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 レンドル最強説&フェデラー最強説blog

【レンドル最強説】の雑記部分をブログ化しました。右のリンクから本体へも是非どうぞ。

2023年、ウィンブルドンはアルカラス

さて、今年のウィンブルドンが終わりました。
優勝は、やっぱりジョコビッチ・・・じゃないの~?えー!

多くの人がジョコビッチと思っていたでしょう。
それはもう決勝よりもはるか以前から。かく言う私もそうでした。
歴史というのは動くものなんですね。あまりにも長い停滞ではありましたが。
ビッグ4以外のウィンブルドン優勝は実に21年ぶりとなります。

ジョコビッチの調子が悪かったとは思いません。
第1セットなんてもうやっぱりかと、結局はジョコビッチの掌の上なのかと感じたものです。
途中でアルカラスがセットを取り返し、更にはリードしたタイミングでも
いつものようなジョコビッチがしばしば見せる停滞時間に過ぎず
相手を油断させたのちに最後はかっさらっていくパターンだろうと思っていました。

スコアはアルカラスから見て「1-6 7-6 6-1 3-6 6-4」でした。
結構激しく両者間でペースが揺れ動いたことがわかります。
スコアの上では第2、第3セットをアルカラスが連続で取り、リードした形となりました。
しかし第4セットでジョコビッチが先にブレークしたタイミングで、
あ、これはもう、いつものパターンだと、試合は決したものだと、そう思いました、
そう、いつものジョコビッチであればここを取ったらもう勝ちパターンなのです。
しかし今回そうはならず、アルカラスが再度流れを引き寄せ、そのまま勝利してしまいました。

この決勝戦での素直な印象は、ジョコビッチの衰えや調子の悪さなどではなく
アルカラスが他の選手とははっきりと違うのだということを感じた点でした。

まず、絶対王者となったジョコビッチと互角に打ち合っていたのがもうそれだけで凄いです。
ティエムやメドベージェフが良い時に辛うじてクレーやハードで見せてくれていましたが
グラスでそれができていた人は皆無だっといえます。フェデラーやナダルですらです。
去年のシナーが2セットアップとジョコビッチを追い詰めましたが、
勢いに優ったタイミングでリードを広げることはできていたものの
ラリーのスキルでジョコビッチと互角以上に渡り合っているとは感じませんでした。
そこへ行くと今回のアルカラスは、強打だけでなく緩急やネットプレーも織り交ぜて
ジョコビッチにいい様にやらせる時間帯というのをほとんど作らせませんでした。
これは凄いことだと感じました。

また、チャンスやピンチの連続という展開でもジョコビッチと対等にやり合えていたのは見事です。
大抵は最後に息切れしてジョコビッチに持っていかれ、
勝ちそうなところまで行っていただけだけに、その打ちのめされ度合いが半端なく、
立ち直れずにランク5位~10位を行ったり来たりする選手になる
というのがこれまでの有望な若手の相場でした。しかしアルカラスは違います。
もう本当、唯一そのジョコビッチ地獄から抜け出せた選手と言えるでしょう。
改めて見事な優勝だったと言えます。

敗退したジョコビッチも、世代交代云々といった話は出るのでしょうが、36歳という年齢で、
今年2つのGSで優勝、1つで準優勝と、それだけ取っても控えめに言って化け物です。
まだ時代が終わったとは言えません。ビッグ4のいわゆる4強時代は終焉していますが
最後の生き残りとしてまだしばらくはテニス界を支配してくれるだろうと思います。


今回のトーナメントに目を向けますと、シナー、ルブレフ、ルーネ、チチパスといった
クレーの方が強いと思われるランク上位の選手が上まで勝ち上がったのは意味があると感じました。
このところのウィンブルドンは、ビッグ4以外には誰が勝つかよくわからず
キリオス、ノリー、シャポバロフ、ホルカチ、イズナー、バウティスタ・アグーなどといった
決してグランドスラムの上位常連ではない選手が決勝や準決勝に登場するなど
ギャンブル性の強い、よくわからない大会という雰囲気がありました。
そこへきて今回は、ユーバンクスのようなダークホースの活躍はあったものの
上位勢が安定して勝ちあがったということで、今後は充実度の増した大会になっていく可能性があります。
すなわちコート種別による差というのは今後ますますなくなっていくということかもしれないです。
読めない大会というのも面白いのですが、
やはりどのコートでもハイレベルな強い選手同士の試合が観たいというのがありますから
私はこの傾向はというのはありがたいと感じています。



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  1. 2023/07/17(月) 03:55:03|
  2. 2023年7月~9月
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:9
<<2023年、シンシナティは決勝へ | ホーム | 2023年、ウィンブルドン開幕>>

コメント

久々に歴史が変わる瞬間に立ち会える気がして3時までLive観戦してしまいました。

アルカラスはすごいですね。20歳にして成熟してるというか、まさに書いて頂いたとおり。

心技体全てでジョコビッチと互角以上だったのがすごいです。

あの局面でハードヒットやドロップ、ロブなどどうやったら入るのか?
昔フェデラーやナダルが出てきた時に感じたような、これまでの常識を覆す感じを見た気がしました。

シナーやルーネも、これを刺激にして新時代を作ってもらいたいです。あとズべレフやチチパスあたりも意地を見せて欲しいですね。

そして、錦織くんにはなんとか本戦復帰して、GS早期ラウンドあたりで彼らに一泡吹かせて欲しい。笑
  1. URL |
  2. 2023/07/17(月) 11:40:01 |
  3. ATPウォッチャー #-
  4. [ 編集]

アルカラス天晴れでした。試合展開として全く五分、ジョコビッチ応援目線からすると良くファイナルセットまで行ってくれたとも思える試合でした。
それだけアルカラスは1セット目以外は落ちる時間帯が少なかった印象です。
サンプラスがマッケンローを準決勝で破って初優勝した1990全米、
フェデラーが大会5連覇を目指していたサンプラスを4回戦で破った2001ウィンブルドン
時代の節目の試合としてはそれ以上に分かりやすく、劇的な王者交代の試合だと思います。

ランキングNO1、2は変わらない可能性高そうなので、全米決勝でもう1度このカードをみたいですね。ジョコビッチが時代の流れに待ったを掛けれるのか、一気に流れて行くのかこの黄金カードも楽しめるのは贔屓目に見ても後1、2年でしょうから数多くの対戦を望みます。
あ、でも錦織がその対戦を阻むのは大歓迎です♪
  1. URL |
  2. 2023/07/17(月) 14:46:55 |
  3. カムイ #tVT9SzBU
  4. [ 編集]

まさかこんなにも早くアルカラスがウィンブルドンでジョコビッチに勝つとは本当に驚きですね。改めて時代を掴む最右翼なんだと感じました。来年以降のウィンブルドンも、ジョコビッチなのかアルカラスなのかというくらいには注目されていくんだと思います。なんだかんだ全仏ではジョコビッチが勝ちましたし、16歳差の驚異的なライバル関係ですね。

正直、4回戦のベレッティーニがその前のズベレフ戦がめちゃくちゃ良かったので、アルカラス戦がジョコビッチへの挑戦者決定戦じゃないか?というくらい注目してたんですが、そのベレッティーニを失セット1くらいで倒してしまいますからね。ベレッティーニのプレースタイルが好きなんですが、やっぱりコート適正だけではいかんともしがたいというか、テニスのスキルをいかに全体的に上げるかということの重要性を感じた大会でした。

それにアルカラス1人だけでなく、ルネやシナーが上位に来てたところもまた嬉しいニュースでした。マスターズレベルですが、ルネはジョコビッチにも連勝していますし、さすがにこの世代くらいになるとビッグ4の驚異にもかなりライバルとしてやり合っているような印象ですね。
  1. URL |
  2. 2023/07/18(火) 00:31:48 |
  3. おスミ #-
  4. [ 編集]

アルカラス、素晴らしかったですね。
ただ、同時にジョコビッチが全盛期なら勝ち切っていたんだろうなあと感じてしまう試合でもありました。
ターニングポイントは第2セットタイブレーク、ジョコビッチ6-5セットポイントからの3ポイント(ジョコの2本のバックハンドミスとアルカラスのバックハンドリターンエース)、第3セットの第5ゲーム、そして最終セットのジョコビッチブレイクポイントでのドライブボレーミスの3つだったと思います。
このどれか1つでもジョコビッチが取っていたら、試合はわからなかったと思います。
とはいえフェデラーとジョコビッチの試合でも特にウィンブルドンでは多分にそういった場面があり、同じように「フェデラー全盛期なら勝ち切っていたんだろうなあ」と思う試合があったので、この辺りが世代交代のポイントだろうとも思いますし、逆にフェデラーに対するジョコビッチ、ナダルと同じように、ジョコビッチにはアルカラスぐらいしかここまで接戦に持ち込める選手がいないのも事実なので、全米がまた楽しみです。
  1. URL |
  2. 2023/07/20(木) 11:19:05 |
  3. Kosei #-
  4. [ 編集]

アルカラス、素晴らしかったですね。
ただ、同時にジョコビッチが全盛期なら勝ち切っていたんだろうなあと感じてしまう試合でもありました。
ターニングポイントは第2セットタイブレーク、ジョコビッチ6-5セットポイントからの3ポイント(ジョコの2本のバックハンドミスとアルカラスのバックハンドリターンエース)、第3セットの第5ゲーム、そして最終セットのジョコビッチブレイクポイントでのドライブボレーミスの3つだったと思います。
このどれか1つでもジョコビッチが取っていたら、試合はわからなかったと思います。
とはいえフェデラーとジョコビッチの試合でも特にウィンブルドンでは多分にそういった場面があり、同じように「フェデラー全盛期なら勝ち切っていたんだろうなあ」と思う試合があったので、この辺りが世代交代のポイントだろうとも思いますし、逆にフェデラーに対するジョコビッチ、ナダルと同じように、ジョコビッチにはアルカラスぐらいしかここまで接戦に持ち込める選手がいないのも事実なので、全米がまた楽しみです。
  1. URL |
  2. 2023/07/20(木) 11:21:59 |
  3. Kosei #-
  4. [ 編集]

皆さま、コメントありがとうございます。

歴代でも最年長対最年少という図式でして、
ビッグ4時代とはまた違う歴史的偉業というべき決勝だったと思います。
アルカラスのNo.1は今のところ安泰ですが、なんといっても昨年の全米優勝ポイントがあって
逆にジョコビッチは昨年の全米ポイントが0ですからここが次回の切り替えポイントとなるかもしれません。
メドベージェフも昨年の後半は調子がいまいちでしたからここからポイントを上げてくることができます。
これから始まるアメリカハードシーズンは、直接的なランク争いというより大きな時勢を占印象になりそうです。


  1. URL |
  2. 2023/07/21(金) 09:29:14 |
  3. Au-Saga #3/VKSDZ2
  4. [ 編集]

カナダマスターズ、いよいよ決勝ですね!

まさかアルカラスやハードコートでのメドベージェフまで途中で敗退してしまうとは驚きでしたが、シナーが決勝まで残っていますね!

マスターズ初優勝なるか!でも、この大会はデミノーも動きがキレキレなので、いい試合になりそうですね。
  1. URL |
  2. 2023/08/13(日) 13:11:03 |
  3. おスミ #-
  4. [ 編集]

>おスミ様

コメント書き込みありがとうございます。
記事の方が更新できてないにも関わらず書き込みいただいて非常に嬉しい限りです。
私の方でも頑張らないといけないですね。

シナーが遂にマスターズ初制覇となりました。
マスターズにビッグ4が定期的に出場しない中で、メドベージェフと若手の勢力争いのようになってきています。
どう展開していくのか今後も愉しみになってきています。
シンシナティも始まっていますのでマスターズの勢力争いには今後も注目したいと思います。


  1. URL |
  2. 2023/08/17(木) 14:11:54 |
  3. Au-Saga #3/VKSDZ2
  4. [ 編集]

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  1. |
  2. 2023/08/18(金) 17:26:18 |
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