョコビッチはショットが入らずコースも甘くなり、足も動かなくなっていました。
そこで、敢えて走り回らず、強打もせず、来た球を散らすという戦法に切り替えました。
試合のペースを大きく変えたわけですね。それで戦えるというのも流石ではあるのですが、
そうなったときにティエムがジョコビッチのペースに付き合ってしまったらよくないなと思って観ていました。
実際のところどうでしょう。ティエムは馬鹿正直にジョコビッチのペースに付き合い始め
ショットスピードの落ちたジョコビッチに合わせて自分のショットも抑えるようになりました。
少し緩んでいる時間だと思ったのではないでしょうか。ティエムはどの球もジョコビッチの正面に返すようになりました。
ジョコビッチからの逆襲はないし、自分もミスから解放されますから一見戦いやすいように思えます。
しかし、ジョコビッチは動かずにボールを散らします。この散らしがまた上手いですからティエムはなんとなく走らされます。
そんなのを続けていてはティエムもやがて息切れしてしまうでしょう。
事実、第3セット「6-2」で取ったもののなんだか煮え切らないプレーに終始した感じでした。
完全にジョコビッチの手中に落ちたのです。そしてジョコビッチは体力を回復させていきました。

このジョコビッチの戦法はかつてここ全豪でナダルと壮絶な決勝を戦った際にとったものと重なりました。
あの時もジョコビッチは足が動かず、ただ来た球を散らすことに終始することにしました。
ナダルも疲れはピークでしたが敢えてギャンブル的に打ち込んでいくことで試合を決めようとしたのです。
しかし決めきれなかったナダルもそうこうしているうちに息切れを起こし、ジョコビッチは最後に勝利したのです。

ティエムとしては、ジョコビッチをもっと左右に振るような相手の意図を崩す戦い方をすべきだったと思います。
最後の賭けに出ざるをえなかったナダルの時とは違い、今回のティエムにはまだ余裕はあったはずなのです。
スコアの接戦以上に、私にはジョコビッチに付き合ってしまったティエムの戦術の甘さが印象に強く残った試合となりました。

この試合、最初はティエムに勝ってほしいと思って観ていきましたが、こうした単調で工夫のない戦い方を見ているうちに、
老獪に試合をコントロールするジョコビッチがどこで反撃に出るのかの方に興味が移行してしまっていました。
最初と最後で完全に違う試合の見方になってしまったわけです。
全力で精いっぱい戦う選手も嫌いじゃないですが、私はやっぱり戦術で試合を支配する選手の方に惹かれてしまうようです。

ここまで言うのもティエムに大いに期待していたからというのももちろんあります。
ティエムも十分に頑張っていたと思います。思いますが、やや甘さが目立ったとも感じたのです。
No.1になってほしい選手ですからね。敢えてこの位は要求してもいいのではないでしょうか。

ジョコビッチは第4セットに入って低調な状態を脱しましたが、決して最後まで好調に転じたわけではありませんでした。
しかしティエムも最後の方は調子を崩されていたので、同じ好調でない同士の試合となったら
そりゃあ純粋に総合力の強い方が勝つというのは必然でしょう。

ファイナルセットはほとんどのポイントがミスで終わるような印象で、正直ダレた感じも少しありました。
しかし両者ともにかなり体力を消耗していたのだというのはわかります。
その中で試合を決めるジョコビッチはやはりすごい王者なのだとあらためて思い知らされました。

好き勝手色んなことを言ってきましたがなんだかんだでもの凄く楽しみました。
いやーテニスって本当に面白い。


  1. 2020/02/02(日) 22:42:00|
  2. 2020年1月~3月
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2020年、全豪決勝はジョコビッチvsティエム

遂に決勝にまで来ました。

大方の予想としてはやはりジョコビッチが有利、しかしティエムにも充分可能性がある、
といったところでしょうか。

データ的に見ていきますと、過去の対戦成績はジョコビッチの6勝4敗。
但し、最初ジョコビッチが5連勝した後、直近の5試合ではティエムが4勝1敗。
過去3度あったグランドスラムでの対戦は、全て全仏でティエムが2勝1敗とリード。
ハードコートではジョコビッチの3勝1敗で、クレー以外でティエムは1度しか勝っていないものの
その1回が直近の対戦である昨年末のATPファイナル。

ここまで見ればティエムにもかなりの可能性があるように思えます。
しかしここはジョコビッチの庭、全豪です。
史上最多の優勝を誇り、しかも準決勝以上では15戦無敗という脅威の成績を収めている絶対王者です。

私の予想では、大方の意見よりもティエムの優位は低いと感じています。
ナダル戦のティエムであればわかりません。あれは凄かったし、本当に力と可能性はあります。
ただ、あの試合と同じ高みで決勝を戦えるでしょうか。
ナダル戦のティエムは重要なポイントでスーパープレイを決めていました。
あのナダルをもってしても試合途中で今日はティエムの日だろうなと思わせることしばしばというそんな試合内容だったのです。
しかし、次のズベレフ戦、内容は面白かったし相変わらずさすがと思わせるプレーもありましたが
ミスが多く、何より重要なポイントでの決着がほとんどミスショットだったのは少しひっかかりました。
正直、ズベレフ戦のティエムではジョコビッチ相手では厳しいのではないかと感じました。
それほどジョコビッチが安定しているということでもあるわけなんですけども。
もちろんジョコビッチだって乱れる可能性はあるわけですが、
そうした揺らぎの要素は遥かにティエム側に大きいと思えるのです。

個人的にはそろそろ新王者の誕生を見たいのでティエムには是非とも頑張ってほしいですが
ジョコビッチの絶対的優位は変わらないだろうと思います。
ウィンブルドンでは昨年のフェデラー戦、一昨年のナダル戦と、凄い試合を見せたわけですが
全豪になると昨年のナダル戦、そして今年のフェデラーと、史上最強の二人ですらも寄せ付けずに捻りつぶしているのです。
ウィンブルドンでも結局はどちらも勝っているので何だかんだで最強であることに変わりはないのですが全豪となるとその次元が違います。
過去の全豪において、4強同士の対戦でのジョコビッチは実に11勝1敗を誇っています。
敗れた1敗は2007年、まだブレークする前のフェデラー戦のみです。
もう4強の誰ですらも勝てないのです。

ん~、こんなジョコビッチ、果たして誰が倒せるんですかね。
ティエム?


  1. 2020/02/01(土) 22:29:13|
  2. 2020年1月~3月
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20120年、全豪ベスト8とベスト4ボトムハーフ

もう凄かったですね。

ティエムvsナダルとそしてフェデラーvsサンドグレン。

ティエムの試合は、あの戦い方ができれば誰にでも勝てると思われる壮絶さでした。
フルパワーのショットが入る入る。
あのナダルが押されるシーンもしばしばで、真っ向から打ち勝ったというのは本当にすごいです。
ただ、第4セットあと一つキープすれば勝利というところでナダルにブレークを許したシーンがありました。
ナダルのすごみとも取れる場面ですが、ティエムとしてはこういうところを確実に取らないといけないと思います。
確か昨年全仏のジョコビッチ戦でも同じようなシーンがあったんじゃなかったでしたか。
最終的に勝ちはしたものの(いやそれがもう凄いんだけど)本当に重要なところで自滅する癖は直さないといけません。

ズベレフvsバブリンカもなかなか面白かったです。
ただ、ティエムvsナダルほどの壮絶なバトルだったという感じではなく、
どちらかと言えば、出だしはズベレフが低調で、後半はバブリンカが疲れたという趣だったように思います。
ズベレフは本当に未完の大器という気がします。キリオスとはまた違ったタイプですが潜在能力は同じように凄まじいです。

そんな2人があたる準決勝、ティエムvsズベレフは楽しみですね。
両者ともにナダルやジョコビッチと打ち合える数少ない選手ですから
調子を高めあって、勝った方がジョコビッチの待つ決勝に堂々と駒を進めるという形になってほしいです。
あまりに激しく打ち合って疲れ合ってしまうとなると困ってしまいますが。
また、ティエムもナダル戦で既に消耗しつくしているとすればそれも困ります。でもそれは大丈夫と思いたいです。
もしも準々決勝と同じ調子のまま当たったらティエムが有利でしょう。本当に強かったと思います。それに比べてズベレフはまだ未完ですからね。
もちろん状況が違いますからそんな簡単に占えるものではないでしょう、試合の方どのような展開になるか刮目して見守りましょう。


ボトムハーフではフェデラーがミルマン戦に続きもの凄い試合を戦いました。
正直ベスト8ではフェデラーが一番簡単だと思っていたのですが全くこれは予想が外れたことになります。
マッチポイントを何度も凌いでの大勝利でした。それはもちろん凄いと思いますが、
そのほとんどがサンドグレンのミスショットだった点は触れておく必要があると思います。
神がかり的なショットでピンチを脱したわけではない点で勝ちはしたものの危うさを覚えました。
もちろんここまで苦戦する時点で既に危うさの極みではあるわけですが。

ジョコビッチvsラオニッチはベスト8で最も面白みのなかった試合だったといえるでしょう。
こういうとラオニッチに申し訳ないですが、でも事実そうだったからもう仕方がないですね。
やっぱり相性が悪いです。対ジョコビッチとなるとラオニッチの頼みはサーブだけになってしまうのですが
相手は世界一のリターンを持っていますからそのサーブが他の選手ほど有効にはならないのです。
ラリーではポイントが取れず、ネットに出ては抜かれ、ジョコビッチのサーブには歯が立たないと
もうスコア以上になすすべ無しという試合の流れでした。
ラオニッチも勝ち上がりは調子よかったんですけどね。


さて、ボトムハーフのベスト4ですが、
そんな余裕のジョコビッチと、危うい状態のフェデラーの対戦となったわけです。
黄金カードですが、そりゃウィンブルドンの再現を期待するのは無理ってものでしたね。
フェデラーも本当に万全ではなかったのは明らかでした。実に残念です。
出だしはジョコビッチにもミスがありましたが、まだ余裕のあるミスで
一方のフェデラーのミスは何とも修正の難しそうな苦しいミスでした。

結果、ストレートでジョコビッチの完勝となったわけですが
それでも、これまでジョコビッチに最も対抗出来た選手がフェデラーだったと思います。
返す返すも2つのフルセットマッチが惜しいですね。
まあそこまでもつれさせてしまったのもフェデラー自身なので仕方ないといえば仕方ないのですが。
万全のフェデラーならまだジョコビッチと戦えますよね。皆さんそう思いませんでした?

まあ結局はジョコビッチの王者感が一層増してきている、そんな大会になっておりますが。


  1. 2020/01/31(金) 17:45:31|
  2. 2020年1月~3月
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2020年、全豪はベスト8出揃う

盛り上がっています。今年最初のグランドスラム。
楽しい試合や読めない展開も多いです。

ベスト8は以下の通り。

・ナダルvsティエム
・ズベレフvsバブリンカ
・フェデラーvsサンドグレン
・ジョコビッチvsラオニッチ

上位8人でシードを守ったのは5人でした。ビッグ3 + ティエム + 1。
この +1 がね、一番守らなそうな人だっただけにその安定した勝ちっぷりに驚愕すら覚えます。
一時の怒涛の勢いだったあの頃を取り戻したというべきか、
いやいや、新しいズベレフに生まれ変わっているといった方がいいでしょうか
メドベージェフとの対戦を楽しみにしていた人も多かったと思いますが
なんのなんの、バブリンカとの対戦も充分に見応えがあります。

5セットマッチに弱いメドベージェフ(生涯0勝6敗)はバブリンカに敗退したのですが、
バブリンカのような選手が下位シードやノーシードにいるというのは嫌でしょうね。
メドベージェフも悪くはなかったと思いますが、若手がベテランを駆逐するにはまだ時間が必要そうです。
ボトムハーフでチチパスを下して勝ち上がっているラオニッチにも同じことが言えます。

ナダルはキリオスとの壮絶な試合を勝ち上がりました。次はティエムということで、大変な試合が続きます。
ここは唯一、今回のベスト8で、高シード同士の対戦となります。

比較的安定して上位陣が勝ち上がっているトップハーフに比べ、
ボトムハーフではジョコビッチ、フェデラーの2強に下位シードとノーシードが挑むという図式となりました。
ラオニッチは実績は充分な選手ですが、今回は第32という最下位シードですし、
そして何より今大会一番の台風の目となったのがノーシードのサンドグレンです。これは予想できませんでしたね。
倒した相手はベレッティーニ、クエリー、フォニーニですから別にドローに恵まれたわけではなく
充分に素晴らしく勝ち上がってきたといえるでしょう。

前にも少し触れましたが、サンドグレンは見た目は曲者っぽくないのに狡猾さを覗かせるプレーをします。
意外性の演出という意味では上位選手も難しい試合になったりするでしょう。
ただ、惜しむらくはフェデラー以外であればより効果的だっただろうという点です。
ツアーの中でフェデラーが一番そういうの効かないんじゃないですかね。

好調ラオニッチはジョコビッチと対戦します。
ここまでセットを失わずに勝ち上がっているのはズベレフとラオニッチだけです。
倒した相手にはチチパスとチリッチがいて、勢い充分、大いに可能性を感じさせますが、ただ、次の相手はジョコビッチなんです。
過去9戦して一度も勝ててないばかりか、取ったセットも2つだけ(取られたセットは22)という大の苦手な選手です。
こういう時に若い選手であれば過去を気にしないでといえるのですが、ラオニッチくらいの実績となるとどうでしょうか。
ジョコビッチが低調であればまだわかりますが、今はこちらも絶好調です。

読めないトップハーフに比べてボトムハーフは少し試合前予想でも差がある感じです。
対戦相手が逆だったらもう少し可能性も高かった気がしますが。


  1. 2020/01/28(火) 12:26:27|
  2. 2020年1月~3月
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2020年、全豪2回戦終了

昨日のボトムハーフに続いてトップハーフの2回戦が行われました。
混迷の気配が感じられたボトムハーフから一転して安定した展開となっています。

2回戦で敗退したトップハーフのシードは第26シードのバシラシビリだけです。
相手はベルダスコということで、大きな番狂わせではありません。
こういう時のベテランノーシードというのはやはり怖い存在ですね。
ランクを落としているので負けること自体は許されているうえに、
本来力はあるので好調であれば大物にも勝ててしまうという。

トップハーフでベテランノーシードといえばアンダーソンがいましたが
復調間もなくでの2戦連続のフルセットマッチはきつかったか、第29シードのテイラー・フリッツに敗退しています。

グルビスは勝ちました。全豪で初めての3回戦進出です。
これでなんと、全てのグランドスラムで3回戦に進出した選手の仲間入りを果たしたことになります。
現役で何人いるかまでは数えていませんが、少なくともラトビア選手としては史上初でしょう。
次はモンフィスとの対戦となります。この試合は観たいですね。

モンフィスはカルロビッチに勝って勝ち上がっています。
初戦、エース数が期待ほどでなかったカルロビッチですが、
モンフィス戦でも17本と「4-6 7-6 6-4 7-5」というスコアの割りには少ない方でした。
この両者は最初の対戦の時にカルロビッチのエース数が0だったのですが、これは初めてのことということで当時話題になりました。
その後全部で7回の対戦がありまして、カルロビッチが20本以上取っている試合もあるのですが
一番取った28本の時にははモンフィスも16本と対抗していたり、直近の試合では9本ずつとなっているなど
モンフィスは割りとカルロビッチのサーブを攻略しています。
ATPにエース数の記録はあるのですが、被エース数の記録はありません。
もしかしたらモンフィスはそもそも被エースの少ない選手なのかもしれません。
俊敏さ、跳躍力、反応速度など、あの身体能力を持つ選手ですからその可能性も高いように感じます。

因みにエース数が振るわなかったカルロビッチですが、さすがの数字を見せてくれたのが2ndサーブ速度です。
2試合の平均で約195km/h。最速じゃないです、平均です。
フェデラーもナダルもジョコビッチも1stサーブの平均で180km/h台です。
イズナーやラオニッチだと2ndの平均が180km/h前後となります。
カルロビッチの異様さがよくわかります。

比較的シード選手が勝ち上がっているトップハーフでは3回戦でシード同士の対戦が多く組まれます。
特に近いシードの対戦としては
・カチャノフvsキリオス
・バブリンカvsイズナー
・ゴファンvsルブレフ

などがあります。
いずれも実に楽しみな対戦です。


  1. 2020/01/24(金) 12:04:57|
  2. 2020年1月~3月
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2020年、全豪2回戦ボトムハーフ

2回戦はトップハーフも終わってから記事アップしようと思ったのですが
ボトムハーフだけでもボリュームがある気がしたので取り敢えず更新します。

フェデラーが調子いいです。困ります。
いや困らないんですけど。
でも今絶好調すぎて大丈夫なの、という。
いや、絶好調すぎるにこしたことはないんですけど。

しかしフェデラーってプレーが綺麗ですね。
フォームはしなやか、フットワークには無駄なし、タッチも繊細で妙技。
散々見てきておいていまさら何をという程度の感想でしかないかもしれませんが。

次の相手はミルマンです。忘れもせぬ全米での敗戦。
フェデラーはその生涯でトップ10未経験者にグランドスラム敗退を喫したのは6例しかありません。
しかもそのうち3人は若い頃ですから実質2人です。
2013年ウィンブルドンのスタコフスキー、2015年全仏のセッピ、そして2018年全米のミルマンです。
どれも敗戦の傾向は似ていて、フェデラーが決めきれずにもつれて、タイブレークで落とすという形です。
セットはいずれも1-3で最後はタイブレークです。この形になると危険ですね。
実は去年の全豪でチチパスに敗れた試合も全く同じような展開でした。
「格下にセットリードされた状態で4セット目のタイブレークに入るとフェデラーは危険」
とそう覚えておきましょう。
ミルマンとの対戦は、その時の1回だけがおかしかったのかと言えばそうでもなく、
勝った2回の対戦でも割と接戦になっています。
次は今のところ順調すぎるフェデラーの要注意ラウンドといえましょう。

初戦でショットの乱れも散見されたジョコビッチですが、早くもすぐに修正してくるんですね。
このジョコビッチなら少しは抵抗できるかと思ったのですが、伊藤は敢え無く完敗してしまいました。
ジョコビッチの次の相手は西岡です。ここは一矢報いてほしいところですが、
昨年のデ杯では「6-1 6-2」と退けられてしまっていますし、
一度修正してしまえばフェデラーよりも乱れることの少ない選手ですから、
中々難しい部分もあるかと思います。

初戦ではシード勢が安定しており、ある意味驚きではあったのですが、
早くも2回戦でバタバタとシードダウンが続いています。
まずベレッティーニ。トップ10選手の中で最初の敗退者となってしまいました。
初戦は完勝だったんですけどね。フルセットを戦っての敗戦でした。
勝ったのはサンドグレン。アメリカの中堅選手です。
ガタイはごついですが、意外と柔らかいショットも使うんですよね。
これといった強烈な武器を持っているのではなく、そつなく何でもこなすタイプで、
ブラッド・ギルバートとかトッド・マーティンといったいかにもなアメリカ中堅選手という感じです。
ベレッティーニはそのチェンジオブペースに勢いを外されてしまったかもしれません。
サンドグレンは次にクエリーと対戦します。こちらはご存じ別の意味でアメリカ的なパワー型の選手です。

第12シードのフォニーニは2戦連続ファイナルセットタイブレークという激戦を勝ち上がりました。
この調子で次もファイナルセットタイブレークを期待してしまってはいけないですね。

ハンガリーのフチョビッチがシャポバロフ、シナーと2戦連続で話題の選手を下しています。
カナ表記では文字揺れのある選手ですね。ここでは取り敢えずフチョビッチで行きます。
多くの選手がシャポバロフvsシナー、更にはその勝者のフェデラーとの対戦を望んでいたことでしょう。
こういうの、シナリオ通りにいかないのが勝負の世界なんですね。
せっかくなのでここはフチョビッチの今後の勝ち上がりに期待してみましょうか。
対戦相手はアメリカのトミー・ポールという若い22歳の選手です。
ポールはディミトロフをファイナルセットタイブレークで倒しての勝ち上がりです。
ほぼ知らない選手同士なだけに逆に気になりますね。注目したい一戦に上げておきます。

今大会、2回戦で最も簡単な勝ち上がりを見せたのがチチパスです。
もうなんということでしょう。氏の、コールシュライバー氏の恩赦!
いや別にチチパスは悪いことしてないですが。
氏はチチパスに戦わずして勝つことの喜びを祝福とともに与えたもうたのです。
氏の棄権を知った時は、えーって。えーって声が出ました。
若手とベテランの片手バック同士の打ち合い、観たかったテニスファンも実はいたんです。
チチパスは次に第32シードのラオニッチと対戦します。
ラオニッチはギリギリで最下位シードをもらったとはいえ、実質驚異のノーシードに近い存在になってます。
両者は初対戦です。これは楽しみ。チチパスにとっては最初の試練になります。

驚異のノーシードということで言えば、チリッチがいました。
第21シードのブノワ・ペールをファイナルセットタイブレークで下して勝ち上がりました。
今大会は激戦が多いですね。勝ったチリッチは次に第9シードのバウティスタ・アグーと対戦します。
過去はチリッチの4勝2敗ですが、バウティスタ・アグーが勝った2試合はいずれも全豪でした。
昨年はフルセットでバウティスタ・アグーが勝利しています。これまた注目の試合です。

第14シードのシュワルツマンと第24シードのラヨビッチはお互いにストレートで勝ち上がってきて次の3回戦で当たります。
今大会、シード選手同士が順調に勝ち上がって対戦するというのは非常に珍しいです。
好調シード同士の対決ということでこれも注目したい対戦です。

次、まだ3回戦なのに、ボトムハーフだけでこれだけ目が離せない試合ばかりというのも困ります。
いや、困らないですけど。


  1. 2020/01/23(木) 10:43:00|
  2. 2020年1月~3月
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2020年、全豪1回戦

1回戦が行われました。
シードは全32人ですが、実に29人が勝ち上がっています。こりゃ凄いですよ。
グランドスラムともなればシードの初戦敗退なんて当たり前ですが、これはかなりの安定感です。

ただ、負けた3人というのがちょっと問題です。
シャポバロフ、チョリッチ、オジェ・アリアシム。いずれも次代を担ってほしい若手です。
特に全豪はシーズン初めですから調整の余地はあるはずで、実力者ならば勝ち上がってほしいというのはあります。

敗退した最上位シードは第13シードのシャポバロフなので、
上位シード勢は、意外な手こずりを見せた例はあるものの、順当に勝ち上がったことになります。
上位8シードでは、ジョコビッチとメドベージェフが1セットを落として少し手間取ったものの
他の6人はストレート勝利で、中でもナダルとチチパスは失ゲーム5、フェデラーとベレッティーニは失ゲーム7と完勝でした。
この辺は様子見や相性などもあるでしょうし、まだ優勝の行方を占う要因にはならないかと思います。

年初のATPカップが不調だった第7シードのズベレフは、早期敗退癖もある選手なので一抹の不安を感じていました。
しかも相手はチェッキナートと中々の強敵です。
結果、ストレートで勝利しました。これには胸をなでおろしたファンも多いのではないでしょうか。
ズベレフは割と大変なドローに貼っていますからこの調子でいつものポカがないか気にしながら見ていきたいと思います。

ノーシードのベテラン勢も少し見ていきましょう。
私が前記事で御三家と呼んだネタ枠です。

まずはカルロビッチ。相手はポスピシルということで勝敗はまあもう決まったようなもので
後はどれだけサーブ記録とタイブレークを積み上げてくれるかという部分が注目だったのですが、
なんとストレート勝利!タイブレークは1セットだけ、しかもエース数はポスピシルの方が1本多いというおまけつき(13本と14本)。
なんともカルロビッチらしからぬ試合でした。こんなことでいいんですかね。

続いてグルビス。
今回数少ない初戦シードダウンの一つであるオジェ・アリアシム敗退を演出した選手となりました。イエーイ。
試合は4セットの激戦となりましたが見事に勝利しました。
STATSを見ると目を見張るのが2ndサーブのポイント獲得率で実に60%のも高確率です!!
この数字は初戦で完勝した上位シードであるナダル、チチパスと同等です。
しかしそれでなんで4セットの激戦になってるんですかね。ちょっと不思議ですがまあ久々の勝利ということで素直に喜びましょう。
グルビスが全豪1回戦を勝ちあがるのは2014年以来実に6年ぶりです。
という以前に、1回戦を勝ちあがったのはあと2009年があるのみで、そのどちらも2回戦で敗退していますからこれまで全豪では2勝しかしていなかったんです。
次勝てば自己最高記録ですがどうでしょうか。次の相手はベデネです。
実績で言えばグルビスの方が上なんでしょうが、現在のランクはベデネが上ですし、今回グルビスは予選上がりですから簡単でないと思います。
もっともベデネもこれまで7年連続で初戦敗退をしていまして今回初めて勝利をしたという選手です。

3人目、フィリップ・コールシュライバー。
若手選手に身をもって勝ちの喜びを教えてくれるのがいつもの氏ですが、
今回はその相手に2回戦のチチパスを選んだようです。
そのため初戦はストレートでしなやかに勝ち上がっておく必要があり、氏はそれをこともなげにやってくれました。
次のチチパス戦で、この前途有望な若者にどのような指導を入れてくるのでしょうか。

つまり、御三家はみんな勝ったんですね。これびっくりです。
氏はね、コールシュライバー氏に限っては、1回戦くらいは勝ちあがるというのはよくあることなんですが、他の2人も一緒に勝つなんて。

さて、御三家の中でも本来一番のネタを提供してくれなくてはいけない人材であるはずのカルロビッチですが
今回はサーブステータスが今一つ地味でした。
そこで他のビッグサーバーとの比較を見てみます。

1回戦のエース数と最速サーブ速度です。

・カルロビッチ 13本 221km/h
・イズナー 46本 218km/h
・オペルカ 35本 223km/h
・ラオニッチ 9本 224km/h

エース本数ではアメリカコンビが凄いですが、カルロビッチだけでなくラオニッチも意外な低さに驚きました。
もっとも、ストレート勝利のラオニッチとタイブレークをたんまり戦ったイズナーとではサーブの総数も違うのですが
それでもラオニッチの少なさは、これまでの傾向からすれば目立ちます。
カルロビッチもそうですが今回のラオニッチはネットダッシュが多く、サーブのみでは決めに行かないスタイルにしたのかもしれません。
サーブスピード自体はラオニッチが一番速いんですけどね。

参考までにここまでの催促サーブはこの中の誰でもなく、スペインのムナルと、イズナーと戦ったモンテイロとなっています。どちらも232km/h。
ただし、平均の速度は、前者は175km/h、後者が181km/hということで、200km/h前後を叩き出しているビッグサーバーと比べるととても低いです。
特にムナルはエースも2本しか取っておらず、あるいは誤検知データかもしれません。


御三家以外、ノーシードのベテランで気になるのはチリッチとアンダーソンです。
両者ともに勝利しましたが前者は快勝、後者はフルセットタイブレークの激戦でした。
アンダーソンの試合は少し観ましたが、ミスが多く探り探りという感じです。
パワーは相変わらずなので復調はしてきてくれていると思います。
今大会で本来の力通りの活躍ができるかというとわかりません。



  1. 2020/01/22(水) 12:32:20|
  2. 2020年1月~3月
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2020年、全豪開幕

災害問題などが渦巻く不安な空気の中の開幕となりました。
既に試合が行われていますがまずはドローから見ていかないといけませんね。

第1シードはナダルです。
ナダルの山は4回戦で当たる場所にカレーニョ・ブスタがいまして、ベスト16で当たる場所にはカチャノフやキリオスがいます。
ナダルにとってはこの辺りが最初の壁となる可能性があります。
今回は、どの選手にとっても様々な不確定要素が考えられますので勝ち上がっていくのは簡単ではないでと思いますが
ナダルとしては概ね悪くないドローを引いたのではないでしょうか。
この山には日本人選手では内山がいまして、初戦でスウェーデンのイマーと対戦します。
NextGENで名前を目にしてまだ覚えている方も多いでしょう。興味深い対戦となります。
今年は五輪年ですし、今回錦織が出ないというのもありますから日本選手には少しでも頑張ってほしいところです。

ナダルとベスト8で当たる場所には第8シードのティエムがいます。
ここは他のシード選手としてモンフィス、オジェ・アリアシム、フリッツがいますが
更にベテランのノーシードにも目が行きます。
カルロビッチ、グルビス、そして特にケビン・アンダーソンです。
まだ完全に復調していない可能性もありますが、実績からすれば驚異のノーシードとなりうるでしょう。

第4シードはメドベージェフです。ナダルと準決勝で対戦する山に入りました。
ここは反対側に第7シードのズベレフがいてかなりの盛り上がりを見せる山となります。
何せいきなりメドベージェフはティアフォーと、そしてズベレフはチェッキナートと当たるのです。
他のシード勢も、ツォンガ、イズナー、バブリンカ、ゴファン、
そして今年は出だしから2大会連続優勝と絶好調のルブレフまでが揃った最も濃い組み合わせの山となっています。
ここを抜け出してきたときは、その選手は対ナダルの驚異的な存在になり得ているかもしれません。
ここには杉田がいます。2回戦でルブレフと対戦する可能性があります。

ボトムハーフ行きましょう。
第3シードはフェデラーです。今回フェデラーはナダルでなくジョコビッチ側に入りました。
順当にいけば4回戦でディミトロフと当たり、準々決勝では第8シードのベレッティーニと当たります。
フォニーニやクエリーなど要注意の選手もいますが、ナダルと同様、ベスト8まではそう大きな壁はなさそうです。
シャポバロフとチョリッチもいたのですが、既に初戦で姿を消してしまいました。
どちらも良い選手なのにどうにも安定して勝つことができませんね。
チョリッチは相手がクエリーなのである程度やむを得ない部分もありますが、
まだベテランは若手の前に立ちはだかる存在ではあるのです。
ベテランと若手の対決ということで言えばフォニーニとオペルカの初戦も注目です。
また、NexGENの優勝者であるシナーがこの山に入っています。
本来であれば2回戦でシャポバロフと対戦するはずだったのですが、シャポバロフが敗退したために実現されませんでした。
仮にシナーがこのまま勝ち上がっていくと4回戦でフェデラーと対戦します。
大ベテランと新進気鋭の若者の対戦です。実現の可能性はどの程度でしょうか。

最後にボトムハーフの一番下、ジョコビッチの山です。
ジョコビッチの近くには2回戦で当たる場所に伊藤、3回戦では西岡と日本人選手がひしめき合っています。
頑張ってほしいところですが、まあディフェンディングチャンピオンとしては4回戦まではそれほど大きな問題はなさそうです。
しかし準々決勝まで行くと第7シードのチチパスと当たります。
チチパスは昨年一時期に低迷期があったものの、前回の全豪と年末の活躍は目を見張るものがありました。
まずはジョコビッチと当たるまで勝ち上がっていってくれないとと思われる選手です。
もっとも、バウティスタ・アグー、ラオニッチ、チリッチと同じ山に実力者が顔を揃えているので
簡単に勝ち上がるというわけにはいかないかもしれません。

全豪は年初の大会なので基本的に年末時点とランキングはほとんど変わりません。
すなわち年末時点の力関係がそのまま優勝予想に直結するということになります。
昨年の全豪及び年初のATPカップの結果もあり、やはり優勝候補筆頭はジョコビッチでしょう。
ナダルとフェデラーが続き、若きティエムと若き4人組がそれに続くという形となります。
ただ若手組は、乗ってるときは強いですが早期敗退がないかという心配はまだ付きまとっています。
特にズベレフ。
上位8シードが勝ち上がる展開にはならないんじゃないかとも思えます。

台風の目になりうる選手をリストアップするのも面白いでしょうか。
若手の名前を出したいですが、私個人としては、ベテラン組でふと調子を上げてくる選手のほうが
実現の可能性としては高いと思います。
何人か思い浮かべている選手はいますが、具体的な名前を出すのは控えておきましょう。
因みにカルロビッチ、コールシュライバー、グルビスの御三家は
もはや個人的にはエントリーしてくれるだけで嬉しいという
ただのひいき選手ですので台風の目にカウントしていません。

いずれにしろ、どんな展開になるか楽しみですね。



  1. 2020/01/20(月) 16:50:41|
  2. 2020年1月~3月
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2020年、ATPツアー開幕

皆さま、本年もよろしくお願いします。

ATカレンダーはいつものごとく年明け早々からスタートしております。
今年はATPカップで大々的に始まりました。

例年だと小規模な大会でポツポツとスタートし、
上位選手はエキシビジョンマッチを行って全豪への調整というのがお決まりのパターンでしたが
こう堂々と始まると、お、スタートした!という気になります。

去年スタイルが変わったばかりのデ杯が年末に開催され、
同じようなATPカップが時期を開けずに行われるということで
その存在意義を問うような意見も出ていましたし、
その矛先は秋口開催のレーバーカップにも飛び火して物議をかもしだしました。
デ杯は限定期間内で規模を大きくしたために
深夜になっても試合が終わらないなどということがあってまだ改善の余地がありそうですし
これからも新しい取り組みは進められていくのではないかと思うのですが
お祭り的な大会が複数行われるというのも悪くはない気がします。

確かに時期は近いですが、年末と年始ということである程度の切り替えは可能でしょう。
まあ選手としてはもう少し時期を離した方がいいというのもあるのかもしれませんが。
同じような大会が連続することへの批判というのであれば、
インディアンウェルズとマイアミが続くのもそのうち批判の対象になりうるでしょうか。
事実、全仏とウィンブルドンが近かったのは過去から問題視されていて
近年日程変更という形で対応されましたので、改善の一つになってくる可能性もなくはないです。

もう一つ、デ杯もATPカップも国別ということで他の大会と異なっています。
オリンピックも少しそうなのですが、これは選手個人の成績だけでなく
どの国に所属しているかでエントリーの基準が変わってきます。
その辺を問題視する意見もあるようです。
完全個人主義のテニス界にあって少し違った基準があるのもまた一味だと捉えられるかですね。

私の関心はこれら非正規の大会が公式データとして取り扱われるかという点につきます。
かつてのグランドスラムカップ、最近ではレーバーカップがそうですが、開催当初は公式データでなく
ある時点から公式に採用されるということが往々にしてあります。
そうなると、過去のデータが公式に編入されるわけで、昔の勝率が変わったりします。

そういうのを観察していくのも面白いのですが、ニュースにならずにひっそりと変更になったり
公式から外れる大会などというのがあったりすると混乱も極まってきます。
このあたりのデータについては話しだすともう大変に長くなってしまうので今は割愛しましょう。

いずれにしろ、今年もツアーを楽しんでいきたいと思います。

ATPカップも真っ最中ですが、驚いたのは日本の思わぬ初戦の快勝でした。
相手はウルグアイ。クエバス兄弟がいますが、基本的に実績があるのは兄の方だけです。
なんだかんだで日本優勢の声もありましたが、
まさか同じグループの優勝候補筆頭であるスペインが快勝したのと同じように勝つとは想像しませんでした。
エース錦織はもちろん怪我のため欠場しているわけです。

クエバス兄はナダルと同じ年齢のベテランで、さすがにナダルとは違って今もって全盛期とは言えない選手ですが
それでも実績は十分で、実のところ今回の当サイトのデータ集計で新しい選手に追加しようか迷った人物でした。

他にも、チチパスvsズベレフやデミノーvsシャポバロフなど見どころの試合も行われました。
この調子で楽しみな試合もどんどん出てくるはずです。
選手たちの真剣度もエキシビジョンより上でしょう。

日本がスペインに圧勝するさまを見届けなくてはいけませんね。


  1. 2020/01/06(月) 12:00:00|
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