言い訳から入ります。
いや、本当の話、実はですね、今回の全米の一連書き込み、読んでみてください。
私、優勝候補のうちバブリンカについては一切触れてないんですよ。
試合の組み合わせとして名前を出しているだけでそれ以外には何も語っていません。
触れてこなかったんです。
敢えて。これ敢えて、です。
フェデラーの欠場を嘆いた時にも、代わりに頑張ってほしい選手として当然名前が上がるはずじゃないですか。
でも、上げていない。
ウィンブルドンはマレーが勝ちましたが、同じグランドスラム2回優勝であったバブリンカを取り上げて
今回優勝すれば回数は並ぶと、しかも3大会がすべて違うという点でレアだと、
そうした話題性も十分であったわけです。しかし、取り上げてない。
これね、実はもう予想的中ということなんですよ。
いや、本当。誰も信じないかもしれませんがね。
表の私の予想はそりゃジョコビッチでしたよ、2番手でマレーだったわけです。
でも裏の私というのがいましてね、その裏の私は優勝はバブリンカと言っていたわけです。
これ間違いないです。
敢えて話題から外すことでバブリンカに勝利への道を提示していたんです。
こういう技もあるんです。
モーゼが人々を導いた気持がよくわかりました。
おめでとう、予想的中。裏の私。
というわけで、本題です。
決勝は最初の1セットしか観られませんでした。
月曜の朝って。
アメリカの時差、超ご勘弁ですよ。
後で何らかの形で全て観戦しようと思いますが、
とにかくガチの打ち合いがすさまじかったですね。
ショットの力強さ、正確さ、動き、すべてがトップレベル。
2セット以降の試合展開がどうだったのか気になります。
スコア的には常に激しく競っていたようにも思えるのですが。
ジョコビッチが崩れてしまったのでしょうか。
1セット取られてからの逆転という勝ち方は去年の全仏を思い出ださせます。
その時にもジョコビッチは最後まで喰らいついていましたので圧倒されていたわけでないのですが
大事な場面で確実に打ち負けてしまったという印象でした。
これまで対戦成績はジョコビッチの19勝4敗でした。
もうフルボッコ状態です。
バブリンカが勝った4つのうちの最初の2つは初期の対戦で、
当時ジョコビッチはまだトップ10にも入っていない選手でした。
その2つの対戦を除くとバブリンカの勝利は2つしかありません。そして今回の1つを足して計3つ、
しかしその3つが全てグランドスラム、それもバブリンカが優勝しているというわけです。
本当、何という男でしょう。(「漢」のほうがよろしいか)
マスターズ大会ではジョコビッチは何回も数えきれない位バブリンカを圧倒しています。
全く歯が立たないと思わせても仕方のない顔合わせですらあります。
しかし、グランドスラムとなると途端に様変わりするのがバブリンカという男、
グランドスラムではジョコビッチの4勝3敗という対戦成績となります。
最初の対戦こそはジョコビッチが圧倒的に優位の状態でバブリンカの棄権となっていますが
それ以降は、ジョコビッチの勝った3つは全てフルセット、バブリンカが勝った3つでも
1つがフルセット、2つが4セット(今回を含む)と見事な激戦となるわけです。
また、バブリンカはこれで決勝11連勝となります。
記録としてはフェデラーが別格の24連勝というのをやっていますが
その超人記録を除くと、ナダルが14連勝、ボルグとマッケンローが12連勝というのがあり
それに肉薄する記録となっています。
グランドスラム3大会優勝というのも見事です。
3種類のグランドスラムという意味だと、実に超級王者と肩を並べることになります。
ローズウォール、アッシュ、コナーズ、ビラス、レンドル、ビランデル、ベッカー、エドバーグ、サンプラス・・・
最近の3人のせいでこの辺の大記録にありがたみを感じない風潮が出ているのは困ったものですが。
バブリンカは典型的な大器晩成の選手と言っていいでしょう。
大器晩成の選手はここ数年増えています。
少し前まで破竹の勢いだった鉄人フェレールがそうです。
その他多くの選手が30目前にしてキャリアハイの記録を打ち出したりしています。
バブリンカは2014年から年1回のペースでグランドスラムを取っています。
最初の優勝は29歳でしたので、その後30歳を超えてから更に2つのグランドスラムを獲得したことになります。
30代で2つ以上のグランドスラムを取った選手は初めてではありません。
レーバー、ローズウォール、コナーズ、アガシといるのですが、彼らは全て若いころから強かった選手です。
30歳を過ぎても強かったというのと30歳を超えてから強くなったというのでは印象に随分と差があります。
今回のバブリンカの優勝はその意味でも比類なき偉業と言えるのではないでしょうか。
負けたジョコビッチはこれはもう力負け。試合内容を観ていなくてもそう言わざるを得ないでしょう。
ジョコビッチはこれまでグランドスラムでは雨などのコンディションに悩まされてきた経験がありますが
今回ばかりはコンディションを理由にはできません。
何度もグランドスラム決勝に進出してきている中で、今回が最も楽な勝ち上がりだったはずです。
全仏での生涯グランドスラム達成で、張りつめていた部分が少しだけ、
体力的にも精神的にも緩んでしまったといったところもあるのでしょうか。
なんだかんだで決勝まで来ていますし、現在のNo.1であることには変わりありませんので
気落ちせずに残りシーズンを戦ってほしいです。
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テーマ:テニス - ジャンル:スポーツ
- 2016/09/12(月) 12:01:23|
- 2016年7月~9月
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バブリンカに触れていないのは気付いていましたよ!
やはり敢えてでしたか。
QFの勝ち上がり予想でデルポトロを上げていたところで「これはもしや?」と思いました。
デルポトロは疲労が溜まっていたようですし。
決勝はスタッツしか見ていませんが、1stセットはバブリンカのUEがかなり多いですが、
2ndセット以降は調子が出てきたのか、ジョコビッチのストロークに合って来たのか、
グッと減っています。
他にスタッツを見てすぐにわかることとしては、ジョコビッチの1stサーブの入りが悪いです。
51%というのは近年の大舞台では殆ど無かったのではないでしょうか?
ちなみに昨年の全米決勝では62%です。
また、昨年の決勝との比較で言うと、ブレークポイントの取得率(コンバート)に大きな違いがあります。
今回の試合、ジョコビッチは試合を通してのブレークポイント取得率はわずか18%(3/17)です。
対してバブリンカは60%(6/10)です。
コンバートに関しては0-40からでも30-40からでも1回としか数えられませんが、セーブは
確実にそれだけ凌いでいるわけで、ジョコビッチ相手にこれだけのブレークポイントを
セーブできたのは驚異的だと言ってよいと思います。
ちなみに、昨年の決勝でのブレークポイントコンバート率は、
ジョコビッチが6/13(46%)、フェデラーが4/23(17%)です。
フェデラーがブレークポイントを握った際のアドバンテージサイドでジョコビッチの
ワイドへの1stサーブが冴えていた印象が強く残っています。
実際に試合を見るとスタッツと違う印象も受けると思いますが、
長くなったのでひとまずこの辺で。
- URL |
- 2016/09/12(月) 12:27:58 |
- ラカン #KTFWzs4k
- [ 編集]
更新お疲れ様です。
決勝がワウリンカという時点で正直あきらめムードにはなっていたんですが、やはり、という感じでした。
まああのワウリンカでは仕方がなかったと思います。良い試合でした。
しかしながら文句をつけるならwowowの解説の松岡修造さんがジョコビッチのMTOに対して演技と言わんばかりの発言を繰り返していたのが・・・
中継でもソックスに血がにじんでいるところは見えたのにそれでもなおワウリンカを崩すためにMTOを悪用しているような説明をしていて、それは少し残念でした。
どうやら激戦の途中で爪がはがれてしまったようですね。他の箇所も含めてアジアシーズンに間に合うのかやや心配です。
それにしても勝ったワウリンカは素晴らしいプレーでした。今年はGSでなかなか結果が出ず、限界説も囁かれていましたが見事に間に合わせましたね。
これでGS3勝目で生涯GSにもリーチとなりました。
どうやらBIG4時代という素晴らしい時代に4人全員の生涯GSで鮮やかに花を添えるということになりそうです。・・・あれ?
- URL |
- 2016/09/12(月) 12:44:17 |
- エルフィー #.njw4r1Y
- [ 編集]
悲しいです。1セット取った時も、去年の全仏のようにならなければいいがと頭をよぎったのですが、当たってしまって...
なんといってもサービスの入りと質の悪さ、
ワウのキレキレショットが何本も決まったことですね。
多分ジョコビッチの肩は相当よくないのではないでしょうか。
しかも足のあの部分を怪我してしまった以降は
見るのが辛くて。
でもセレモニーでは爽やかな笑顔を浮かべていました。
- URL |
- 2016/09/12(月) 15:09:44 |
- もん坊 #-
- [ 編集]
一番最初にジョコビッチのケガを指摘しつつマリーと共に優勝候補に挙げておられましたね。Au-sugaさん恐ろしや~。
スタン君は最後まで集中が途切れず、優勝に相応しい戦い方だったです。代名詞のBHDLはもちろんですが、よく走りよく拾い、ジョコビッチのお株を奪うようなディフェンスを随所に見せ、ジョコビッチの体力を削いでいきました。深いところからの強打も威力バツグン。
あの途切れない集中力は、ナダルやフェデラーに通じるところがあるなぁと、感じました。おめでとうございます!
ところでエルフィーさんも書かれていますが、修造さんの解説はやっぱり・・・ですね。昨年の決勝や今年のナダル戦でもそうでしたが、「間っ違いなく~」どちらかの選手に肩入れして解説するんですよね。きっと自分なら(錦織なら)どうする?と我が身に置き換えて見入ってるからああなるのでしょうが、副音声中心で観ていてもジョコファンにはツライです。
仕方ないんですよね。No.1になって何年も経つのに、未だに1試合に必ずグズグズふにゃふにゃする場面があるから。今回もやっちゃいました。見苦しいと取るか、執着と取るか・・・。私は大金叩いて観に来てくれている観客のためにも、途中で投げ出したくなかったのだと思います。ファンの欲目でしょうか。
ケガに関係無く、あそこまでジョコビッチを追い詰めたスタン君は立派です。いつもああだと、あの方も抜いてNo.1まですぐにでも昇り詰めそうなのに、なぜだかそうはいきません。スタン君のファンもきっとモヤモヤしていることでしょう。
あの方もブツブツグチグチ言わなくなったら、No.1になれるのか?
- URL |
- 2016/09/12(月) 15:13:00 |
- tote #-
- [ 編集]
なんというか、ワウリンカの「決める力」には驚きを通り越して、恐怖すら感じます。チャンスを逃さないという点では歴代でも最強クラスじゃないでしょうか?グランドスラムこれで全勝ですよ。ビランデルより凄いかもしれません。 ジョコビッチを弁護すれば、やはり手首のコンディションへの不安はあったかもしれません。まずはしっかりとコンディションを整えることに専念するというのが、キャリアを重ねていく上で鍵をにぎっていくでしょうね。次はおそらく北京オープンだと思うので、1月程しっかりと体を休めて、また走り出してほしいです。
- URL |
- 2016/09/12(月) 16:41:47 |
- おスミ #-
- [ 編集]
管理人様に疑義を呈するのは恐縮ですがフェデラーをしてワウリンカやフェレールと同じ
晩成の括りに入れるのはなんか違うような気がします
フェデラーのトップへの駆け上がり方は歴史上のレジェンド選手の中では確かに遅い方かもしれませんが
それでも17歳の時点で43位、45位に連続勝利、19歳にしてトップ30入りを成し遂げています
今で言えばズべレフ位の位置でしょうか
言わずもがな当時の他のニューボールズと比べれば出世の速度は劣るのですがそれはフェデラーのプレースタイルが
時代にマッチするのに時間がかかったからだと思うのです
能力的には最初からある程度完成されていたのだと思います フェデラーは晩成と言うより「老いてなお強し」と言う感じでしょう
晩成と言う話なら今大会で自己記録を更新した、マウー、カルロビッチ、ロレンツィ、また今大会は奮いませんでしたが
今年にして34歳でクレー初優勝を記録したフェリシアーノ・ロペス・・・この辺が挙がるんじゃないかなと思います
いずれもグランドスラムを獲るレベルからは一歩から三歩ほど足りない選手なのが難点ではありますが
- URL |
- 2016/09/12(月) 17:53:12 |
- マルト #-
- [ 編集]
個人的にジョコビッチのテニスがそれほど悪いとは思いませんでした。
ただ重要なポイントが取れない、これが大きいです。
ジョコビッチは17回ブレイクポイントを握りましたが、ブレイクしたのは3回だけでした。
逆にブレイクポイントを握られると、すぐに落としてしまうことが多かったです。
バブリンカが取った2セット以降のブレイクされた内訳ですが、
ジョコビッチのサーブで15-40になったのは2セットのジョコビッチサーブ4-5の時だけで、
バブリンカは主に30-40や40-40からからブレイクしていました。
ジョコビッチのサーブで0-40になったのは2セット以降一度もありません。
要するにジョコビッチはブレイクポイントを凌げませんでした。
相手のブレイクポイントが来た途端にそれを落とすのは頂けません。
0-40は2セット以降一度も無く、15-40は一度だけでしたから、1ポイント凌げれば試合の展開も変わっていたと思うのですが、
それが出来なかったことが、結果的にバブリンカを楽にさせてました。
逆に言えば、バブリンカは効率が良かったです。
錦織戦でも、2セット目は錦織の方がブレイクポイントを多く握っていましたがそれを凌ぎ、
自身は数少ないチャンスを物にしていました。
エバンス戦で相手のマッチポイントを凌いできたのが今回の勝負強さに拍車をかけているのかもしれません。
ジョコビッチの方はバブリンカ戦以前でもブレイクポイントをなかなか取れないことが多く、
どちらかと言うと相手のコンディション具合や自滅に助けられた面もあったと思います。
トータルポイントはスポーツナビによるとバブリンカ144、ジョコビッチ143だった様ですね。
実際3セット終了時点ではジョコビッチの方がトータルポイントで上回ってました。
サーブポイントではバブリンカは自身のサーブで164ポイントプレーしていたのに対し、ジョコビッチは123ポイントらしいです。
バブリンカのサービスは接戦になり、ジョコビッチのサービスは楽にキープするか楽にブレイクされるかという所でしょう。
バブリンカのサービスポイントwonは62%で、ジョコビッチは66%でした。
ジョコビッチは最近ブレイクチャンスが相手より多いのに負けたり、SFSをよく落とすのが気になりますね。
- URL |
- 2016/09/12(月) 23:24:14 |
- #-
- [ 編集]
実は現地観戦していたのですが、当日は前日・前々日と違ってそんなに暑くなかったです。
屋根もついたので試合開始時からコートは日陰でしたし、日が落ちてきた3セット目くらいはむしろ非常に涼しく湿度もなく、気候はフィジカルに影響を与えないものと思います。
にも関わらず、ジョコのフットワークが落ちてきた(痙攣してた?)のは、怪我もあったかもしれませんが、それだけワウリンカのショットのスピードについていくのに瞬発的な脚力が必要だったのかもしれません。
かつての全豪決勝ナダルVSジョコのような、ずーっと走りっぱなしのラリーでも6時間戦えたジョコが、それよりも(おそらく)ラリーのテンポが早いだった為に足にきてしまうのが早かったのかもしれません。
それよりも準決勝までが楽すぎたのかもしれないですし、推測の域を出ませんが。。。
後はジョコの1stサーブが入る確率も良くなかったのがBP率の差にもなったかもしれません。
何にせよ、ワウリンカの球は遠めで見ててももの凄く速く、見ていて気持ちいいです。
バックの選手のイメージですが、本気で叩くときはフォアのがそれより速かったように思えます。
キャリアグランドスラムに向けて、芝は、どうなんでしょう。それよりも芝に強いあの人に、まずは来年の全豪で6度目の正直を期待してしまいます。そして勢いで全仏も取ってしまえば先に達成、、、と。決勝までに錦織君にあたるという事故がなければ、きっと決勝まではいけるでしょう。今年のGSで決勝までに彼に土をつけたのは錦織君だけですから。。。そして、決勝の勝ち方もわかりませんが。。。
- URL |
- 2016/09/13(火) 03:05:24 |
- ふぁぶ #-
- [ 編集]
toteさん
私も、某松岡氏の解説は聞いていて気分が悪くなるので(別にジョコの試合でなくても)是非やめていただきたいのですが、錦織がいるかぎり彼にお願いしてしまうのだろうな~と。
ジョコのMTOですが、治療しないでプレーすると動き方でいかにも...なので、それよりは怪我してることは相手にわかっても、見た目にかわりなく動けるようにすることで相手に遠慮がちなプレーをさせないためってことじゃないかな~と思っているのですが。
もちろん休憩つかって相手の調子をくずす、のもあるでしょうが。
同じ個所に二回使ったのはルール違反でしょうが忘れていたのかもしれないし、これは主審が言えばすむことでしょう。そんなに非難されることとも思えないのですが、これもまたファンのひいき目なんでしょうか。
- URL |
- 2016/09/13(火) 13:42:06 |
- もん坊 #-
- [ 編集]
もん坊さん、ひいき目なんてそんなことないですよ。ナダルと錦織のトイレ騒動しかり、やはり主審の説明1つでかなり変わると思います。極限の緊張感でプレーするし、テニスは特に試合中孤独なスポーツですから、あらぬ誤解でトラブルになることは運営側も想定と対策を練って避けなくてはいけませんよね。
- URL |
- 2016/09/13(火) 17:08:21 |
- おスミ #-
- [ 編集]
こんにちは。
スタン、この男やはり持ってますね。
錦織は、やはりマレー戦の勝利の代償は大きかったようです。
ただ、第2セットのブレークポイントいかんによっては、勝敗が変わった可能性はあったと思います。
そこはスタンを褒めるべきです。
デル=ポトロを破ったスタンは、その後はユニクロキラーとなって見事に優勝を手にしました。
ユニクロは、日本一の選手と世界一の選手を揃えながら、ヨネックスの軍門に下ってしまいました。
さてこのスタン、早くも3つ目のGSタイトルとなりましたが、まさかアンディ・マレーより先にキャリアグランドスラムに王手をかけるとはだれが思ったでしょうか。
マレーはとにかく、全豪のタイトルがとれるかに尽きます。
全仏でも決勝に進む実力を備えてきましたが、まずは過去5度も決勝で涙を呑んでいる全豪です。
過去6度優勝のジョコビッチですが、そのうち4度は決勝でマレーを倒しています。
残る2度のうち1度も準決勝でマレーを撃破。残る1回が2008年の初優勝時ですが、この時準優勝のツォンガは1回戦でマレーを下しています。
2010年以降、全豪ではフェデラーとジョコビッチ以外には負けていません。
せめて引退までにここは取らないといけないでしょう。
ジョコビッチがキャリアグランドスラムを達成し、徐々に故障が兆しが出てきた今、ここでとらなくてはいけません。
それができなければ、最強の2位のままキャリアを終えることになるでしょう。
グランドスラムで11回決勝に進みながら2位で終わったという選手は過去にいないはずです。
といいますか、過去にそれだけの回数決勝に進んだ選手は大抵6~7個のグランドスラムタイトルを取っています。
マッケンロー11回、ビランデル11回、エドベリ11回、ベッカー10回。
クーリエなんてたった7回でマレーを上回る4タイトルを手にしています。
ビラスも8回の決勝進出で4タイトルを手にしています。しかし、ビラスのキャリアハイもまた2位です。
コナーズとボルグの高い壁を感じさせます。
歴代2位選手のグランドスラム成績を並べてみます。
ただしオープン化前から実績のあるアッシュとローズウォールは除きます。
マニュエル・オランテス 70勝27敗 優勝1準優勝1 ベスト4 2回 ベスト8 6回
ギレルモ・ビラス 139勝45敗 優勝4準優勝4 ベスト4 4回 ベスト8 7回
ミヒャエル・シュティッヒ 78勝31敗 優勝1準優勝2 ベスト4 3回 ベスト8 4回
ゴラン・イバニセビッチ 110勝50敗 優勝1準優勝3 ベスト4 3回 ベスト8 7回
マイケル・チャン 120勝56敗 優勝1準優勝3 ベスト4 4回 ベスト8 5回
ペトル・コルダ 60勝38敗 優勝1準優勝1 ベスト4 なし ベスト8 4回
アレックス・コレチャ 61勝37敗 優勝なし準優勝2 ベスト4 1回 ベスト8 3回
マグヌス・ノーマン 34勝24敗 優勝なし準優勝1 ベスト4 1回 ベスト8 1回
トミー・ハース 105勝57敗 決勝進出なし ベスト4 4回 ベスト8 4回
アンディ・マレー 176勝40敗 優勝3準優勝8 ベスト4 9回 ベスト8 8回
見てください。
優勝回数以外はすべて過去の2位と比べてもトップです。
というか、グランドスラム176勝という数字自体、上にいるのはいずれも1位経験者の8人だけです。
あと2勝で追いつくエドベリを抜けば、上には200勝達成者7人しかいません。
勝率でもマッケンローをわずかに上回り、上にいるのはオープン化前から実績のあるローズウォールとレーバーを除けばこれまたボルグ・レンドル・コナーズ・サンプラスに現役の他のBIG3人しかいません。
まさに最強の2位。
一方でグランドスラム決勝進出3回で3度優勝のスタン・ワウリンカ。
同じようなケースはグスタボ・クエルテンが達成していますが、クエルテンの場合、全て全仏です。
異なる3つのグランドスラム大会で3回以上決勝に進み、無敗の例は現時点では史上唯一です。
優勝3回でグランドスラム3大会優勝を果たした例は、過去には1978年全豪を制した時点でのビラスがいます。
ビラスは翌年全豪で連覇を果たして4つ目のタイトルを獲得しましたが、キャリアグランドスラム達成はなりませんでした。
また、コナーズもそうですね。1974年に一気に3つのタイトルを重ねました。その後の活躍はご存じのとおり。
また、グランドスラムで3回以上優勝した選手でキャリアハイが3位というのも過去にはないのではないでしょうか。
そして同じパターンで優勝3回に終わった選手としてアッシュがいます。
オープン化以降のグランドスラムの各選手の優勝回数を並べてみます。
優勝回数8回までは、オープン化前を含んだ優勝回数も参考として並べます。
17回 フェデラー
14回 サンプラス・ナダル
12回 ジョコビッチ (※オープン化前:エマーソン)
11回 ボルグ (※オープン化前を含む:レーバー)
(10回 ※オープン化前:チルデン)
8回 コナーズ・レンドル・アガシ (※オープン化前:ペリー、オープン化前を含む:ローズウォール)
7回 マッケンロー・ビランデル
6回 エドベリ・ベッカー
5回 レーバー(※オープン化前を含むと11回)・ニューカム(※オープン化前を含むと7回)
4回 ローズウォール(※オープン化前を含むと8回)・ビラス・クーリエ
3回 アッシュ・コデシュ・クエルテン・マレー・ワウリンカ
2回 スミス・ナスターゼ・クリーク・ブルゲラ・ラフター・カフェルニコフ・ヒューイット・サフィン
1回 ヒメノ・オランテス・エドモンドソン・パナッタ・タナー・ゲルライティス・ティーチャー・ノア・キャッシュ・チャン・ゴメス・シュティッヒ・ムスター・クライチェク・コルダ・モヤ・イバニセビッチ・ヨハンハン・コスタ・フェレーロ・ロディック・ガウディオ・デル=ポトロ・チリッチ
となります。
ATPランキング制定前に主に活躍していた選手たちを除くと、キャリアハイ3位以下の選手ではやはりワウリンカが最多優勝です。
ATPランキング制定前のランキングも考慮した場合は、コデシュがちょっとわかりませんが、それ以外の選手はいずれも各年の1位評価をもらったことがあります。
コデシュはATPランキング制度下では5位が最高らしいです(が、なぜかwikipediaでは4位になっている)。
グランドスラム優勝者全体では、マーク・エドモンドソンの15位が最低のキャリアハイとなっています。
エドモンドソンは1976年に史上最低の212位で全豪を制した選手です。
同年の6月に37位、12月に35位を記録した後、1度ランキングを下げ、キャリアハイとなる15位を記録したのは1982年のことです。
この間、なぜかランキングが0と表示されている期間があります。
出場記録は普通にあるため、ATP側の何らかのミスだと思われ、この間の実際のランキングはよくわかりません。
というより、全選手のランキングがどうも吹っ飛んでいるようです。これはいただけません。
その他、いろいろ言及すべき点はあると思いますが、いったんこれで締めます。
- URL |
- 2016/09/13(火) 19:45:04 |
- 2R #2mo2qD.Q
- [ 編集]
(Au-Sagaさん)
>おめでとう、予想的中。裏の私。
あははは。(愉しく)笑わせていただきました。今ではAu-Sagaさんの「裏の私」は知る人ぞ知る〇〇です。
ところで昨日のスポーツ新聞チューリヒ版の夕刊に、興味深いことが書かれてありました。もちろんバブリンカに付いて書かれてある記事です。
バブリンカ 「私は試合(註;決勝戦)の直前、これまで経験したことがないくらい神経質になっていた。震えがきて私は泣きじゃくった。5分間は泣いていた。‥‥(略)‥‥試合が始まると、何回かのゲームの後にやっと挑戦モードになれた」
それから、もう一つ。 私はPCで他のことをしながら時々スイステレビに切り替えて試合を観ていたのですが、あるとき切り替えたら偶然ジョコビッチのこんなシーンが目に入ったのです。
トレーナーが足の処置をしているとき、横にもうひとり黒っぽい背広(?)を着た男性が立っていたのですが、その人から彼、白い錠剤の薬をもらって飲んでいました。ひょっとするとこれ、痛み止めの薬かなと思ったのですが、もしそうなら早くよくなってほしいです。
- URL |
- 2016/09/13(火) 21:50:43 |
- 河谷@スイス #-
- [ 編集]
管理人様が一個前のタイトルに錦織を入れた時に嫌な予感はしました。全米ワウリンカがベスト4へとしていただければ、今頃このスレのタイトルは錦織優勝が躍っていたのではと…
冗談はさておきワウリンカの28歳以降のGSの戦績の素晴らしさと言ったら。フェレールも29歳くらいからQF以上が増えています。錦織はそうした選手に比べると若くして優秀な成績を収めてますので、是非ここからもうひと伸びしてもらいたいです。怪我をせず、1st weekでこけず今大会のような調子を維持できればきっとチャンスが巡ってくると思います。ワウリンカも決勝勝率は凄まじいですが、BIG4にも阻まれ続けたQF.SFをたくさん経験してこその強さだと思います。
今大会は今年活躍したラオニッチ、ゴファン、チリッチの早期敗退はありましたが、面白いマッチアップが後半目白押しでした。来年はフェデラーも帰ってきてナダルの怪我も癒えると早い段階での衝突があり混戦となるかもしれません。まずは半分が新鮮なメンバーになるであろうファイナルまでを楽しみたいと思います。
- URL |
- 2016/09/14(水) 02:02:57 |
- ぽーち #2TDfamfI
- [ 編集]
最近のテニス報道を見渡していると「バブリンカ」表記が増えているようですね。
確認した限りではNHK、共同通信、4大スポーツ紙は「バブリンカ」でした。いくら張本人からの要請と言えど、国際標準でない発音で
記載することに違和感を感じ始めたからじゃないかと推測してます。試合を見れば主審は「バブリンカ」としか言ってませんからね。
個人的にもバブリンカ本人からの「ワウリンカ」要請は親切心からやったことなんだろうけど、日本と世界の繋がりという視点からは
あまり良いこととは思っていなかったので、最近のマスコミの表記変更には賛成です。
Au-Sagaさんもずっと「バブリンカ」ですしね。特に昔からのATPファンは「バブリンカ」って言い続けてるような気がします。
今までの定着があるというか。
ただテニス中継の老舗のGAORAとWOWOWがいまだに「ワウリンカ」なんですけど、それにはある意味納得してしまいます。
他のマスコミよりは感覚的にバブリンカ本人と近しいからなのか、本人の意向を大事にしてあげてるという印象です。
- URL |
- 2016/09/20(火) 18:26:47 |
- フェレールのくわえタオル #-
- [ 編集]
今年のグランドスラムも終わって、いよいよ年末に向けてファイナル行きの切符争いも激しくなってきましたね。
そんな中でですが、ラオニッチがサンクトペテルブルクでユーズニーに負ける事態が…。
去年優勝してる分思いっきり失効点になってしまいましたが、最近の元気のなさはちょっと心配になるレベル。
もちろんユーズニーがかなり頑張った点も大きいんですけども…。
- URL |
- 2016/09/24(土) 07:58:04 |
- TOTO #-
- [ 編集]
デルポトロの欠場だけでもガッカリだったのに、バブリンカまで欠場とは、本当に残念でなりません。早くケガを治してね、と言うほかありませんが、デルポンのフォアの強打とバブリンカのBHDLを観たかった・・・。
もう一回り大きいアルゼンチンの国旗を買おうかと考えていた矢先だったので、それは来年の検討課題となりました。
ジョコビッチも北京オープン欠場です。北京での連勝が止まったわけではないけれど連続優勝は止まったわけだから、来年日本へ来てくれないかなぁなどと、ついつい鬼が笑いそうなことを考えてしまいます。
それにしても北京をスキップしたくらいで肘の状態が良くなるモノでしょうか?状態が悪いのは肘だけではないでしょうから、上海も飛ばすとかもう少し思い切った休養をとって欲しいです。
過酷なツアースケジュールの合間にスポンサー訪問・チャリティーマッチなど、トップになればなるほど休む間がありません。錦織も日本にいる間忙しそう。
- URL |
- 2016/09/29(木) 17:45:38 |
- tote #-
- [ 編集]
今更ですが・・・
フェデラーをフェレールやワウリンカと同じ大器晩成の枠に入れるのはさすがにおかしいでしょう。22歳で世界1位になってそこから勝ちまくった人に対して・・・。
- URL |
- 2016/10/21(金) 02:43:11 |
- TA #-
- [ 編集]
皆さま
よく考えたらこちらの記事のコメントに返信していませんでしたね。
少々古い情報になってしまうのでひとつずつ返せないのは申し訳ないですがいくつか。
まずバブリンカの片手打ちバックハンドですが、片手打ちでは最高と言われてます。
正直依存はないですが、バブリンカはずいぶん前から活躍してまして
それでも最高のバックと呼ばれるようになったのは割と最近です。
以前はフェデラーはもちろんですがガスケなどの方が持ち上げられていました。
単純に以前のバブリンカはそれほどでもなかったんでしょうか、
それとも同じような威力であっても実績が伴わないと最高の称号はもらえないものなんでしょうか。
私個人としては以前から良かった印象はありますが、最高という評価ではありませんでした。
こうなると昔の試合もチェックしてみたくなってきました。
カルロビッチのサーブのように勝たないのに最高と評価されるのはよほどすごい事なんでしょう。
もっとも、サーブは数字になりやすいのでわかりやすいっちゃわかりやすいですが。
あと、バブリンカの読み方については多くのカタカナと同じよう安定していない感があります。
当サイトでは時に書き込みいただく河谷様がスイス在住で、あるコメント欄で質問させていただいたことがあり
その時にいただいたお答えをもとにバブリンカで統一しています。
さすがにもう有名選手ですのである程度の文字揺れはOKの範囲かもしれません。
それと、大器晩成にフェデラーを入れていたのは記事の方修正しました。
もちろん大器晩成と考えていたのではなく、何となくベテランになっても強い選手というくくりで
ポロリと名前を出してしまっていたという処でした。
- URL |
- 2016/10/21(金) 11:48:23 |
- Au-Saga #3/VKSDZ2
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