・ジョコビッチvsシャポバロフ
・ベレッティーニvsホルカチ
さて、25歳以下が3人もベスト4に進出しています。
1人が釣り上げていますから平均年齢は低くないですけど
それでも新顔が3人ですからやっぱり新鮮な気持ちです。
シャポバロフは私のアイドルです。
素晴らしい才能の持ち主です。
結果が伴わないですが、素晴らしい才能の選手です。
豪快なショットの数々、サーブ、フォア、そしてジャンピングバックハンド!
もうほれぼれします。とにかく安定感に欠如した豪快さ。
ネットへの積極的な姿勢も見事です。最初に見た時からこの姿勢は変わっていません。
最初のころは何とも雑で、よくこれでネットに出ようと思うな、
と微笑ましくすら感じましたが、今に至ってもsの初心を忘れずに雑さを存分に残しているのがまた良い。
観るものを魅せる官能的で大味でテニスはツアー随一です。
大味すぎていつの間にトーナメントから消えていることも一度や二度や三度や四度ではありません。
どれもこれもがこの選手の才能の証で、彼への賛辞は尽きることがありません。
おお、デニス、デニスよ、そんなお前が、ジョコビッチに、勝てるわけが、あるかーい!!
だって、だってさ、ジョコビッチあれだよ?ホント凄いよ。
総合力、安定感、精神力、試合全体を支配する力。今更いうことがあろうか。
フチョビッチ戦など、まだ調整試合なの?とでもいうべき余裕での勝ち上がりっぷり。
もうこの人、調整でゴールデンスラム取る気ですよ。
べスト4進出者で一番の驚きはホルカチです。これは満場一致でしょう。
そのショットには安定感を感じます。そつがないとでもいうべきか。
特にバックハンドはジョコビッチを思わせる部分もあると思います。
メドベージェフ戦は雨による中断で流れが変わったことも原因にありますが
これはもうウィンブルドンによくある光景です。
だからどうということではなく最終的に勝っている方がよく勝機をつかんだと評していいでしょう。
先の記事でも書いた通り、当ブログではしばらくホルカチで行きますが
ここまでくると各所での表記も安定させないといけないかもしれないですね。
ビッグショットには安定感を感じます。そつがないとでもいうべきか。
バックハンドはジョコビッチを思わせる部分もあります。
対するはベレッティーニ。現時点で2番手の候補と言えるでしょう。
もっといえば開幕当初から2番手であったかもしれません。
グラスへのフィット感はもう本物ですね。
ネットでのパフォーマンスも問題なしです。
私が思う、ジョコビッチと全ての他の選手との違いですが、
浅めの低い球の処理を上げておきたいと思います。
浅い球は一見チャンスボールなのですが、
バウンドの低いグラスではネットにかけるリスクがあります。
そのため当然ながら回転をかけて持ち上げるように打つわけですが
ここで回転をかけすぎても甘い球になってしまいます。
注意しすぎて深さが足りないのもいけません。これが意外と難しいのです。
トッププレイヤーでもよくミスするポイントです。
特にプレッシャーのかかる場面であればなおさらです。
ジョコビッチはこれが巧い。是非注目してみてください。
- 2021/07/09(金) 14:02:03|
- 2021年7月~9月
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さて、第1週が終了しました。あっという間でしたね。
日常生活は一日一日が長いのにテニス視点で見るとあっという間という
この矛盾した時間の流れは一体どうしたことでしょう。
第1週を通じて感じたことは意外にも番狂わせが少なかったことです。
今年はグラス準備の期間が短かったのもあり、もっとシード勢がバタバタと倒れる可能性も考えてましたが、
ノーシードの選手達も同じように準備期間が短かったということなのでしょう、割と実力がそのまま反映された形です。
現在4回戦まで進んでいますが、トップ8シードで敗退したのはチチパスだけでした。
正直頑張ってほしかったですが、まあ、全仏決勝でフルセットを戦った選手ですし、
今年は何度も出ますが準備期間が少なかったということで、致し方ないところでしょう。
全仏決勝でフルセットを戦った選手が勝ち上がるわけはないですよね。うん。
ん?
ああ人間ね。これ人間の話です。
ただ、範囲を16シードにまで広げると結構多くの敗退があります。
第9から第16までの8人では3人しか勝ち残っていないです。シャポバロフ、オジェ・アリアシム、ホルカチ。
ホルカチはムゼッティやバブリクを下しての中々の勝ち上がりで、次はメドベージェフと対戦します。
メドベージェフは前哨戦での優勝もあってグラスへのフィット感もなかなかであることを見せていましたが、
3回戦の相手は少々悪かったです。現役の数少ないグランドスラマーであり、
ウィンブルドンでもファイナリストという経験値大のチリッチが相手でした。
ファイナルセットの熱戦でしたが、実力者から2セットダウンからの逆転勝ちということである意味良い経験にはなったかもしれません。
ホルカチは今年マイアミの勝者であり、私もその柔らかさに驚かされましたので、メドベージェフにどう挑むか、かなり楽しみな一戦です。
※マイアミ優勝時に表記を「ホルカチ」にすると書いて今もそれに準じているのですが、ネットでの検索が引っ掛からないですね。
さすがにそれでは不便なので、しばらく様子を見てホルカシュやフルカシュに再変更するかもしれません。
順調とはいかないまでもっすがの貫録で勝ち上がっている第6シードのフェデラーはソネゴと対戦します。
ソネゴは勢いのあるイタリアテニス界の一人で、今年自己最高ランクに達している成長著しい選手です。
まあ26歳なので若手といえるかは微妙ですが、フェデラーからすればそりゃ全然若いですね。
意外やグラスコートへの適性もあり、前哨戦のイーストボーンでは決勝に進出して
デミノーとファイナルセットタイブレークという試合を戦いましたし、2年前の自身初のタイトルもグラスコートでした。
これまで苦戦もしてきているフェデラーにとっては気の抜けない相手といえます。
ボトムハーフ4回戦で最注目の試合はズベレフvsオジェ・アリアシムかもしれません。
長身のズベレフですが、柔軟な膝の使い方でグラスコートでも結構戦えてます。
印象ではグラス向きの選手ではないのですが、フットワークも悪くなく、かなりフィットしてますね。
もちろんクレーやハードに比べれば勝率も低いのですが、そもそも全体的に勝率の高い選手なので
グラスでも十分戦えているる選手だと位置づけていいでしょう。
オジェ・アリアシムはクレーシーズンはいまいちでしたがその分グラスシーズンでは調子が上がっています。
今年のようなスケジュールではこういう選手が怖いです。
前哨戦ではまずシュトゥットガルトで決勝進出、チリッチに敗れましたが準優勝でした。
そして翌週のハレではホルカチとフェデラーを下してベスト4に進出しています。
優勝したウンベールに敗退しましたが、ファイナルセットタイブレークでしたし、
しかも前週のシュトゥットガルトではそのウンベールに勝っていたというのがあります。
ボトムハーフ最後の組み合わせはベレッティーニvsイバシュカです。
ベラルーシのイバシュカはベスト16に残った選手の中で最も意外な選手だったでしょう。
この山にはルードやカラツェフ、錦織がいました。
前哨戦で優勝してグラス適正を見せたベレッティーニは、なんと現在グラス勝率8割を超えています!
もちろん試合数は相当少ないですが、現役では上にはフェデラー、ジョコビッチ、マレーしかいません。
チリッチよりもラオニッチよりも、そしてナダルよりも上なのです。
トップハーフに行きましょう。
ジョコビッチは初戦こそ1セットを落としましたがもう安心安定の戦い方です。
強打しないのでコースをつくのがうまいですから、省エネで他の圧倒できてしまうんですね。
近年の強打が当たり前の戦い方ではドロップショットも増える傾向にありますが、
そこからネットを挟んだ攻防になる展開も当然多くなり、そうした状況でのジョコビッチがまた強いのです。
次の相手はガリンです。とてもいい選手ですが、これまでの相手とくれるとそう脅威ではないかなとも思えます。
ガリンはクレーに強い選手でグラスではこれまで2勝しかしていませんでした。
今回の勝ち上がりも3戦ともかなり苦戦をしながらという感じです。
ルブレフvsフチョビッチ。
ルブレフは昨年までグラスの実績はほとんどなかったのですがハレで決勝に進み、グラスでも戦えることを証明しました。
今大会でもフォニーニという曲者を下していますので充実している状態です。
フチョビッチはやはりグラスではほとんど実績がないのですが、今大会ではシナー、シュワルツマンといったところを下しています。
これらの選手はタイプ的にルブレフに近いですから意外と仕上がっている状態かもしれません。
カチャノフvsコルダ
ベスト16で唯一上位シードが勝ち上がらなかった山です。
ここには本来チチパスとそしてデミノーがいました。
デミノーは前哨戦でも結果を出していたので期待でできるかと思われたのですが、初戦で敗退してしまいました。
そのデミノーを下したのがコルダです。ご存じコルダの息子。プレーもいいです。才能のある選手だと思わせます。
カチャノフは最近でこそ少しランクを落としていますが元も実力者だし、何よりグラス適正はもともと高い選手でした。
むしろルブレフよりもカチャノフの方がグラスで戦える選手だった印象です。
ここは最も地味だけど実は注目に値する組み合わせだと思っています。
一番最後、シャポバロフvsバウディスタ・アグー
もうね。私のネタ枠の一人であるシャポバロフが、
コールシュライバー、そしてマレーと戦ってくれただけでも満足ですよ。
バウディスタ・アグーは手強いです。正直勝てないかもしれないけどでももういいです。
いや良くないです。
願わくばこのまま勝ち進んでジョコビッチをも粉砕してそのまま優勝して、
で、振り返ってみてシャポバロフが唯一苦戦したのが初戦のコールシュライバー戦だった、
などということになって私をもう一度喜ばせて欲しい。
- 2021/07/05(月) 12:10:40|
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