またも更新が滞ってすみませんでした。
テニスのツアーは毎週やっているので、ボーっとしていると本当に早いです。
今年のカナダマスターズはトロントで開催されました。
カナダマスターズはモントリオールと交互開催となっていて、
基本的にトロントは偶数年だったのですが、昨年は大会が中止でしたので、
今年から入れ替わり、奇数年がトロントということになっていきます。
優勝はメドベージェフでした。貫禄のトップシード。
ビッグ4がいない状態で最安定の選手になっています。特にハードコートでは文句なしの存在感です。
もっとも、準々決勝ではホルカチを相手に「2-6 7-6 7-6」という接戦を演じていて
決してただ他を圧しているだけではないのですが、
苦戦を勝てるというのは心身ともに充実しているということでしょう。
特にホルカチは今年のウィンブルドンで苦杯をなめた相手で(しかもその時も壮絶なフルセット勝負でした)
メドベージェフとしては見事リベンジを果たしたことになります。
ホルカチも12位にまでランクを上げていて、トップ10間近というところにまで迫っています。
今後目の離せない選手の一人であることは間違いないでしょう。
さて、今大会一番のサプライズは決勝進出者のオペルカだったといえます。
初戦からキリオス、ディミトロフを下し、その後もバウティスタ・アグーやチチパスを下しました。
特にチチパスはナダルを抜いてランク3位に到達していますし、今大会でも好調ルードを下すなど良い勝ち上がりをしていました。
カナダの大会はリターンの強い選手が多く優勝する傾向にあり、今回もメドベージェフが優勝したのですが
その中でビッグサーブを武器とするオペルカが、やはりリターンの強いチチパスを下して決勝に進出したというのは大きいでしょう。
今回の結果により、オペルカのランクはキャリアハイの22位にまで到達しました。
オペルカの先達であり、現代ビッグサーバーの代名詞ともいうべきイズナーもベスト4進出と活躍しました。
途中ルブレフを下しているのでこちらもリターンの強い選手に打ち勝ったことになります。
準決勝でメドベージェフに敗れましたが、メドベージェフもイズナー、オペルカとタイプの近い選手と連戦できたことは
優勝に向けての非常に有効な勝ち上がり方だったのかもしれません。
さて、間髪入れずにシンシナティが始まります。
今回マレーは出場するものの、ビッグ3はカナダに引き続き全員欠席ということになります。
ただ、それでもメドベージェフ、チチパス以下、ズべレフ、ルブレフ、ベレッティーニの他
シャポバロフ、ルード、ホルカチ、シナーといった注目の選手が多く登場します。
ちょっと前でしたらここでの優勝も鬼の居ぬ間にの印象ではありましたが
今となってはそれぞれが鬼に対抗しうる選手になってきていますので、その意味では勢力図もだいぶ変わってきているのだなと思います。
まあ、まだ最後の鬼は、特にグランドスラムでは相変わらず強いわけで、そこにどう食い込むかというのは変わらぬテーマではあるわけですが。
3週連続で優勝を果たし勢いに乗るルードは現在大いに注目の選手でして、
タイトル数も4と今年最多のタイトル獲得者になっているわけですが、その内訳はいずれもツアー250の大会になっています。
一方でもう一人、最多タイでタイトル数4の選手がいるわけですが、まあそれが鬼なわけですが、
その内訳はグランドスラム3つと、地元の小さな大会にグランドスラム直前に肩慣らしで出てちょろっと取ったものという極めて変人的なものとなっているのです。
オリンピックでは不本意だったとはいえ、今年の総括ではまだまだまだ鬼が最強なんですね。
今一番鬼退治にふさわしい選手はメドベージェフでしょうが、
果たしてメドベージェフはこの夏を自分のシーズンとすることができるでしょうか。
いくらハードコートに強いとはいえ、マスターズの連戦を制することは至難の業です。
一見、鬼たちがいくらでも達成していそうですが、カナダとシンシナティの両方を同時に制したのは2013年のナダルにまで遡る必要があります。
春のインディアンウェルズとマイアミで猛威を振るっていたフェデラーとジョコビッチも
意外やこの2大会に関しては連戦を制したことはないのです。
ナダルの前になると、2003年のロディックにまで遡ります。(おや?10年に一度の達成?すると今年でなくてもう2年必要なのかしら?)
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- 2021/08/17(火) 14:37:07|
- 2021年7月~9月
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| コメント:9
カナダとシンシナティは春の北米2連戦と違って直後に全米があり、前哨戦的な意味合いが強いからピーキングが難しいのですかね?ロディックとナダルもあの年は本当に神がかり的な勢いのまま全米も取りましたし。
メドベージェフも楽しみだけど、やはり最大の注目はズベレフですかね?金メダル獲得後最初の大会。しかも本人超苦手なシンシナティですから、どこまで勝ち上がるでしょうか?ベレッティーニもウィンブルドンの後最初の大会ですし、質の良いサーブを持ってますから注目です。
ハードコートは得意な選手が多いので、優勝候補がたくさんいて楽しみですね!
- URL |
- 2021/08/17(火) 16:34:14 |
- おスミ #-
- [ 編集]
>おスミ様
この状況でハードコートというのがいいですね。
やっぱりウィンブルドンではジョコビッチを止められる気配を感じさせる選手というのはいませんでしたから。
ジョコビッチとしても最後の大きなチャレンジになるわけで、今年の北米シリーズは目が離せません。
ジョコビッチ不参加などということだけはないようにしていただきたいものです。
- URL |
- 2021/08/17(火) 16:37:45 |
- Au-Saga #amJC5lD2
- [ 編集]
確かにカナダとシンシナティの連覇というのはなかなかいませんでしたね。フェデラーやジョコビッチが何度もやってそうでしたが2人とも1回もやってないとは意外でした。フェデラーだと2007年、2010年、2014年がカナダ準優勝、シンシナティ優勝、ジョコビッチだと2011年、2012年がフェデラーとは逆にカナダ優勝、シンシナティ準優勝ですね。
- URL |
- 2021/08/20(金) 00:46:08 |
- Kosei #-
- [ 編集]
ホント この2年でツアーの景色は確実に変わりましたね。
GS以外はBIG3以外が優勝することが普通になりました。
たとえ出場していたとしても3セットマッチではジョコビッチでも絶対的な強さでは無いですし(その傾向は5年ほど前からありました)
20年近く「BIG4 vs 他の勇者達」という構図でツアーを見てきましたが、チチバスが言ったんですかね?これからはトップ6、7が入れ替わり活躍しそうな雰囲気です。
- URL |
- 2021/08/20(金) 07:54:44 |
- カムイ #tVT9SzBU
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>Kosei様
そうそう、意外なことにフェデラーもジョコビッチもしてないんですよね。
ただこれはフレンチとウィンブルドンのように独自の難しいチャレンジというよりも
この2人の場合はたまたま豊富なライバルがいたための結果ということになるんだろうかと思います。
>カムイ様
勢力図の入れ替わりも壮絶で楽しくなっていますが、
それでも決してニューカマーが唐突に強く出てくるというわけではないんですよね。
ある程度実績を積んで名前も知られるようになってからトップ10圏内に入ってくるという感じで。
比較的デル・ポトロやズべレフの出て来かたは印象的だったでしょうか。
- URL |
- 2021/08/20(金) 13:08:39 |
- Au-Saga #amJC5lD2
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ナダルとフェデラーの全米欠場は確定してしまったようですね。。。
ジョコは出てくれます、よね?
もしBig3が誰も出てないGSなんてことになったら、一体いつまで遡らなければならないでしょうか。
- URL |
- 2021/08/20(金) 22:18:37 |
- ふぁぶ #-
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>ふぁぶ様
Big3が一人も出ないグランドスラムの一番最後は1999年の全米ですね。優勝アガシ、準優勝トッド・マーチンでした。
第1シードはサンプラスでしたが大会直前で欠場でした。因みにもし出ていたら、
初戦の相手は当時まだ無名のサフィンであり、翌年の決勝の顔合わせが1回戦で行われていたということになります。
引退して久しいサフィンがまだ無名だった時代と、そういうことですね。
- URL |
- 2021/08/22(日) 20:32:51 |
- Au-Saga #3/VKSDZ2
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管理人様、ご確認ありがとうございます。
プラスアルファで教えていただいた小話も非常に面白かったですが、しかし1999年、つまり20世紀ですか。
フェデラーは昔は怪我無くずっと出続けていたので、フェデラーが出始めてからずっと、ということですね。
実際にはジョコが全米に出る可能性は高いと思いますのでもうちっとだけ続くとは思いますが、いつ本当にそうなってもおかしくない状況にはなってきつつありますね。
- URL |
- 2021/08/23(月) 22:13:53 |
- ふぁぶ #-
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>ふぁぶ様
ある時期までフェデラーが出っぱなしだったのと同様に、
ジョコビッチもある時期からほとんど出続けているんですよね。
しかし世代交代でなく怪我でこの偉大な時代が終わるのだとすれば寂しいものです。
- URL |
- 2021/08/24(火) 11:46:51 |
- Au-Saga #amJC5lD2
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