今年のATPファイナルズはジョコビッチの優勝となりました。
まあ、まあ、順当でしたよね。
決勝の相手がシナーになった時点で、シナーの2勝はないだろうな
と思った人がほとんどだったのではないでしょうか。
前記事で頑張ってRRでは一番苦戦したみたいなこと書きましたが
最初ではなく最後にピークを持ってくるのはいつものジョコビッチといえますし
事実、準決勝も決勝もあっという間の完璧な戦い方でした。
しかし、今年のジョコビッチはグランドスラム3大会で優勝、
逃したウィンブルドンも決勝まで進み、試合も大熱戦という内容でしたし
マスターズタイトルは2つをそして今回のファイナルの優勝で年間7タイトル目、
年間出場12大会で7タイトルですから、その君臨度合は異様なまでに際立っています。
2019年のナダルが同じように13大会に出て4タイトルというのがあり
省エネNo.1として見事な戦績だと思っていたのですが、
今年のジョコビッチはそれを更に上回っています。
来年はさすがにどうですか?
ジョコビッチのこのとんでもない傑出ぶりに待ったをかける選手が現れるのか?
まあメドベージェフもアルカラスもシナーも試合では勝てているのですが
最終的な君臨度合では大きく差を付けられています。
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- 2023/11/20(月) 12:00:00|
- 2023年10月~12月
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RRの日程が終了しまして、ベスト4が出揃いました。
・シナーvsメドベージェフ
・アルカラスvsジョコビッチ
アルカラスは初戦敗退からのまさかの首位通過となり、ジョコビッチと激突します。
ランク的にも順当な4人なわけですが、RRでは4位のシナーが最も好成績を収め、
1位のジョコビッチが最も苦戦したということになります。
もちろん、決勝ラウンドはRRの結果を引きずることはありませんで
むしろ力を蓄えたジョコビッチのここからの覚醒というのも当たり前のようにありそうですし、
まったくRRの興奮そのままに準決勝も楽しむことができます。
RRで敗退してしまった選手のうち、ルーネとズベレフも最後まで分からない状態でした。
特にズベレフは2勝1敗で3者並んだ状態での敗退でしたから非常に惜しいところまで行きました。
普段の大会では意識することはない得失セットが活きてくるファイナルならではの見どころと言えます。
グループが違うので直接比較は意味をなしませんが、単純な数字の見比べでいうと、
ズベレフの得失セット率はジョコビッチを上回っていました。
さて、もうここまでくると誰が勝ってもおかしくないですね。
残り3試合、愉しみにしたいと思います!
- 2023/11/18(土) 10:56:08|
- 2023年10月~12月
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シナーvsジョコビッチは「7-5 6-7 7-6」という凄いスコアになりシナーが勝利しました。
このグループでは対ジョコビッチとして、過去互角に戦えているルーネに最も可能性があって
しかしそのルーネが初戦で追い詰めるも敗退したので
もうジョコビッチで決まりかというところもありましたが
シナーが競り合いでジョコビッチ勝つという貴重な体験を経て2勝目を上げることになりました。
ルーネとチチパスは試合開始まもなくチチパスがリタイアしてしまいました。
ジョコビッチとルーネが1勝1敗で並んでいるのですが、
ルーネは2戦目、僅か3ゲームしか戦ってないだけに
得失セットとかになってくると少々不利かもしれないです。
ジョコビッチの残り試合はチチパスの代わりとしてホルカチが出てきます。
今年最後の試合だけに一泡吹かさんと思い切ってほしいところです。
- 2023/11/15(水) 17:22:17|
- 2023年10月~12月
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2023年、ATPファイナルズ
2日目はRed Groupの初戦が行われました。
・ズベレフvsアルカラス「67 63 64」
・メドベージェフvsルブレフ「64 62」
アルカラスは初戦を落としました。
コンディション面でやむ無しという部分もあるでしょうか。
ズベレフのプレーが良かったのもありますが、いつもの粘りとショット精度はありませんでした。
それでもフルセットでしたし、ファイナルでは1敗はまだ分かりませんので2戦目注視です。
メドベージェフは完勝しました。プレーぶりも圧巻でさすがにハマると強いです。
よく、「前後に動く」という言い方をしますが、この人の場合、
「前と後ろで動く」というよりも「後ろともっと後ろで動く」という感じです。
それでいてボレーも巧くてネットに出たりもするので、
このオールコートプレーが出たときは勝ち確のパターンといえます。
ルブレフはメドベージェフを少し苦手としていまして、これで対戦成績は2勝7敗となりました。
昨年の同大会ではファイナルタイブレークの末勝利していたのですが
今年もその再現というわけにはいきませんでした。
短期決戦ですのでここももちろんまだまだ分かりません。
ただ、分からないだけに勝敗が競った時に、セット数やゲーム数が響いてきます。
負けるなら少しでも抵抗して負ける、勝つなら簡単なスコアで勝つというのが重要になります。
- 2023/11/14(火) 12:00:00|
- 2023年10月~12月
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早いもので今年も最後の大詰め大会となりました。
ATPファイナルズ、今年の組み合わせは以下の通りとなっています。
Green Group
ジョコビッチ
シナー
チチパス
ルーネ
Red Group
アルカラス
メドベージェフ
ルブレフ
ズベレフ
納得のメンバーです。上位勢が出場するわけで当然ではありますが、
今年は怪我での辞退もな上位8名が出場しています。
組み合わせもなかなか面白いです。
まあジョコビッチ対7名のような雰囲気はありますが短期決戦なのでどうなるかわかりませんし、
初戦からのハイレベルな試合が連続される面白さは通常の大会に冠絶したものがあります。
Green Groupの初戦は早くも行われていまして
ジョコビッチがルーネに、シナーがチチパスに勝ちました。
案の定ジョコビッチは勝利しましたが、ルーネも善戦してフルセットの熱戦だったので
やはり冒頭から面白さ満点の大会だなあと再確認できました。
勝ったジョコビッチですが、これで年度末No.1を確定させまして、
実に8度目という前人未踏の数字を叩き出したことになります。
もちろん既に7回の時点でATPの記録を打ち立ててはいたわけですが、
当ブログで独自に集計している歴代の記録において、
これまでチルデンとパンチョ・ゴンザレスも7度の1位を獲得している判定だったのですが
遂にジョコビッチはそれを塗り替える単独の記録となったのです。
しかも2011年から2023年まで12年かけてというのが凄いところです。
36歳での達成というのも。チルデンが38歳だったのでそこにはわずかに及ばないですが
時代を考えれば破格と言えます。
むしろジョコビッチの凄さは30歳以降にこそ真価があるとも言ってもいいでしょう。
少し前にベテランが強いのが当たり前になっていた時期がありましたが、
気付けばジョコビッチただ一人が例外的に強い状況になっています。
トップ30以内の30歳以上と言えば14位のディミトロフ、22位のマンナリノがいるだけです。
27歳のメドベージェフや26歳のズベレフ辺りが、まだベテランとは言わないかもしれませんが
強い選手が集まっている最も年齢の高い層になっています。
それでもジョコビッチと約10歳も離れているのは異常ともいえますが。
さて、Red Groupの方はどうでしょうか。
順当にいけばアルカラスとメドベージェフが有利のはずですが
両者絶好調とは言えないですし、Green Group以上に混戦となる雰囲気があります。
これから行われる初戦を楽しみにしたいと思います。
- 2023/11/13(月) 12:00:00|
- 2023年10月~12月
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今年最後のマスターズが終了しました。
もうね、強いですよ。
体調不良って話でしたけど、それくらいでこのハンデという具合でしょうか。
3回戦から3試合連続でフルセットを戦いまして、
それぞれ相手も良いプレーを見せたと思いますが、
最後、ジョコビッチという人は本当に勝ち切ります。
決勝の相手はディミトロフ、久しぶりの大舞台ということで話題になりましたが
対戦相手が決まった時点でジョコビッチの優勝が確定したみたいなところありました。
これで対戦成績はジョコビッチの12勝1敗。
2017年を最後にタイトルを取ってないディミトロフが6年ぶりにタイトル王手、と言われても、
その間グランドスラム12を含む29タイトルを取っている王者が相手では
さすがに如何ともしがたかったのは止む無しでしょう。
それでも、今年結構な活躍を見せて復活をアピールしている
ディミトロフは、ランクを14位にまで上げていまして
2018年以来のトップ10入りも狙える場所につけています。
今年が最後の輝きなのか、来年もうひと踏ん張り見せるのか注目したいところです。
ジョコビッチはもはやコメントのしようがないですね。
早期敗退であろうがアルカラスもメドベージェフも出ている大会ですからね。
そこで力のある選手達をしっかり倒しての優勝ということで
歴代最強であるのはもちろんですが、36歳の現時点でも十分に最強の選手として
絶対的に君臨しています。
そしてツアーはいよいよ残すところ年末ファイナルということになりました。
厳密には250の大会が2つ今週ありますが、トップ選手はもう出ないでしょうから
寝ても覚めても大詰めということになります。
なんというか、今年はあっという間という感じでした。
個人的に記事のアップもままならず、心残りも大きいですが
来年に向けてテニスの方は最後まで見届けたいと思います。
- 2023/11/06(月) 12:00:00|
- 2023年10月~12月
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行ってきました週末土曜日の有明!
準決勝シングルス2試合、ダブルス1試合。
たっぷり3試合楽しんできました。
第1試合:シェルトンvsギロン
第2試合:カラツェフvs望月
第3試合:マレー/ヴィーナスvsラモンズ/ウィズロウ
3試合目が終わったのが夜10時近くと、なかなかボリュームのある見応え満点の試合でした。
2試合目だけ少し簡単でしたが(ううう)、総じて充実したテニス観戦漬けの一日となりました。
シングルスはシード勢が全滅しており、荒れた大会の印象もありますが
メンバー的にはむしろ面白そうで子の顔合わせが見られるのはラッキーという印象でした。
第1試合:シェルトンvsギロン「6-7 7-6 6-4」
途中、ギロンから見て「7-6 5-2」しかもギロンのサーブというスコアになりました。
この絶体絶命のピンチに追い込まれた状態から、まさかシェルトンが見事な逆転勝ちを飾りました。
ラリーも壮絶で、これは見ていて楽しかったです。
今大会好調のギロンは、試合でもシャープで攻撃的なショットを連発していました。
シェルトンの超強力サーブに負けず、カウンターでリターンエースを取る場面が何度もあり大変驚かされました。
最高位49位のさほどトップでの実績のない選手ですが、それでもこれほどのプレーをするとは
最近のテニス界のプレーレベルの高さは見事の一語に尽きます。
一方勝ったシェルトンも、さすがは将来のスター候補といった風格でした。
体格に恵まれているにも関わらず、強打一辺倒にならないのは好感が持てますが
もうちょっとベースラインから振り下ろす系のショットを使えば簡単にポイントが取れるんじゃないかな
と思う場面も多くありました。
スピン過多に感じるショットは試合を少し長引かせるというか、観ている方をやきもきさせるところがあります。
まあ、そこも含めて完成度の高いオールコートプレーを目指しているのかもしれません、
第2試合:カラツェフvs望月「6-3 6-4」
いやー、今回の3試合の中で唯一の簡単に終わってしまった試合でした。
一番楽しみにしていた試合でもありましたが、まあそこは仕方ないですね。
カラツェフのパワーに押し切られてしまった印象です。
それでも望月のプレーには光るところも十分に感じられました。
まずネットに出るタイミングがいいです。ポピリン戦でも感じましたが、そこで?
という意表を突くようなダッシュがあり、しかも決定力が高くて大きな武器になっています。
また、伸びのあるバックハンドも好きなショットです。
差し込まれたように思える体勢でも深く鋭く返球できるので、
これも使いこなせば大きな武器になる気がします。
まだまだ200位の選手ですからね、ここから大きく躍進してくれることでしょう。
勝ったカラツェフはロシアの選手ですが、イスラエルとの二重国籍も取得しています。
今はどちらの祖国も大変な状況です。政治的なことは軽々しく口にできないですが
少なくとも選手はそうした状況に影響されずにプレーできていってほしいと感じます。
第3試合:マレー/ヴィーナスvsラモンズ/ウィズロウ「7-6 2-6 14-12」
最後はダブルスの準決勝です。もうひと試合は前日に行われていました。
ダブルスってシングルスほどきちんと見る機会がどうしても少ないですけど
こうしてしっかり見ると改めて面白いです。
マレー兄などはさすがにダブルス名手だけあってもちろんですが
その他の選手達も、観ていて巧いなあと感じました。特にボレーとスマッシュ。
シングルスではすっかり影をひそめてしまったネットプレーも
ダブルスではこうしてバシバシに観ることができるわけです。
ただ、ストロークスピードも上がっていて打ち負けないようにするためか、
かつて名手が披露していた切れの良いシャープなボレーというよりも
プッシュ系のボレーが多いように感じました。
前後の動きが多いのも、今回、会場は横からの観戦だったのもあって楽しめました。
《以下写真です》
コート全景
今年も松岡修造は健在
シェルトンのサーブ
ギロンのサーブ
カラツェフvs望月
ダブルス準決勝
- 2023/10/22(日) 19:39:08|
- 2023年10月~12月
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上海マスターズはジョコビッチの欠場があったものの
その他のシード勢は比較的揃った状態でスタートしました。
ATPツアーは年末が近づくにつれ欠場者も多くなる傾向にあるのですが
今年はそれほど怪我人が出てないというのは良い知らせと考えていいでしょう。
さて、大会の方ですが結構乱れた展開となり、
上位シードも早いラウンドでバタバタと倒れていきました。
最終的にはホルカチvsルブレフの決勝となり、ホルカチが優勝しました。
この両者はどちらもマスターズのタイトルホルダーなので
伏兵的な決勝の顔合わせではなく、準本命レベルの勝ち上がりではあったと言えましょう。
但し、年初からマスターズ大本命の地位を確立していたメドベージェフとアルカラスが
年末に来て少し調子を落としているのもあり、勢力図にも変化が出ているといえます。
もっとも選手の力関係そのものが変化しているというよりは年末特有の傾向という気はします。
決勝戦はファイナルセットタイブレークにまでもつれる接戦となりました。
さすがに力のある両者ですので好調同士でぶつかればここまでの試合を披露してくれます。
優勝したホルカチは元々好不調の波が激しいものの当たった時のプレーは見事というタイプで、
一方のルブレフはそれほど大きな波はないというタイプに属します。
違うタイプのプレイヤーが激戦を行うと試合が面白くなる好例でした。
今大会はコルダとシェルトンのアメリカ若手2人が上位に進出したり
ベテランのディミトロフがアルカラスを下したりとトピックもいろいろありました。
中ではやはりディミトロフが印象的でしたか。
彼ももう32歳、若きフェデラー2世も今やすっかり「ベテラン」です。
意外にも2017年以来、6年間タイトルがありません。これは少々意外でした。
最後にタイトルを獲得した2017年というのはディミトロフにとってキャリアハイの年で
春に初めてマスターズを獲得し、年末にはATP最終戦も制しました。
この年はあのフェデラー、ナダルが劇的な復活を遂げた年でもあるわけですが
ディミトロフは年末ランクでナダル、フェデラーに次ぐ3位という成績を収めたのです(なんとジョコビッチよりも上!!)。
そこから急に全盛期が終わるを告げる形となったわけです。
まあ6年と言えば一般に2~3世代入れ替わってもおかしくない年月ですから
その間に全盛期ディミトロフが渋いベテランになっていてもおかしくはありません。
それ以前に10年間テニス界を支配していたフェデラー、ナダルがランクを落とした後に復活をし、
さらにその後ジョコビッチも同じように復活をして今もなおテニス界を支配している
という状況が異常なだけでありましょう。
このビッグ3時代ですが、ちょうど世代を同じくしたフェレールやチリッチなど
何人かの選手がやはり異様なベテランとしての活躍を見せたのもあって
一時はテニス界の選手寿命自体が大きく変更されと解釈したものですが
この世代の人たちがビッグ3との相乗効果で特例的に選手寿命を延ばしていたのであって
結局は例外的な事象だったのかもしれません。
当サイトでかねてから提唱していた25歳ピーク説は、
実はまだ活きているのではないかと思い直せます。
ディミトロフは6年前、年末時点では26歳になってましたが
最初にマスターズを制した3月時点ではまだ25歳でしたしね。
今、ランキング上位15人を見てみると、
ジョコビッチ(36歳)、シナー(22歳)、アルカラス、ルーネ(20歳)の4人を除いて
他の全ての選手が24歳から27歳の間に入っています。
1~2年も経つと想像以上に顔ぶれががらりと変わっているかもしれません。
- 2023/10/16(月) 12:00:00|
- 2023年10月~12月
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